産業界との協力授業
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実践事例
エネルギーと環境
実施した教育機関・生徒数・実施日
■千葉県長柄町立長柄中学校
学年 クラス 生徒数 実施日 合計授業時間
第1学年 2クラス 42名 平成14年
11月21日、28日、12月12日
12時間00分

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実施した教科・単元
学年 教科名 単元
第1学年 総合的な学習の時間 「身近な環境問題を考え発表する取り組み」

学年 教科名 単元
第3学年 理科第1分野 「エネルギー」「科学技術と人間」

学年 教科名 単元
第3学年 理科第2分野 「生物と環境」

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授業概要

中学理科第1分野「エネルギー」「科学技術と人間」および理科第2分野「生物と環境」を中学1年生レベルに置き換え、加えて総合的な学習の時間で行なわれる「身近な環境問題を考え、発表する取り組み」を複合的に結びつけながら立体的に理解し、自分の意見として発表させることを目的とする。物事を一方向からだけ判断することなく、多角的な視点から分析・判断していく力を育てるため、様々な因果関係を含む「エネルギーと環境」の問題を、理科の物理的、科学的領域や生物的、地学的領域の側面と共に、自ら課題を見つけ、自ら学び、自ら考え、主体的に判断し自己の生き方を考えることができることを目指す総合的な学習の時間と結びつけ、自ら行動できる人材育成を目指す。
事前授業では、エネルギー資源問題や地球環境問題についての問題提起を行ない生徒の興味を喚起。経済活動に不可欠なエネルギーの成り立ち、エネルギー資源の枯渇、地球上で起こっている数々の環境問題をビデオ鑑賞し、エネルギーと環境が密接に関わっていることへの関心を喚起するとともに、自分自身が地球環境を守っていくために何ができるかに興味を抱かせる。また、これらの問題が自分たちの生活に密接に関わっていることを気づかせるため、宿題として1ヶ月の家庭でのCO2排出量を算出するため各家庭でのエネルギー使用量を測定するなど、学習を生活に結びつけ身近な問題であることを気づかせる。2回目の授業では、最前線で問題に取り組む講師が現状を具体的に講義し、今後の課題や展望を投げかける。地球のエネルギー資源を利用できる年数や偏在するエネルギー資源、地球の気温上昇により起こる環境への影響と今後の予測、汚染物質の排出量を抑える努力として世界で初めて良質の燃料であるLNGガスを発電用燃料として使用している東京電力の努力、自然エネルギーの利用などをグラフや写真、動画を格納したオリジナルプレゼンテーションソフトなどを活用しながら、産業界の講師が具体的に講義。これから自分ができる取り組みを考えていくために、日常的に取り組める省エネルギー策などを紹介し、宿題として家庭での対話の機会をもってもらう。3回目の授業では、エネルギーにかかわる環境問題を知識として理解した事を土台に、TEPCO新エネルギーパークと袖ヶ浦火力発電所を見学体験し発表へ向けた取材をし、実際に現場を見、体験する事の重要性を学習。4回目の授業では、発表に向けてのまとめ作業を行ない、資料と取材メモの整理、発表手法の確定、わかりやすい発表のながれをまとめ、教諭や産業界の講師が方向性の助言を与えながら仕上げる。5回目のグループ発表では、わかりやすく効果的なプレゼンテーションができたかを相互に評価させる。
関東圏の電力供給を担う東京電力の社員が授業を行なうことで、教室での相互交流や訪問体験を通して、生徒の興味を引き出し、単なる知識に留まらず自らの問題として考え行動していける意識を育てるきっかけとする。生徒の「エネルギーと環境」問題に対する興味の芽を育み、更に働く大人と接点を持つことにより、豊かな人間形成へとつながることを目指す。

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実施単位 テーマ
2回目 エネルギーと環境の実際

実施場所

長柄町立長柄中学校
パソコン室

実施時間 100分
講師

東京電力 田中丈夫

使用教材 「エネルギーと環境」(Macromedia Directorによるオリジナルプレゼンテーションソフト/静止画および動画)、ワークシート(A4版)

