産業界との協力授業
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実践事例
プロに学ぶメディアリテラシー
実施した教育機関・生徒数・実施日

■大阪府守口市立春日小学校

学年

クラス

生徒数

実施日

合計授業時間

5年生

1クラス

32名

平成13年11月27日、12月5日、12月12日、12月13日

7時間


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実施した教科・単元

■大阪府守口市立春日小学校

学年

教科名

単元

第5学年

総合的な学習の時間

メディアリテラシー

第5学年

社会科

我が国の通信などの産業 「放送」


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授業概要

■概要

全3回の授業の内、第1回目・第2回目の授業では、中継現場とテレビ局の見学を行い現場の地図や当日のスケジュールを記載した見学のしおりを参考にしながら見学を行う。また、しおりには講師へのインタビュー内容をまとめる欄を設け、見学で得た知識をまとめる際にも利用する。見学中、生徒はデジタルビデオカメラを使用して、現場で働くスタッフやテレビ局内の設備・機器などを撮影し、第3回目の授業では、そのビデオをもとに生徒が編集したビデオクリップと、生徒のビデオクリップをプロが再編集した作品と比較しながら、番組制作の視点を伝えるための教材として利用する。また、テレビ放送の仕組みやデジタルとアナログの違いなどを解説する教材と、著作権についてクイズ形式などでわかりやすく解説した教材をパワーポイントで作成し、プロジェクターで投影しながら授業を行う。


 

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授業のねらい
本授業では、放送のデジタル化によって通信産業が日常生活に及ぼす影響を考察し、コンテンツ制作プロセスを体験し、プロの業務に触れる授業を実施する。これにより情報化の有用性や役割を認識し、この高度情報通信社会において必要な以下の能力向上を図るものである。
@メディアの主体的な読解力: 見抜く力
Aメディアへアクセスし活用する能力: 創る力
Bメディアを通じたコミュニケーション能力: 笑い飛ばす力(肩の力を抜いたクリティカルな意識)
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授業内容

実施単位

テーマ

第1回授業

京都・時代祭と中継車を見学しよう


実施場所

京都御苑

実施時間

7時間

講師

関西テレビ デジタル推進局

使用教材

中継現場・見学のしおり


授業の進行・内容
授業の様子

本授業では、2回の体験授業と1回の教室授業の計3回を実施した。各授業の内容は以下の通り。

■進行
授業は、時代祭と中継スタッフの撮影を行った前半部分と、カメラマンや中継車のスタッフに対するヒアリングを行った後半部分に分けられる。前半・後半ともに生徒たちを3つのグループに分けて実施した。

■内容
(A)授業前半

まず初めに、講師が挨拶と見学の諸注意を行った。そして見学のしおりを配布し、生徒たちを、時代祭を見学するグループ(以下グループA)、時代祭そのものを撮影するグループ(以下グループB)、時代祭を中継している放送業界の人を撮影するグループ(以下グループC)の計3グループに分けた。

グループAは、見学のしおりに記載されている地図を参考にしながら、見学に適した場所を探し、祭りの進行に合わせて見学場所を適宜移動しながら、時代祭の様子を見学した。

グループBは、カメラチェックやブームの調整を行った後、見学のしおりを参考にしながら時代祭の撮影ポイントを探した。決定した撮影ポイントで、一般観客に注意しながら時代祭の様子を撮影した。

グループCは、カメラチェックやブームの調整を行った後、番組中継用に組み立てられたやぐら付近を撮影ポイントに決定した。そこで、やぐら上の時代祭を中継するカメラマンや音声担当者が時代祭の音を拾っている様子を撮影した。時代祭の中継終了後は、やぐらそのものを観察・撮影した。

B)授業後半

授業前半と同様に、生徒たちを、中継車を見学するグループ(以下グループD)、第3カメラを取材するグループ(以下グループE)、第4カメラを取材するグループ(以下グループF)の計3グループに分けた。

グループDは、中継車内の見学を行い、講師と質疑応答を行った。その後、講師の助けを借りながら中継用機材を用いて、第3・第4カメラを見学しているグループE・Fに指示を出した。

グループEは、講師から普段の仕事内容やカメラの扱い方について説明を受けた後、講師の助けを借りながら実際にカメラの操作を体験した。また、中継用機材を用いて中継車にいるグループDとのやり取りを体験した。

