6.実践の評価




6.2.2 2適応指導員へのアンケート(H16.2月)

<アンケート帳票:参考資料2 . 2>  回答数:5 有効回答数:5

(1)ICTのコミュニケーションツールとしての役割

    1. ICTを介在したコミュニケーションと face to faceの違い

  Face to faceに関して ICTの介在に関して
S室 ・相手を目の前にして、その時々の情報を把握しながら対応できる点。 ・本人確認が100%できないこと。(パスワード等使っているので信じるしかない)マナーよく使いこなせないと時には自己中心的なやりとりが生じてしまう。逆に目の前に相手がいない分、緊張せず書き込みができる点。
N室 ・そこに「空気がある」ということです。表情、雰囲気、視線等、そこにいる空気を共有することでわかる ・顔を見てはいいにくいことを伝えられる。言葉の推敲ができる。文字として残せる。
F室 ・自己認識の高まり、自己変革の必要感が高まり自ら動き出そうとする考え方が本物になったとき ・ faceで記述したことへの促進的要素または動機付け
J室 ・相手の姿を見てそれなりにお互いの気持ちのすりあわせにより対話は深められる ・文字・図・絵表出されたそのものからそのまま受け止めて対話が成立していく。
☆児童・生徒各個人の状況により異なり一般論的にしかいえないと考える。
    1. ICTの役割への期待

・会う時間が取りにくい相手との、気軽なコミュニケーションの 1つとして
・予定等の伝達、確実に伝えたいことのためのツール
・自己の課題をクリアーしていくための精神的な安堵・安心感に立って自分の実践課題を落ち着いて考えられる場所
・face to faceによるコミュニケーションへの発展性
・自己表現の文字、図、絵による表出
    1. ICTとの face to faceとの相互作用

     全員(5名) 従来よりもコミュニケーションが図れるようになった。
    理由と具体的事例

理由 具体的事例
・ITを介して、話題が広がった。 ・会う時間が取りにくい相手との、気軽なコミュニケーションの 1つとして
・とにかく要件を伝えることで相手に読んでもらった。 ・電話では連絡のとりにくい担任とのやりとりに使った
・経験的、実践的な積み重ねが自身の認識に自信と必要感を持たせるようにする ・ITの介在(利用)により、学担と直接面談するようになったこと
・直接的にはすぐにはコミュニケーションが取れにくいが、相手の表情を見なくても思いのまま一方的に言える可能性がある。 ・パソコンメール変換できる楽しみをもっている子にとっては、いろいろな友だちとのおしゃべりと同じように聞くより伝えていく楽しさを感じているようである。
・言葉でいわないでメールにする(顔あわせているのに)  
    1. 「WEBで宿題」の適応指導教室への適合性

理由

  • こどもたちのやり取り
  • 異なる教室感でのコミュニケーションがとれる。 face to face が苦手な子が使える
  • Web の機構を全て使わなくてはならないという圧迫感ではなく、通室生の様相に合わせて、個々の部分でメニューを効果的に使いたい
  • 1.対人関係をあまり気にしなくてよい
  • 2.自己意志の表出力が高められる
  • 3.見えないから語れる楽しさから人との関係作りも高められる


(2)コミュニケーションツールの今後の可能性

    1. ITによるカウンセリングの可能性

その理由

  • 気楽に気持ちを伝えることができる 1 つの手段である
  • パソコンでなら落ち着いて向き合える子もいるでしょう。
  • 本来カウンセリングでは face to face が基本と考えたいです。 IT 機構は現段階ではその一助と考えたほうがいいかと思います
  • 話を文字や絵で表現したことを自分の見返しにも生かしていける
    1. 潜在的な不登校児童生徒への支援ツールとしての可能性