授業の進行・内容 授業の様子
■進行
「エネルギー」と「環境問題」について、実物やイラスト、IT教材に格納されたグラフや写真、動画を必要に応じて活用しながら講義を行なった。エネルギー事情の変遷、酸性雨、砂漠化、地球温暖化などの地球環境問題、世界に偏在するエネルギー資源、電気をつくる流れ、環境への配慮、自分たちができる省エネルギー、未来エネルギーなどについて系統立てて説明をした。
■内容
1.「環境」って何?「エネルギーって何?」(5分)
○ 地球環境問題の相互関係
○ エビフライと松ぼっくり
松ぼっくりの宿根の実物を見せ、これは何かを質問。長柄中学の生徒の多数が正解を回答。
2.現代のエネルギー事情(20分)
○ トトロの時代の生活
昔の家の様子を描いた講師手作りのイラストに生徒が注目。かまどや土間など、現代の生徒には見慣れないものであるが、回答をする生徒も数名いた。
○ 人類のエネルギー利用の歴史
○ 江戸のあかりは去年の太陽
用意したオリジナルプレゼンテーションソフトにより、菜の花と行灯の写真を提示。「江戸のあかりは去年の太陽」の意味を推測させた。考えをめぐらしまとめようとしている様子の生徒が多く見かけられた。
○ 日本のエネルギー資源の推移
○ オイルショック
オリジナルプレゼンテーションソフトによる動画を提示。生徒は動画によく反応し見入っていた。
3.地球環境問題(40分)
○ 地球温暖化のしくみ
講師がオリジナルプレゼンテーションソフトによる地球温暖化を図解した画を提示しながら説明。地球温暖化のしくみの理解が促進された。
○ 50年後には約3度上昇する地球の気温
オリジナルプレゼンテーションソフトに格納された、地球気温上昇予測の動画を提示。温度別に色分けされた気温上昇の推移に、生徒から驚きの反応があった。
○ 一人あたりの排出量国際比較
○ 主要国のエネルギー資源の内訳と海外依存度
○ 世界各地の熱帯雨林の減少
○ 熱帯雨林の減少の原因
○ 森林保護と生物多様性
オリジナルプレゼンテーションソフトにより、色とりどりの多様な生物の写真を提示。写真を見せながらこれらは何かを質問。特徴的な珍しい生物の写真が多く、生徒は隣の席の友達と相談しながら考えている姿が目立った。
○ 電気は使うときにCO2は発生しない。でも?
○ 電気をつくるときの努力
○ 電気は使うときに空気を汚す物質は発生しない。でも?
○ 努力の結果
○ 火力発電所の緑化
○ 尾瀬地区の自然保護活動
4.省エネルギーと未来のエネルギー(30分)
○ 日本のエネルギー消費とCO2排出の推移
○ 新エネルギーと未来のエネルギー
○ でんこちゃんからのお願い
○ 家庭での省エネルギー
前回の授業で宿題に出ていた「家庭で使用している1ヶ月のエネルギー使用量」を用いて、CO2排出量を計算。各自がインターネットで東京電力HP内の環境家計簿へアクセス。環境家計簿にある計算式を活用してCO2の排出量を計測。
宿題:私たちができる「環境に負担を与えない生活」を、家の人といっしょに考えてみましょう。


産業界の講師による
ボードを使用した講義風景


プレゼンテーションソフトを
使用しながらの講義風景


ボードとプレゼンテーションソフトを使用した講義風景


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実施単位 テーマ
3回目 TEPCO新エネルギーパークと袖ヶ浦火力発電所の見学

実施場所

TEPCO
新エネルギーパーク(富津市)袖ヶ浦火力発電所(袖ヶ浦市)

実施時間 420分
(移動時間210分を含む)
講師

東京電力 田中丈夫
袖ヶ浦火力発電所 山本匠

使用教材 デジタルカメラ、取材メモ

授業の進行・内容 授業の様子
■進行
1日かけて富津市にあるTEPCO新エネルギーパークと袖ヶ浦市にある袖ヶ浦火力発電所を見学。
■内容
・TEPCO新エネルギーパークオリエンテーションホールにて、施設の担当者からTEPCO新エネルギーパークおよび袖ヶ浦火力発電所についての説明を聞き、その後新エネルギー関連の大型映像と火力発電所の紹介映像を視聴。
・グループに分かれてTEPCO新エネルギーパーク施設内の見学、取材活動をした。屋外では係員の説明を聞きながら光エネルギーをチャージしたソーラーカートの試乗体験をしたり、新エネルギーについてのデータ収集、各種展示物の見学をした。
・袖ヶ浦火力発電所へ移動し、施設担当者の説明を聞きながら所内見学と取材。タービン、ボイラ、発電機などを実際に見て回った。
・袖ヶ浦発電所屋外へ移動し、構内緑地を見学。発電所が緑化、野鳥のためのバードバス設置などを積極的に行ない、生態系に配慮していることを見学した。
宿題:私たちができる「環境に負担を与えない生活」について、家庭や学校で実践している様子をデジタルカメラで記録し、みんなに紹介しましょう。


