Center for Educational Computing
参加校から企画を募集し実施企画を10件選定しました。ネットワークの教育利用の研究者がアドバイザーとして企画に参加しました。企画を提案した方が中心になって、企画を進めました。
自由な意見交換の場を設け、生徒の自主性・自律性を促す。各学校でのインターネット活用を基盤としながら、学校の枠を取り外した環境での交流を進め、生徒や教師そして学校間における新しい関係の構築を進めた。さらに、このような広域ネットワークにおけるコミュニケーションの、学習支援環境としての可能性を実践的に研究した。インターネットが道具として、また環境として、日常に溶け込んだ自然な使い方がなされるとき、自律的意見交換の場は、まさに生徒自らが学ぶ教育的利用の基礎となるものである。
障害児教育においても,インターネットの利用についての期待が高まってきている。平成7年度の特殊教育共同利用企画においては、広域ネットワークの教育的効果と課題、ならびに技術的な課題等、全体的な問題については明らかにする事が出来た。しかしながら、在宅学習支援・GUIへの対応など、残された課題もたくさんある。平成8年度は、昨年度の共同利用企画の課題を継承・発展させる意味から、各障害に応じた、ホームページなどを利用するためのアクセシビリティなどについて、広く参加校を募り研究を深めた。
現在、インターネットは多くの人にとって情報を得るために、またメー ルのやり取りをするために有用なものになっている。しかし、視覚に障害をもつ者にとって現在の環境は利用しにくいものになっている。 ホームページの作成を通して視覚障害者のインターネット利用状況を知ってもらい、さらには視覚障害者が利用しやすいホームページの検討を行った。
アジアに対しての経済進出は盛んであるが、教育レベルの交流はまだまだである。アジア各国はそれぞ れの国の利益を第一に歴史教育を進めつつある。このような現状がある中、インターネットを活用し、日常的な交流を実現すれば、アジアの明日を見つめた歴史観が育つのではなかろうか。また国際言語・英語の役割がアジア圏の高校生の間に定着すると同時に、日本の高校生にとっては受験と教養のための英語から心と心を結ぶ英語を学べると考え活動した。
環境教育においてグローバルな視点を育成する方法の一つとして、情報 ネットワークの利用は、きわめて意義深いと考えられる。酸性雨調査プロジェクトでは、調査方法を統一すること、それぞれの学校で観測したデータを参加校が共有すること,この2つをコンセプトにしている。平成8年度は、それぞれの学校の研究成果の公開や、研究に対する質問、専門家による指導などをホームページやメーリングリストを利用して行った。
理科の授業などで行う、実験・観察の実施例をネットワーク上に公開しデータベース化することで、それらの交流と活用を図ることを目指し活動した。児童、生徒が行う実験・観察、教師実験、課題研究、課外活動などで利用できる実験テキストや資料を収集しデータベース化した。
「全国おたずねメール」はインターネットを利用する小中学生が自分の疑問を電子メールで質問できるページである。自分が知りたいことや疑問に思 ったことを全国のメールボランティアの方が答えてくれる。このページを開くとメールボランティアの一覧が出てきて、その中から自分の質問に答えてくれそうな人をみつけて電子メールで質問する。(そのページから直接メールを出すこともできる。)このページは学校だけでなく家庭からも利用できる。また、海外に住んでいる日本の子どもたちや学校に行っていない子どもたちもぜひ利用してほしい。同時に、小中学生の質問に答えて下さるメールボランティアも広く募集している。
数学となっているが、問題はさまざまである。インターネットを通じて小中高だれでも扱える内容をみんなで考え、WWWを立ち上げてそのことを議論した。
「一本の樹と人とのかかわりを見直そう。」の内容は、昔の人が「木」の性質を良く理解し、生活の中に巧みに利用し、木のもてるよさを十二分に発揮させている知恵等と合わせて「昔の文化」を探る学習やいま自分たちの生活の中で、植物が必要とされている意味や背景など、人と植物の関係を見直していくための活動にも取り組んでいる。
Me and Mediaプロジェクトは、ドイツ、オランダ、スウェーデン、エストニアの4カ国の生徒と日本の生徒がメディアについて共に考える目的で作られた。夢、良心、親、友だち、のような個人的なメディア、学校文化のようなマスメディア、さらにテレビ、音楽、ビデオ、インターネットなどのマスエレクトロニクスメディアを全部含んでいる。メディアの多様な形態について意見交換をするために、様々なメディアを使った。E-mailで始まり、video interviews, video conferencing等を行った。
日本の21世紀をになう高校生が活躍する舞台となるAPEC諸国の高校生と電子メディアを通じた交流を深めることにより、APECの将来に対する義務と責任を共有する姿勢を育てる。この作業が持続的に進められていくためには、APEC諸国の学校・教員が常にコンタクトつまり「言葉と心のキャッチボール」が出来るシステムを構築する必要がある。本プロジェクトでは、E-mailやホームページをリンクするデータ交換だけではなく、CU-SeeMeや他のシステムを利用し、各メディアの特色・特徴を学び、効果的な利用方法を探った。
Apr.28.97