各校で行った実践授業内容を以下に示す。
■ 授業期間 :10月中旬 〜11月末
■ 授業クラス :1年栗組 16名(少人数学習を取り入れている)
授業日程 | 実践授業内容 |
2003年10月10日 | デジタルペンを使ってみよう |
2003年10月16日 | 第 1回実践授業
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2003年10月30日 | 第2回実践授業 ※ 1
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2003年11月13日 | 第3回実践授業 1.
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2003年11月13日 | 第3回実践授業 2.
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2003年11月20日 | 第4回実践授業
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2003年11月27日 | 第5回実践授業
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2004年1月8日 | デジタルペンを使ってみよう( 1年栗組 新規16名) デジタルペンを活用した筆記体テスト |
2004年1月9日 | 第6回実践授業 デジタルペンを用いたインタビュー活動 |
※ 1 授業内容については、4.1.1、4.1.2の詳細を参照
■ 授業期間 :11月中旬 〜12月中旬
■ 授業クラス :2年生 選択英語 17名
授業日程 | 実践授業内容 |
2003年11月10日 | デジタルペンを使ってみよう |
2003年11月11日 | 5分間小テスト 1.※2 |
2003年11月18日 | 5分間小テスト 2. |
2003年12月2日 | 5分間小テスト 3. |
2003年12月9日 | 5分間小テスト 4. |
2003年12月16日 | 5分間小テスト 5. |
※2 授業内容については、4.1.3、4.1.4の詳細を参照
■ 授業期間 :12月初旬 〜1月末
■ 授業クラス :3年生 選択リスニング 28名
1年生 英語I 25名
授業日程 | 実践授業内容 |
2003年12月1日 | 第一回実践授業(3年生 選択リスニング)※ 3 デジタルペンを活用した定期考査 |
2003年12月5日 | 第二回実践授業(1年生 英語 I) デジタルペンを活用した小テスト |
2003年12月15日 | 第三回実践授業(1年生 英語 I) デジタルペンを活用した小テスト |
2003年 1月16日 | 第四回実践授業(1年生 英語 I) デジタルペンを活用した英文法授業 |
※3 授業内容については、4.1.5、4.1.6の詳細を参照
■ 授業期間 :2月中旬〜
■ 授業クラス :4年生 3クラス 各40名
現在、授業内容の検討中
授業実施日 | 10 月 30 日 ( 木 ) 10 : 25 〜 12 : 00 | ||
授業クラス | 1年栗組16名 丸山香奈 教諭 | ||
活用環境 | デジタルペン 16 本( 1 人 1 本)、クレードル 8 個、学習プリント 16 枚、ノートパソコン 1 台、キッズビジョン(プロジェクタ) 1 台 | ||
学習内容 | 三単現 の S 疑問詞を使った疑問文 | ||
活用方法 | デジタルペンで記入した英文をホワイトボードに表示させ、それをもとに授業を進める。 | ||
デジタルペン活用のねらい | ライティングの授業にデジタルペンを用い、生徒の記入データを全員で共有することで、学習の深まり、学習意欲の向上を目指す。 | ||
学習プリント | 英文表示プリント | ||
利用ツール | ライティング表示ツール | ||
授業の流れ 1.アニメーション素材(Webコンテンツ)を用いて、「三単現の S 疑問文」の基本内容を学習する |
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2. 画像(教師の写真)を題材に用いて「 三単現 の S を使う疑問文( ex. What does he play? )」を記入後、記入した文章を品詞分けさせる。デジタルペンでライティング用プリントに文を記入し、データを送る。 | |
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3. 教師は生徒の記述データを表示ツールを用いて、プロジェクタからホワイトボードに表示し、文法・単語の間違いを確認しながら授業を進める。 | |
従来の授業との比較と有効性 | ||||
項目 | 従来 | 今回 | 有効性 | |
準備作業 | 白板に書く、教材を自作する | インターネットからダウンロード | 繰り返し使える。説明しながら使える。生徒が集中して見る。別のクラスでも使える。 | |
解答を発表 | 口頭で発表、もしくは数名のみ黒板に書かせる | 全生徒の記入内容を即座に表示できる | 全生徒が授業に参加する意識を持てる。自発的に発表できない生徒も自己表現の場を持つことが出来る。 | |
個人指導 | 机間指導により個人の理解度を確認 | 全生徒の記入内容をその場で確認 | 短時間で確認できるので、限られた時間を有効的に使える。 | |
解答の確認 | 自分の解答を自分で確認する | 1人の記述内容を教師や生徒全員で確認できる | 他人の間違いを通して新たな発見をしたり、自分の間違いに気づいたり、学びを深めることができる。 | |
多くの単語・表現に触れる | 数名の発表を聞くまたは見るのみ | 多くの生徒の解答を見ることができる | 多くの単語、表現にふれることができ、ボキャブラリー・表現力の向上につながる。 | |
書くことへの意識 | ― | 教師以外に、他の生徒に見せることを意識して取り組む | 文字を丁寧に書くことを心がける。伝える力、表現力を育む。 |
[ 課題点 ]
課題点 | 対応策 |
ホワイトボード上の表示が小さすぎてみえづらかった | ツールに拡大機能を追加。 |