光エネルギーをチャージした
ソーラーカートの試乗体験


施設担当者の説明を聞きながら、
火力発電のボイラを見学する生徒たち


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実施単位 テーマ
4回目 発表内容をまとめよう

実施場所

長柄町立長柄中学校パソコン室

実施時間 100分
講師

長柄中学校教諭
小野奈津子

使用教材 調べ学習用CD−ROM
「エネルギーと環境」、
デジタルカメラ

授業の進行・内容 授業の様子
■進行
グループごとに発表内容の絞込み作業。
インターネット、CD−ROM、自分たちが撮影したデジタルカメラ写真、図書資料などを用いながら、発表に向けてのまとめ作業。講師、教師が教室内をまわり、個別の質問に答えたりまとめ作業への助言を与えながら進行した。
■内容
既に決まっているテーマ内容をまとめ、最適な発表方法を決めた。
1班:今と昔の電気の使われ方の違い
2班:地球温暖化防止作戦!
3班:森林破壊
4班:日本と外国の違い
5班:JAPAN THE END
6班:化石燃料の危機を救え!
7班:SOS!!南の島
8班:温暖化を減らすために私たちにできること
「エネルギーと環境」に関する質問やITリテラシーに関する質問「画像の保存はどうやるの?」「『づ』はどうやって打つの?」など
長柄中学校教諭、東京電力田中講師、CD−ROMを作成したNHKソフトウェア長江、高野が個別にまわり、PCおよびCD−ROMの使い方を指導。
前回のTEPCO新エネルギーパークおよび袖ヶ浦火力発電所で収集したデジタルカメラ素材、HPから収集した発表テーマに即した画像素材などをパソコン室共有PCのハードへの保存を避け、授業実施用PCに取り込む。


パソコン室での
データ取り込み作業風景


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実施単位 テーマ
5回目 グループごとの発表と講師による寸評

実施場所

長柄町立長柄中学校パソコン室

実施時間 100分
講師

東京電力 田中丈夫

使用教材 プロジェクター

授業の進行・内容 授業の様子
■進行
1班から順番にプロジェクターやパソコン、模造紙などを使って調べ学習の成果を発表した。
■内容
グループごとに順番に発表し、最後に質疑応答の時間を設けた。また発表を聞きながら、生徒同志でわかりやすさ、工夫した点などを相互評価させた。
主な質問「オイルショックって何ですか?」「早寝早起きをすると何で節電になるんですか?」「どうして発表のテーマをツバルに絞ったんですか?」「エルニーニョ現象って何ですか?」など。
各グループの発表テーマ
1班:守ろう!私たちの地球を
2班:SOS!! 南の島
3班:化石燃料の危機を救え!!
4班:地球の風邪を治そう
5班:電気は今・・・
6班:JAPAN THE END
7班:森林レスキュー隊
8班:地球温暖化防止作戦!
発表の全てが終了した後、A組担任の小野教諭が自分が家庭で行なっている省エネルギー対策を紹介。生徒からも報告のあった風呂の水を洗濯に使用する方法やカーテンをつけて隙間風を防止する対策、ガラス窓にクッション材を貼って結露を防ぐ対策など。最後に講師より全体の寸評、応えられなかった質問への答え、自分が家庭で行なっている省エネルギー対策を披露。