理由

  • 1.:パソコンでなら落ち着いて向き合える子もいるでしょう。
  • 1.:ただし、これも児童・生徒の様相によって利用の可否があると考えられます。
  • 1.話を文字や絵で表現したことを自分の見返しにも生かしていける
  • 1.:不登校の子供は多くは直接意志を伝えることが苦手なことが多い
  • 3.:潜在的な不登校生を、中間教室に紹介されてこないので、このサイトを教えることができない為。今後そうした目的をもつのであれば、学校にも働きかけたいが・・・。
    1. 適応指導教室との連携の可能性(運営方法等)
・不登校児童・生徒用サイトも作る。親サイトも必要か。


(3) IT利用広がりへの可能性

 

    1. 今後も利用したいツール
    1. ITを活用したコミュニケーション広がり

理由

  • IT を通じて自分の存在が認められるという安心感と自覚
  • ただし通室生が主体的にコミュニケーションを求めていることが前提
    1. 利用シーンについて

・原級の子どもと交流してみたい
・親同士の会話、自助活動のようなもの
・通室生が作成した新聞(便り)の中間教室間の交換、交流的なもの
    1. 広がりへのネック

ご意見

  • 通室生を対象とした半レクリエーション的なパソコン講習会があると良い。(2名)
  • 外から見られないという安心感
  • 中間教室の運営に、現状が精一杯でこれ以上意識していない
    1. 適応指導教室で使用するために配慮すべき事項

・できれば子供が送っている相手だけでも承知できるとありがたい
・誰かから見られるかもしれないと思ったら安心して使えないのでは・・・
・楽しむことと単なる Playに止まっていることの混同
    1. その他

・好きな音楽など収めておき、いつでも聞けるようなもの
担任通信欄で、他の中間教室の保護者、原級担任等の名はほとんど使わないので掲載しなくてもいいのではないかと思う。


(4)学習機能(eラーニング)利用への可能性

    1. 適応指導教室と学校での学習のあり方についての違い
      回答数:5 有効回答数:4

理由

  • 適応指導教室では個人学習が主体な点。
  • 学校は専任(教科)教師による授業形態。適応指導教室は通室生の設定した日課と学習時間割による自学自習形態。
  • 適応指導教室は 1 対1でわからないところまでさかのぼって教えることができる。
  • 自学自習をベーシックに使える
    1. WEB上での学習支援の利用意向

理由:ある

  • 学習した実感をもたせることができるものの 1 つとしてあっても良い
  • web だけに教材の設定に限界はあると思うが、とりあえずは補助的なものであり、通室生の質問に答えるという形がいいのではないか
  • 補助教材としての活用、家庭学習の一環
  • 利用する回数は少ないと思うが、支援できるようになっていればよい

理由:どちらともいえない

    1. どのような状況であれば可能か?

・学習が段階的に進められるように段階的学習を進める教材を紹介して欲しい。
    1. 学習の内容  回答数:5  有効回答数:4

目的

  • 基本的学習
  • 学校に行っていない子供達は全てにおいて遅れがち。普段の学習の補強として
    1. 欲しい教科、教材は何?

その他の教科、具体的な利用

  • ドリル的な利用、理科や社会の資料集的扱い
  • 中間教室では実験ができないためその補助的なもの
  • 保健、家庭科、食事、生活習慣、思春期の発達等の分野
    1. カウンセリングの一助への可能性 回答数:5 有効回答数:4

理由

  • 子供が自分の思いを表現するものの 1 つとして、あってもいいと思う。ただしやりっぱなしではなく必ずそれを役立てる手立ても並行して作って頂きたい
  • 必要と思われる子はおそらく対面して話すことがあまり得意でないでしょうから、内にある気持ちを漠然としてもいいので言葉で表せたらいいと思う。
  • IT 活用による操作する喜びと機能としてあるものを活用することの喜びを実体験として通室生の自信と希望につなげて欲しい。
  • 指導員の意識としては「語るを待つ」「目していることに意味がある」ことを前提とした教育相談を考えている。
    1. 学習支援で利用してみたいと思われる事柄

・学校で使われている教材で活用できるものがあれば教えて欲しい
・ DVD又はCD-Rを通して、世界各国の自然、産物、人々の生活の紹介

(スライドショー)