デジタルペンからのデータがうまく送信されないことが何度かあった | ペンを早く抜きすぎないことを徹底(データ送信中にペンを抜くとエラーが出てしまい、受信されなくなる)。教師側の対応方法(エラーメッセージ上の“ OK ”ボタンをクリックする、他)も準備しておく。 |
今後に向けて | 十分な有効性が見られた。今回の実践は中学校1年生であったが、学年をあげて英作文活動を行なうと、解答にバラエティーが出て、有効性がより際立って見られるのではないかと思われる。また、中学校 1 年生が十分に活用していることから、小学校での活用、英語以外の場面での活用法など、更なる活用の広がりに可能性を見出せた。 |
授業実施日 | 11 月 27 日 ( 木 ) 10 : 25 〜 11 : 05 | ||
授業クラス | 1年栗組16名 丸山香奈 教諭 | ||
活用環境 | デジタルペン 1 本、クレードル 1 個、学習プリント回収分、ノートパソコン 1 台 | ||
活用方法 | 蓄積してきた学習プリントに対し、デジタルペンを用いて評価し、データを保存する。 | ||
デジタルペン活用のねらい | 生徒が学習を振り返る際、自分の学習に対しての教師の評価も重要な情報となる。教師がデジタルペンを活用することで、評価(採点)内容もデータ保存できる。 | ||
学習プリント | 生徒から回収した各学習プリント | ||
利用ツール | 評価用ツール | ||
1. 生徒から回収した学習プリントに“先生用デジタルペン(実際もデータ上も赤色)”で評価をし、コメントを記入する。 | |||
2.クレードルに挿すと記入内容がプリントに反映され、新規保存される。 3.評価したプリントデータは生徒の個人フォルダに蓄積される。(生徒は学校内のパソコンより閲覧可) 一定期間蓄積された複数のデータはFDやCDに保存し、配布する。 |
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従来の授業との比較と有効性 | ||||
従来 | 今回 | 有効性 | ||
記入データの2次活用 | 採点後、学習プリントを生徒に返却する | 採点後、学習プリントを生徒に返却するが、データは教師用パソコンに蓄積される。 | 教師は生徒全員の記述データをいつでも振り返って確認することが出来る。 | |
− | 蓄積したデータを個人フォルダに蓄積。メディアに保存し、生徒に配布 | 生徒はいつでも学校内のパソコンから自分の学習履歴を振り返ることができる。 | ||
− | 他のクラス、教科、来年の授業等で例として活用が出来る | すぐに取り出して例として活用できる。他の授業で更なる加工も可能。保管にも場所をとらない。 |
[ 課題点 ]
課題点 | 対応策 |
採点する生徒のプリントと、パソコン上のプリントデータの同期をとる必要があり、面倒であった。操作性に課題が残った。 | 生徒名を選択する操作をなくすことは難しい。プログラム側の操作性を向上させることを検討していく。 |
授業実施日 | 11 月 11 日 ( 火 ) 〜 12 月 16 日 ( 火 ) 10 : 50 〜 11 : 40 ( 25 日除く) | ||
授業クラス | 墨田区立文花中学校 第 2 学年 門松裕之 主幹 | ||
活用環境 | デジタルペン 17 本( 1 人 1 本)、クレードル 9 個、学習プリント 17 枚、 ノートパソコン 1 台、プロジェクタ1台 | ||
学習内容 | リスニング小テスト | ||
活用方法 | デジタルペンを用いてリスニング小テストを行い、五回分のデータを蓄積する | ||
デジタルペン活用のねらい | ライティング内容を表示し全員で確認する。お互いの間違いから学びあうことを目指す。また、5回分のデータを蓄積することで自分の学習履歴を改めて振り返る機会を与える。また、選択問題の自動計算機能は教師の作業効率を向上させる。 | ||
学習プリント | 小テスト用プリント 5 種類 | ||
利用ツール | 小テストライティング表示ツール | ||
小テストについて 全てリスニング問題。テストは記述問題1問、選択問題4問で構成される。テスト用プリント上部の枠内に記述問題の解答を記入、その他の選択問題は 2 択式。 |
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授業の流れ 1. 教師が問題を読むまたはビデオ教材を用いて問題を出す。記入後、解答データを教師用パソコンに送信する。 |
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2.隣の生徒と“解答用紙とペン”を交換し採点を行う。記述式問題は全員の解答を前に表示し、全員で答えを確認する。 3.採点後、採点結果データを 教師用パソコンに送信する 5 回分の小テストデータを蓄積する |
従来の授業との比較と有効性 | ||||
項目 | 従来 | 今回 | 有効性 | |
ライティング活動 | ライティング活動を好まない生徒がいる | 嫌がらずに取り組んでいた | デジタルペンを使うことで生徒の集中力が向上した。 | |
答え合わせ | 先生が黒板に答えを書くのみ | 全生徒の記入内容を順番に表示する | 他の生徒の英文を見ながら進める。間違いから学びあうことができる。 | |
テスト結果のデータ化 | プリントは答えあわせ後、収集、確認、返却。その後、自分で保管する。 | 英文のデータ、全ての正誤情報はパソコン上に蓄積される。 | 教師のデータ入力が必要なく、作業の効率化がはかれる。 |
[ 課題点 ]
課題点 | 対応策 |
デジタルペンからのデータがうまく送信されないことがあった | ペンを早く抜きすぎないことを徹底(データ送信中にペンを抜くとエラーが出てしまい、受信されなくなる)。対応方法(エラーメッセージ上の“ OK ”ボタンをクリックする、他)を準備しておく。 |
記述問題に関しては、限られたエリアのみが表示されるので、書き間違った場合、書き直すスペースが十分にない。 | 間違って書き直す場合を想定し、スペースに余裕を持たせて解答用紙を作成する。 |
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