8.課題




今後の教育的観点からの課題として,以下の4点についてさらに検討を行う。


  1. 収集したデータに対する臨場感
  2. データ分析に関する推論のパフォーマンス (話し合い活動や計画の変更などの合理性)
  3. 発表・交流活動における表現の多様性
  4. 「調べること(探究すること)」に対するイメージ

 また,野外で無線LANを利用してPost Linkを活用した場合と,学校に戻って利用した場合の比較については,野外での通信エリアが限られるためエッジを利用した。しかし,通信速度の制約があり,動画や静止画等のデータを送ることはできなかった。今後の検討課題として研究を進める必要がある。
 さらに,今回は平面の地図を利用したが,輪中(低い土地の家や田を囲っている堤防)堤の高さと水屋(洪水に備えて石垣を高くして建てられた倉や住居)の高さ,川の上流から下流にかけての標高など,高さデータを利用したり,鳥瞰図的に地図を眺める3D(3次元)表示が可能になれば,更に学習の幅が広がると思われる。これらについても今後の研究課題である。

<GISchoolの主な技術的課題>

  日本全国の地図データ作成やソフトウェアの改良が課題である。

表12:課題
広域での使用 日本全国など他の地域でも使用出来る地図を準備し,修学旅行での授業実践効果の検証。
システム改良 システムの安定化(PCM-CIA版)での授業実践。別々の調査結果のデータ統合。USBカメラ画像が緯度経度情報と連携する様に改良。1地点に登録されている複数のファイルを確認しやすいように改良。距離(スケール)の表示機能追加。
新機能の開発 緯度経度付きデジタルカメラとの併用(データ取り込み機能)など新機能の開発と効果の検証。

 上記の課題に対処することが出来れば,より教育的な効果が期待出来る。





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