グループFは、講師から普段の仕事内容やカメラの扱い方について説明を受けた後、講師の助けを借りながらカメラを使って、自分たちのグループや隣のグループEの様子を撮影した。また、カメラ撮影の際には、インカムを通じて中継車とのやり取りを体験した。

 

 

 

 

時代祭を撮影するグループB

グループCの撮影映像

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

中継車とグループD

グループDに中継車について解説


実施単位

テーマ

第2回授業

テレビ局を見学しよう


実施場所

関西テレビ社内

実施時間

3時間20分

講師

関西テレビ デジタル推進局

使用教材

テレビ局・見学のしおり


授業の進行・内容
授業の様子

本授業では、2回の体験授業と1回の教室授業の計3回を実施した。各授業の内容は以下の通り。

■進行
授業は関西テレビ社内で実施し、以下のコースで社内見学を行った。見学の際、各副調整室とスタジオ間では相互にやり取りを行ったため、両者は並列に記述する。

■内容
A)第6会議室(6F)

生徒たちは、まず第6会議室に集合し、隣にある報道スタジオの放送ON/OFF表示が変化する様子やテレビ画面内のスタジオセットなどを観察した。その後、講師が関西テレビ作成の見学者用パンフレットを生徒たちに配布しした。

(B)第2副調整室・第2スタジオ(6F)

第2副調整室では、講師が普段の仕事内容や第2副調整室の役割を説明した後、生徒たちは第2副調整室内に複数並んで設置されたモニターを見学した。また、講師の助けを借りながら中央のモニター映像の切り替えを体験した。

第2スタジオでは、講師が普段の仕事内容(歌番組の収録の様子)や第2スタジオの役割を説明した後、生徒たちは講師の助けを借りながらスタジオカメラ、クレーンカメラを操作した。また、インカムという中継用機材を用いて、第2副調整室からの指示に従ってカメラを操作する体験を行った。

(C)報道副調整室・報道スタジオ(7F)

報道副調整室では、講師が普段の仕事内容や報道副調整室の役割について説明した後、生徒たちは第2副調整室と同様に、講師の助けを借りながらモニター映像の切り替え、音声の調整などを体験した。

報道スタジオでは、講師が普段の仕事内容や報道スタジオの役割について説明し、第2スタジオでスタジオカメラに触れなかった生徒たちに、スタジオカメラの操作を体験させた。また、生徒たちは天気予報に用いるモニタセットを使い、天気キャスターの仕事を再現したり、常設のスタジオセットの観察などを行った。

(D)主調整室(9F)

講師が、生徒たちにCMの挿入や番組プログラムの変更といった主調整室の役割について説明した。また、放送用の電波が一旦生駒山(中継ポイント)に送られてから各家庭に番組が放送されることを説明した。主調整室では装置を実際に体験することはできず、講師による解説が中心であった。

 

(E)CM部(9F)

講師が生徒たちに普段の仕事内容やCM部の役割について説明した後、CMバンクに存在するCMの数(約5000本以上が常設)、1枚のメディアに収録されているCMの数(10本程度)などを説明した。主調整室と同様に、装置を実際に体験することはできず、講師による解説が中心であった。

 

(F)第6会議室(6F)

講師が今回の授業のまとめを行い、ヒアリングできなかった質問などがないか、生徒に確認した。最後に、生徒たちがこれまでに撮影・編集したビデオクリップを関西テレビスタッフに手渡した。

隣の報道スタジオから生放送されるニュースをTVで視聴する様子

スタジオの役割について解説を受ける

カメラマン役の生徒がスタジオカメラに挑戦説

第2副調整室の様々なモニタ−を観察する

スイッチャー・音声・照明の機材を観察・操作

講師が報道スタジオの特徴を説明する様子

天気予報士に挑戦


実施単位

テーマ

第3回授業

プロの編集の極意をつかめ


実施場所

春日小学校・教室

実施時間

3時間20分

講師

関西テレビ デジタル推進局

使用教材

放送の種類、プロのビデオクリップ、著作権の解説


授業の進行・内容
授業の様子

本授業では、2回の体験授業と1回の教室授業の計3回を実施した。各授業の内容は以下の通り。

■進行
授業は、春日小学校に講師が赴き実施した。授業前半は、生徒および講師のビデオクリップ鑑賞を行い、授業後半は生徒を6グループに分けて、「担任教員を紹介する絵コンテ」の作成を行った。