(5)サポート体制について

    1. 「WEBで宿題」の提供期間について

理由

  • 慣れるにはこれくらい?・・・
  • 新しい機構の導入だけに、内容、操作、利用目的の理解のためにはもっと余裕が欲しい
  • システムに出会うまで時間がかかる。その活用の意味、楽しさに向くまでの期間もある
    1. サポートの必要性の有無
回答数:5  有効回答数:4
3. 必要とするサポート内容                         4. 支援時期
    1. サポート体制についての評価
      回答数:5  有効回答数:4

理由

  • 必要なときいつでも対応してくれたこと
  • 困るとすぐ来てもらえた。トラブルに対応してもらえた。宿題作成を手伝ってもらえた。講習会講師をお願いできた。
  • 新しい研究だけに、研究の全容又その出発段階でのあり方を知る上でたすかりました。
  • サポーターもお忙しい中こまめに、全面的にサポートいただいた
    1. 今後に対する要望

・人も変わるので毎年学習会を開いて、使い方の再確認の場を設けてもらえるとありがたい
・中間教室の現実面に即した実践的な研究、ということを根底にすえて欲しいこと。職員が 1人体制での今の教室運営はかなり心身の負担が大きいこと。研究の中身には理想や希望はあっても、それを即取り入れることには無理があること
・このような研究が初めてのことなので、研究趣旨、課題等が中間教室運営上の課題とどのようにマッチングさせていくかなど理解するに時間がかかった。具体的に活用し、支援を受ける中で IT支援の大事な意味が具現化されていっているように思われる


(6)「WEBで宿題」のシステム全体への評価

    1. ネーミングについて

理由:よくない

  • 宿題、 web  どちらもあまりなじまない言葉なので
  • 宿題が・・・

理由:どちらともいえない

  • 特に考えたこともなかったです。そういうものか、という感覚
  • 多少「宿題」から受ける圧迫感があります。「 web でスマイル」はどうでしょうか

適用指導教室での利用の場合どのような名前が良いか

・担任通信欄→メールの広場、フォーラム→しゃべり場
・会議室→ BBS(又は掲示板)
・担任通信欄だと学級担任(原級)のイメージが強く感じられる .うまく考えられないがやさしいものの方が良いのでは?
・担任通信欄〜例えば連絡メールコミュニケーション会議室〜掲示板とかチャット
・会議室は掲示板のほうがよい。担任通信欄は案なし
    1. 原級担任及び家庭での利用の低迷について

その他の意見

  • 原級担任や家庭自身が必要性を感じるまでにもう少し時間を要在と思われる。
  • 身応指導員も PC を通した家庭 . 担任対応ができない
  • パソコンがあってもインターネートにつながる環境にない
    1. 便利な機能(複数回答)

担任通信欄に関して

  • 直接通室生、学級担任、メンタルフレンド、中間教室担任、サポートとメールの授受ができるという点で最も利用度が高い

盛り込んでほしいメニュー

  • 当面はこのままでよい
    1. ID・パスワードについて

理由

  • 自分だけが使えるという意識が持てる
  • 自分を持つ「鍵」ですから。
  • 利用者の自由なる学習権の保持(保障)という点で必要

回答数:5 有効回答数:4

理由:とりあえず今のままでよい

  • 使い慣れると、はじめ感じたわずらわしさも徐々に解消というとこ

その他の意見

  • 出入りが多いので(入退室)、管理が煩雑になり大変。
  • 原級担任などは、パスワードを入れてコミュニケーションをはかることは面倒なことかもしれない。


(7)「WEBで宿題」担任通信欄の評価

    1. 送信相手の見直しの必要性

理由:見直すべき

  • 子供とのメールもできるといいので。

理由:今のままでよい

  • メンタルフレンドもまた市教委が認め導入した教育支援者だから当然と考えています。

理由:どちらともいえない

  • 先生の利用はどの範囲までにしたらいいか・・・・?
    1. 参加者の名前の一覧表示について

理由:なくてよい

  • 関係している先生方、保護者のほうがわかりやすい。
  • 知らない方も多い。もしかしたら担任は自分の名前も知らないかも、学校後帰した後も名前が残ってることがある
    1. 送信時間の表示について
    1. その他、気づいた点

