本実践マニュアルは，大きく分けて「プロジェクト運営者に対する活動の手引き」と「プロジェクトへの参加を通した活動を進めるための手引き」の2つの立場からの情報をまとめたものである。大規模プロジェクトを運営しようという方や，本プロジェクトを含む大規模プロジェクトに参加して活動しようという方に参考になるよう意図している。
　 2章では，プロジェクトの運営に関する情報をまとめている。プロジェクトの運営は，これまで継続して行っているものであり，これまでの報告と重なる部分もあり，その概要を記述することにする。
　 3章から6章では，本プロジェクトの活用例，本プロジェクトへの参加を通した様々な活動事例を報告する。主に授業に足場を置いて取り組んでいる事例は，3章から5章にかけて小中高分類して記述する。部活動など，主に授業外の活動として取り組んでいる事例に関しては，小中高に関わらず7章でまとめて紹介する。
　 7章では，データを活用したいという参加校からの声に応え，過去7年間の活動の蓄積で得られたデータの活用方法の一例を紹介する。本プロジェクトに協力頂いている専門家の分析結果も踏まえ，現場教員により学校現場での活用を念頭に作成したものである。これは，学術的にも意義深いものであると考えるが，ここでは，学習を深めたり，交流活動を促進したりするための素材であるということを念頭に記述する。
　 本プロジェクトを含めた広域協働学習の進展に，本マニュアルの情報が参考になれば幸いである。