「異文化理解」と「多価値共存」

ふたつのコンセプト

 応募作品をインターネットで共有することになって以来、作品の内容が様変わりしました。個人研究からクラス全体の取組みや学校全体への取組みへと発展し、さらに学校を舞台に地域を巻き込んで作品の内容が深まっていきました。ついにコンクールの開催が10回を迎えた時に座談会を開催しました。その際、過去の作品の進化や表彰式にやってきた入賞者の一人ひとりを振り返る中、ふたつのコンセプトが自然にこのコンクールの底流に流れていることを再確認しました。

 私たちは同じ空間・時間の中で生活をしています。その生活をより良いものにするためには、ひとりの力ではどうすることもできません。御両親、友達、同じ地域に住むヒト、場合によってはネットワークの向こう側にいるヒトにも支えられています。しかし歴史をみてみると、ヒトは価値観の違いから利権の獲得競争に躍起になって摩擦を起こしてきました。大切なことは、他人がどんな生活していても、どんな宗教を持っていても、その人がその人なりに生きていて、それはそれなりに尊いのだということがネットワークを通して理解できるようになって欲しいと思っています。

 風俗・習慣も違い、挨拶の仕方から、食べる仕方とか、あらゆるところが違うことを理解すること。自分たちは自分たちの良さがあるけど、他人にも良いところがあると認め合うこと。ネットワークを通してそれぞれの価値感やそれぞれの生活を尊重し合い、認め合うという力をネットワークは果たしていくだろうし、養成する基盤になるのではないかと願っています。

10年を続けて、作品や入賞者を見続けて感じたことを、ふたつのコトバにこめました。「パソコンで生活地図を創ろう」という呼びかけからはじまったマイタウンマップ・コンクールは、単なるホームページコンテストではなく、その背景で展開された、素晴らしい時間を紹介しつづけられることを願っています。

 「異文化交流」とは、
 あなたの隣町から他国までの広い範囲で、お互いの良さ(生活・文化・習慣)を伝え合うこと。

 「多価値共存」とは、
 他人の価値観を知り、理解して以後の自分の生活に活かせるような目(心)を育てることを。

・・・求めます。

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