(1)はじめに
インターネットは国際交流の分野において、これまでの「文通」の世界からリアルタイムの交流へと日常的な交流を実現した。
多くの学校がこのツールを使い積極的に取り組んでいる。その様子を見てみると、まず一校同士で始め、電子メールの交換という形でスタートする。その後、参加人数もクラブ的なものから授業に連動させて取り組むようになり数も増大していく。
ここで紹介する「アジア高校生インターネット交流」はこれまでの一校対一校の交流ではなく、数校の学校間の取り組みである。ネットワークを活用した形態である。
日本の学校の生徒たちは、「島国」の環境の中で英語を使うことのないまま英語学習に追われてきた。このような状況を打開する一つの手だてとしてこのプロジェクトの意味がある。英語学習に命を吹き込むことであり、さらには教育の場面での国際化を実現するものと考えている。
(2)ねらい
アジア諸国は近い、距離的に近い、歴史関係も深い、しかし相互理解は進んでいるとは言えない。政治・経済の面で常に話題には上るものの、次代を担う若者のための情報は十分ではない。
インターネットはこれら若者の日常的な交流を可能にする。明日のアジアについて海外の生徒とともに語ってほしい。そのような願いを持ってこの企画に望んだ。
メーリングリスト、web等の活用によるバーチャルの交流とシンポジウム企画によるリアルの有機的結合を行った国際交流を目指す。また従来のマルチメディア(ビデオレター)等の活用も企画していく。
ともに英語を第2外国語とすることからインターネット上で電子メール交流、メーリングリストによる交流をおこない、国際言語としての認識を高める。
教科書の英語から日常的に使う英語の習得をめざす。
リアルタイムコミュニケーションソフトの活用により、英会話の場面を設定する。
相手の文化を尊重することによってそれに映し出される自らのアイデンティティを確認する。
それぞれの国に入っている「商品」を調査し、身近な生活の中での「相手国」を把握する。
電子メールの活用
メーリングリストの活用
リアルタイムコミュニケーションソフトの活用
web上への情報発信(共同webマガジンの制作)
シンポジウムの同時中継
商業高校間においては授業等での交流を深めていく。