1.宿題を使ったのは A君のみであとの子は使っていません。
2.注意したことはこの子が問題の数が多いとそれだけで拒否反応を示す子なのでいやがらない数を自分でできる程度のものにしたい .ということです。
映像等の添付送信の場合、縮小の%はどのくらいが適当でしょうか
問題はあるが通室生が、お互いにメール交換する(できる)ことも検討することも必要


(8)「WEBで宿題」会議室(掲示板機能)の評価

    1. 使いやすさ

理由:利用しにくい

  • 入り方がわからなかった。外から見られるかと思うと本音は言えないと思った。

理由:利用しやすい

  • 楽しそうなコミュニケーションがはかられていると思われる。
    1. 会議室の煩雑さへの感覚
      回答数:5 有効回答数:4

理由:迷ってしまった

  • 自分の操作技術の未熟さから来るものですが、全て自分のクラスを開けば良いものと勘違いして問題提起されていたことすら知らなかったことがありました。

理由:どちらともいえない

  • 子供の会議室のほうには発言を控えたものの、見ることができる点はよかった
  • まだ本格的な利用に至っていません。


(9)フォーラム(掲示板機能)の評価

    1. 利用動向
      回答数:5 有効回答数:4

理由:必要

  • 通室生の反応、対応があるところを見ると必要と考える
  • web で宿題のよりよい利用に向けての情報交換と共通理解のため

どちらともいえない

  • 会議室でも使えそうな気がする。但し、現在使われているフォーラムは有効だと思える。
  • クラス分けされていないほうが楽そう。
    1. その他、気づいた点

・フォーラムだと子供も見えると思え書きづらいと思えるものもあった。
・一般の人も入れるようなところがあればいい。


( 10)予定表に評価

利用した方の感想

  • 簡単な予定などを書き込めたため、利用しやすかった。

利用してない方の理由

  • いつも月暦をプリントアウトして渡して(親に)いるのと、毎日顔をあわせるので口頭でもいえますからとりあえず教室ないでは不都合がなかったので。
  • 教室で出している「便り」に必要な事項を掲載、通室生に配布のため
  • 操作、活用のゆとりがない
  • 中間教室全体になっている。行事など、予定は数少ない


( 11)学級新聞の評価

<利用した教室>

感想

  • 導入的にまずいろいろ考えないで、作りながら考え進めていこうということで試行的意識でやったが、利用しやすかった。

子ども達の状態で気づいた点

  • 通室生同士のコミュニケーションがはかられ、人から見た自分と出会えたのではないか

<利用しなかった教室 >

理由
生徒達の合意の下で、共同で作っていくことができなかった
パソコンの設置場所が学校内にあり教室移動してまで作る状態ではなかったので。

  • 担任の出す「通信」作成で精一杯。通室生間の意識のつながり、盛り上がり面で新聞発行までに及ばない


( 12)「WEBで宿題」(学習機能)への評価

    1. 利用の有無

理由:利用した

  • 子供が自分の思いを表現するものの 1 つとして、あってもいいと思う。ただしやりっぱなしではなく必ずそれを役立てる手立ても並行して作って頂きたい
  • 「宿題出して」というリクエストがあった。
  • 通室生に自己表出の場の一助としたい

理由:利用していない

  • 今のところ、通室生計画による教室での自学自習体制を基本にしている。
    1. 問題作成および宿題作成の使い勝手 回答数:5 有効回答数:3

理由:使いやすい

  • 選択問題に適している

理由:使いづらい

  • 大文字と小文字、全角と半角を別なものとして認識されるので、あらかじめその説明が必要なところ
  • 作り方がとにかくわかりづらい。入力したらそのまま問題として送れるようになればいい。また、答えが間違っていることが相手にわかり、やり直しができるとよい
    1. 利用への課題


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