■内容
(A)授業前半

担任教員が実施する授業内容について、生徒たちに説明を行い、講師が挨拶を行った。

まず運動会を撮影・編集したグループが、ビデオのテーマの説明を行い、ビデオを上映した。撮影や編集時にどういうところを工夫したかなどを発表した。上映終了後、講師がビデオについての意見を発表したグループ以外の生徒に投げかけた。講師自身もビデオについての評価を行い、ビデオを上映したグループに撮影のポイント等を尋ねた。次に「学校紹介」・「時代祭・中継スタッフ」・「関西テレビ見学」のビデオを撮影・編集したグループが、それぞれ同じ手順で発表を行った。

生徒のビデオをすべて上映後、講師は「運動会」「関西テレビ見学」の素材を、プロの視点から再編集したビデオを上映した。それと同時に、教員がビデオの解説を行っている講師のサポートを行い、ビデオクリップ撮影や編集で重要な項目を黒板にまとめていった。

(B)授業後半

講師は、「担任教員を紹介する」というテーマに沿って、絵コンテを作成することを説明した。絵コンテ作成にあたって、担任教員が生徒を6グループに分けた。各グループは生活室やコンピューター室に移動し、絵コンテの作成を行った。絵コンテ作成にあたって、講師やオブザーバー、教員は各教室を順に回り、絵コンテ作成の意見をまとめている生徒の輪に入って、意見やヒントを伝えた。

約50分間、各グループで作業を行った後、5年1組の教室に集合した。講師は良くできていると思われる2作品を選び、それに対して生徒たちがそれぞれ意見を付箋に記入して張り付けるようにした。それらの意見を取り入れながら、絵コンテ作成のコツを説明した。

映像編集の説明を一通り終えた後、プロジェクターでプレゼンテーション教材を提示し、電波の届く仕組みやデジタルとアナログの違いなどを説明した。

最後に、放送についての授業の締めくくりとして、著作権に関する授業を行った。プロジェクターでプレゼンテーション教材を提示し、著作権違反になる例とならない例をあげ、クイズ形式で著作権について説明した。授業の最後に、講師がこれまでの授業のまとめと挨拶を行った。

 

 

 

 

 

 


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実施環境

実施場所

京都御苑

使用した機器

デジタルビデオカメラ、デジタルカメラ、中継用テレビカメラ、中継用インカム等中継用機材、中継車

その他


実施場所

関西テレビ社内

使用した機器

デジタルビデオカメラ、デジタルカメラ、スタジオ用テレビカメラ、スタジオ用インカム等中継用機材、スタジオ内機器等

その他


実施場所

春日小学校・教室

使用した機器

プロジェクタ、デジタルビデオデッキ、ビデオデッキ、デジタルビデオ編集ソフト(JustSystem MegaVi DigitalVideo)

その他


 

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使用教材

教材タイトル

(ア)中継現場・見学のしおり

教材仕様

ワークシート・紙ベース/A5サイズ

教材概要

第1回目の授業で利用

時代祭撮影現場の地図、行列鑑賞の感想、中継車や番組スタッフへのヒアリングなどを記載


教材タイトル

(イ)テレビ局・見学のしおり

教材仕様

ワークシート・紙ベース/A5サイズ

教材概要

第2回目の授業で利用

授業のタイムスケジュールや各設備等の名称・画像と、カメラマン等の働く人々へのヒアリング結果記入欄を記載


教材タイトル

(ウ)放送の種類

教材仕様

プレゼンテーション教材(Microsoft(R) PowerPoint(R)相当)

教材概要

第3回目の授業で利用

デジタル放送とアナログ放送の違いや電波の届く仕組みを分かり易く解説するプレゼンテーション教材


教材タイトル

(エ)プロのビデオクリップ

教材仕様

VHSビデオとMPEG1形式のCD-R

教材概要

第3回目の授業で利用

生徒たちが編集した運動会・関西テレビ見学のビデオクリップをもとに、テロップの挿入や画像の切り出し等の再編集を行い、プロの作品として仕上げたビデオクリップ


教材タイトル

(オ)著作権の解説

教材仕様

プレゼンテーション教材(Microsoft(R) PowerPoint(R)相当)

教材概要

第3回目の授業で利用

著作権違反の例と違反にはならない例を提示し、クイズ方式で分かり易く著作権について解説するプレゼンテーション教材


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授業情報 実践事例

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