PCとプロジェクターを
使用しての発表風景


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授業の成果

・エネルギーにかかわる地球環境問題の理解
化石燃料の有限性や化石燃料から温暖化の原因とされている地球環境問題にかかわる基礎的な知識を習得した。また、世界先進各国のエネルギー事情や環境への取り組みを理解することで、オイルショック後の日本の環境対策や将来への課題を、世界の中の日本として理解を深めた。なお、当社では従来、エネルギー講座および発電所見学会を実施しているが、電気というエネルギーの説明が中心となっている。しかしながら今回、電気だけでなく、ガスやガソリンなども含んだエネルギー問題や地球環境問題を解説することで、より生活に密着した情報を提供でき、生徒たちの行動に理論的な面からも理解が深まったと思う。
今回用意したエネルギーと地球環境問題は豊富な内容だった。生徒が理解するスピードがよくわからず、また、豊富な内容を教えるあまりコミュニケーション不足のまま授業を進めてしまった。教える内容を整理し、生徒とのコミュニケーションを大切にする授業の構成が必要である。
・自分たちに密接に関係している環境問題への認識と環境保全に向け行動できる意識の醸成
エネルギーにかかわる環境問題を理解した上で、生活と密接につながる環境問題やその対策などを学んだ。さらに、貸与したデジタルカメラを家庭に持ち帰ってもらうことで、エネルギーにかかわる環境問題を話し合いながら、地球の環境を守るために取り組まなければならないことを生徒から家族全員への共通認識として発信してもらい、環境保全に向けた意識の醸成を図ることができた。なお、より深い理解と積極的な行動を期待するには、実験などを通して体感させる工夫が必要である。
・ITなどを活用したプレゼンテーション能力の向上
最後の授業での研究発表は、班ごとにわかれた生徒全員からIT機器の利用だけでなく工夫を凝らした演出をしており、期待以上の成果があった。パソコン使用についても、研究発表をまとめる段階で集中的に取り組んだため、能力の向上を大幅に図ることができた。

発表

5回目の授業、グループ発表の生徒作成による式次第


3回目の授業、新エネルギーパークと袖ヶ浦火力発電所見学をまとめた写真の掲示

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実施環境
実施場所 ・長柄町立長柄中学校 パソコン教室
・TEPCO新エネルギーパーク(富津市)および袖ヶ浦火力発電所
使用した機器 ・デスクトップPC、プロジェクター、ビデオデッキ、デジタルカメラ、スクリーン

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使用教材
教材タイトル 導入ビデオ「エネルギーと環境」
教材仕様 VHSビデオテープ(約10分)
教材概要 身近に目にする環境汚染から始まり、やがて地球全体で起こっている衝撃的な環境破壊へと展開。その原因となる先進国の経済活動に対し、かたやエネルギー消費量の少ない国があることを示唆。限りある化石燃料の埋蔵量を示し、生命宿る美しい地球を自分たちがいかにして守っていくかを生徒たちに投げかける動機付けを目的としたビデオ。この授業のために制作されたオリジナルビデオ。
<内容>
・ @プロローグ〜地球環境って何?
・ A地球に起きていること
・ B環境問題はいつから始まった?
・ Cエネルギーと地球温暖化
・ Dエピローグ〜問題提起

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教材タイトル 調べ学習用CD−ROM「エネルギーと環境」
教材仕様 CD−ROM(Windows で動作/17画面/ノーマルPentium以上動作対象)
教材概要 個人のペースで調べ学習を進められるイラストの入った手引き用CD−ROM。調べ学習の流れを順を追って説明。調査方法の種類は、階層を分けてさらに詳しく解説。資料のヒント集として、企業や団体が開設している「エネルギーと環境」関連のHPへリンクを張り、困ったときのお役立ちページとして活用できるようになっている。この授業のために制作されたオリジナルCD−ROM。

<内容>
タイトル
  
前書き
 
調査テーマを決めましょう 調査方法を選びましょう まとめましょう 発表しましょう             
 
インターネットで調べる 図書室で調べる 博物館で調べる 見学して調べる
 
エネルギーと環境に関する資料のヒント集

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教材タイトル 解説ビデオ「エネルギー」
教材仕様 VHSビデオテープ(約5分)
教材概要 東京電力が取り組む環境対策を発電方法やエネルギー資源の側面から紹介。硫黄酸化物や窒素酸化物排出量の国際比較、CO2排出量抑制のための東京電力の努力を中心に構成。

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教材タイトル 解説ビデオ「環境」
教材仕様 VHSビデオテープ(約5分)
教材概要 環境に対する東京電力の取り組みをコンパクトに紹介。新エネルギーの開発や東京電力が大半を保有する尾瀬での環境保全活動、植林事業などを中心に構成。

