e.'97山梨ハイスクールガイドの作成
山梨県教育委員会では平成8年度から,県内の公立高校の紹介のための冊子「山梨ハイスクールガイド」を作成し,県内の中学校及び高等学校に配布している。この冊子は中学校の進学指導で活用するための,有効な資料である。この内容をWebのデータとし山梨県総合教育センターのWebサイトで公開することとした。

・'97山梨ハイスクールガイドの主な内容
@外国籍の生徒及び保護者への高校制度及び進学の案内(6国語)
A高校学校制度の概要
B山梨の県立高校の入学者選抜制度
C県内の各県立及び公立高校の紹介
・データの収集
@からBまでのデータは,県教育委員会の高校教育課より資料の提供を受けた。Cについては各学校から提出されたワープロ文書ファイル及び写真,図等を元に作成した。

 
・作成の方法
テキストについては学校から提出されたワープロ文書ファイルを変換して使用した。写真及び図についてはスキャナーで読みとり使用した。
Webページの構成について
@は元の冊子には存在しない内容であるので,新たに構成した。AからBまではもとの冊子の構成を基本的に踏襲した。Cの学校案内は基本的な構成パターンを作り,学校による不公平が生じないように配慮した。

・外国語のページの作成
6カ国語による高校制度及び入学の案内のページを作成した。日本語及び英語は問題ないが,それ以外の言語については通常国内で使用している端末のパソコンには表示するための文字フォントが存在しない。したがって,これらを表示して見ることができるようにするために,印刷したものをスキャナーで画像として取り込み表示する方法をとった。大きく表示すると画面に治まらず上下左右にスクロールしながら読まなければならない。逆に小さく表示すると文字がつぶれて読むことが困難になる。取り込んだ画像を画像処理ソフトで修正して何とか読めるようにした。
翻訳については県の文書課で訳したものを使用したが,英訳したものをさらに他言語に翻訳した部分もあるようで,元のものとニュアンスが異なっているという指摘や言語を全く理解せずに作業したための誤りなどについて各方面から指摘をうけ何回か訂正した。

・個人情報及び著作権への配慮
元の冊子は県内の学校に限定的に配布されるものであるので,各学校の担当者も内容についてはその範囲での配慮しかしていないことが考えられた。そこで,高校教育課の担当者を通じて,インターネットで公開するにあたって個人情報を扱っている部分がないか,肖像権の問題はないか,著作権に触れるものが使われていないか等を,具体例をあげて再度検討するよう連絡してもらった。問題となりそうな部分は匿名にしたり,写真をカットする等の変更を行った。
 
・Web化の作業の分担
中学校の進学指導の時期が迫っていたため短期間でWeb化を完成する必要があったので山梨スクールネット研究会の会員に呼びかけて学校の紹介ページの一部を分担していただいた。元になるページの構成パターンをを決めておき,センターのWebサイトから必要な素材を取り出して作成し,完成次第戻してもらう方法をとった。これにより担当者が一度も会合を持たないでも分担して完成することができた。ネットワークを活用した共同作業の有効性が確認された。

・今後の課題
高校制度や入学者選抜の方法の部分は今後もそれほど変更する必要は生じないと考えられるが,各学校の紹介のページについては冊子にするために書かれた原稿を元にしていることや,2ページ分という制約の中で作成されたものであるので,今後はWebで公開することを考えた内容としていくことが必要であると思う。今回は総合教育センターが中心となってWeb化の作業を行ったが,今後は各学校で作成して更新していくようにしていく必要がある。



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