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教材タイトル 「エネルギーと環境」(オリジナルプレゼンテーションソフト)
教材仕様 オーサリングソフトによるオリジナルプレゼンテーションソフト(静止画および動画/80画面/容量1.3GB/800×600/QT/CD−ROM要インストール)
教材概要 統計や解説図、写真などの静止画、動画で構成されたコンテンツ。エネルギー事情とその歴史、火力発電、水力発電等いろいろな発電方法のしくみ、地球温暖化、オゾン層破壊、酸性雨等地球環境問題の因果関係、生物の多様性など、項目をたてて構成。目次あり、ランダムアクセス可能。この授業のために制作されたオリジナルプログラムコンテンツ。講師が講義の流れに応じて各種資料画像が自由に表示できる。
<内容>
@エネルギー資源には何があるの?
○現代のエネルギー事情(人類のエネルギー利用の変遷/化石燃料のでき方/世界の地域別エネルギー消費量の推移と予測/日本の一次エネルギー総供給の推移/オイルショック/江戸の明かりは去年の太陽だった/地球のエネルギー資源を利用できる年数/偏在するエネルギー資源/エネルギーの輸入依存度/オイルロード)
〇電気エネルギー(電気をつくる発電所/電気のとおる道/電力量計と分電盤)
A地球環境問題
〇地球環境問題の相互関係
〇地球温暖化(地球温暖化のしくみ/地球温暖化の原因/世界の平均気温/CO2濃度の推移/地球温暖化による影響/世界のCO2排出量の推移/一人当たりの排出量の国際比較/京都会議/京都議定書内容/地球温暖化の対策)
〇酸性雨(酸性雨のしくみ/酸性雨の状況/酸性雨の原因/酸性雨の影響/酸性雨の対策)
〇オゾン層破壊(オゾン層破壊のしくみ/オゾン層破壊の影響と対策)
〇熱帯雨林の減少(世界の熱帯雨林の状況/熱帯雨林の減少の原因/森林保護と生物の多様性)
〇電力会社の地球温暖化防止対策(電気を使うときにCO2は発生しない。でも?/電気を作るときの努力/自然エネルギーの利用/でんこちゃんからのお願い/努力の結果)
○電力会社の大気保全対策(電気を使うときに空気を汚す物質は発生しない。でも?/電気を作るときの努力/努力の結果)
○電力会社の自然保護活動と緑化(尾瀬地区の自然保護活動/火力発電所の緑化)
B省エネルギーと未来エネルギー
〇日本のエネルギー消費とCO2排出の推移
〇新エネルギーと未来のエネルギー(太陽光発電/風力発電/地熱発電/燃料電池)
〇家庭での省エネルギー(CO2排出量を計算してみよう)
○美しい地球の未来のために

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教材タイトル ワークシート
教材仕様 A4版×3枚
教材概要 授業のポイントを押さえ、かつ講師から投げかけられた質問に自ら答えを出すことを目的としたワークシート。
<2回目>
@ 牛が活動するためのエネルギーは、草。
 他にはどんなものがあるでしょうか?自分たちで考えてみましょう。
A 二酸化炭素(CO2)の増加が地球温暖化の主な原因ですが、そのCO2を減らすためにどのようなことをしたらよいでしょう?
Bテレビを見る時、いつ、どこで、CO2が発生しますか?
Cあなたが、これからしなければならないと思う「省エネルギー」の行動はなんですか?
*宿題:私たちができる「環境に負担を与えない生活」を、家の人といっしょに考えてみましょう。
<3回目>
☆新エネルギーパーク
@印象に残ったことは何ですか?
Aまだ開発されていない未来のエネルギーを、自分で考えてみましょう。
☆袖ヶ浦火力発電所
@見学で気づいたこと、新しくわかったことを書き出しましょう。
A印象に残ったことは何ですか?
*宿題:私たちができる「環境に負担を与えない生活」について、家庭や学校で実践している様子をデジタルカメラで記録し、みんなに紹介しましょう。
<5回目>
自分や他のグループの発表を項目ごとに相互に〇△×で評価。
・説明はわかりやすかったか?
・発表のしかたは工夫されていたか?
など

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授業協力メンバー
所 属 氏 名 授業での説明
東京電力株式会社環境部 田中丈夫
講師
東京電力株式会社袖ヶ浦
火力発電所
山本匠
発電所案内
株式会社NHK
ソフトウェア映像事業部
長江俊介

IT活用指導

株式会社NHK
ソフトウェア映像事業部
高野二美
IT活用指導

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授業の感想
■授業実施者
(産業界講師)

・生徒たちに環境のイメージを聞くと自然や公害など漠然としたイメージはあった。そのような状況の中、事前学習用に作成した環境問題の概要を紹介したビデオは、生徒たちが環境問題を体系的なイメージとして捉えるのに役だったと思う。さらに、自分たちの身近な問題として認識できたので、エネルギーと環境問題に一層興味をもらえ、実践的な行動を育ませることができたと思う。しかしこの問題をさらにより深く理解し、行動にうつすためには、実験などによる体感が重要な課題となるだろう。
・生徒に環境問題を教えることの難しさを実感した。授業時間の短い中、豊富な内容を説明しなければならないことが、生徒とのコミュニケーション不足を生じさせてしまったのが残念だった。

■担任の先生

その道のプロならではの知識、視点が貴重で、生徒にもよい刺激になる。
教師自身の研修にもつながる。
講師がいろいろと工夫して資料を見せてくれ、中でも生活に結びついたことが多かったので生徒の意識はねらいに向かったと思う。家庭それぞれに振り返らせる宿題は効果的であると思う。実際の体験が増えるともっと良い。自分の家での省エネについて考えさせることをしたが時間の関係もあり不十分であった。継続的に取り組み科学的に分析すればもっと良くなったであろう。
このように単元全てを通して行えるのは本当に理想的であったが、ポイントを押さえたゲストティーチャーでも効果は高いと思う。
企業の方は非常に熱心で打合せ等も十分出来共通理解のもと授業が進められた。ただ年度途中の企画だったために年間の計画を大きく変更するなど負担も大きかった。前年度または年度始めでの計画が、円滑に進めるためには重要と感じた。

■生 徒

・地球の事、CO2など地球について考えられるようになった。
・温暖化で世界が大変なことになっていることがわかった。
・国によってエネルギー事情がいろいろ異なることがわかった。
・自分たちのことでたくさんの人が苦労しているので自分たちはしっかり考えなければいけないと思った。
・地球の環境を悪くしないようにいろいろな新エネルギーを生み出していることがわかった。
・知らないことがいっぱいあったけどだんだんわかってきてそれからが面白かった。
・環境と自分たちが行なっていることがとても関係していて驚いた。
・先生の説明がわかりやすくて全て楽しかった。
・ビデオとパソコンで調べるのが楽しかった。
・インターネットの使い方がよくわかった。
・人間は「環境は大切だ」とか言いながら実際は人間がほとんど環境を壊している。
・CO2が関わっていることを初めて知り怖くなった。
・CO2はみんなが協力すれば少しずつ減らせることがわかった。
・いろんな体験が出来てよかった。

■教育関係の立場から

・1つの目的の為にぴったりの教材や資料をつくることは非常に大変なことであるが教育効果もそれに比例するものだと痛感させられた。教育にはお金がかかるものなのでこのような形で連携ができることは何とすばらしいことかというのが素直な感想。生徒にとって講師は親切で何の抵抗もなく溶け込めたことも短い期間でこれだけ実りあるものにできたと思う。
・技術的には文句なしインターネットを使ってよくできたと思う。講師をはじめ、協力者、参加者が楽しい良い雰囲気の授業を作り上げるのによく努力していたと思う。学校内ではできない事、時には他からの働きかけが必要なのだということもよくわかった。
・準備が大変だったと思うが生徒との雰囲気も良く生徒も大切なことはしっかり身につけられ次の課題へ進むことができるようになっていると思う。さすがに資料等はすばらしく一教師ではとても用意できるものではない。この生徒たちは幸せです。
・百聞は一見にしかずという言葉の通り今回の経験は生徒たちにこの学習が目的にしているところに容易に触れさせることが出来たと思う。興味・関心を引き出すといった点では大変大きな成果をあげたと思う。
・実際に目で見たり触ったりと経験が出来たので生徒にとっても身近に感じられよく理解できたと思われる。これらの体験や調べ学習を通して生徒自身が何が出来るのか何を皆に提案すべきか考えやすくなったと思われる。実際に発電所からの環境への努力の姿を見せてもらえたことは大きい。
・発表内容をまとめるまでにさまざまな資料を用意することができた。わかりやすく伝える方法をグループ内で話し合い、予行練習も各グループで自主的に行なった。これらの過程を観察していると、まとめ方、書き方、話し方、器械の使い方等、前学期より大きく向上している。
・発表は大変がんばったと思うしいろいろ発表の仕方を考えるなど成長した面もあったと思う。しかし時間が足りないせいもありやはり何人かの者が中心となりやってしまい残りの子達は最後まであまりよくわからない子もいたのではないか。


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授業情報 実践事例 教材紹介

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