■進行
架空のコンピュータ会社の新入社員研修の設定であることを伝え、2つの研修をうけてもらった後に、「自分がもし目が見えにくくなったり、目が見えなくなったとき、今と変わらずみんなと勉強したり遊んだりできるように、工夫をこらしたコンピュータ製品のアイデアを考える」というテーマに取り組んでもらうことを伝える。スケジュール等の確認をする。担任の先生に社長役として登場してもらい、雰囲気をつくった。
1つ目の開発者研修プログラムとし、授業に入っていく。障がいについての知識や、障がいがある人の生活を支える製品を紹介する、クイズ教材映像にそって、授業を進める。クイズは班対抗とする。ビデオで問題を見て、シンキングタイムの時間をとる。子どもたちが回答し、ビデオで解答、解説を見る。そして産業界講師が補足説明を加える。また、産業界講師から、講師自身がこれまで見てきたさまざまな製品をパワーポイントで紹介する。
■内容
クイズは全部で7問
第1問:身の回りの製品であるリモコンに注目し、お年寄りにとって使いやすいリモコンを3種の中から選ぶ問題。凸点やボタンの大きさ、形、色等、さまざまな工夫によって、使いやすくなることを学ぶ。
第2問:生まれつき見え方が違う人にとって、読みやすい字体を選ぶ問題。ここから、見え方は人によって違うことを学ぶ。
第3問:4パターンの色の組み合わせから、生まれつき色の見え方が違う人にとっても見分けやすい組み合わせを選ぶ問題。色の見え方も人によって違い、そういった人に対しできる工夫について考える。
第4問:目が見えない人が、どのようにお札を区別するかを考える問題。実際にアイマスクをつけ、お金を数える体験を行った。
第5問:耳が聞こえない人とのコミュニケーション手段である、口話をあつかった問題。口の形から、なんといっているかを選ぶ問題。耳が聞こえない人とのコミュニケーション手段は手話だけではないことを学ぶ。情報をより確実に伝える手段にいくつかふれることで、耳が聞こえない人を理解することにつなげる。
第6問:自動販売機の問題で、自動販売機のバリアを考え、自動販売機を使いにくいと感じる人はどういった人かを選ぶ問題。バリアを減らした自動販売機を紹介することで、具体的にバリアを改善するいくつかの方法を学ぶ。
第7問:多くの人が利用する駅からの問題。駅にもさまざまな工夫があり、券売機に注目する。券売機についているテンキーはなんのためについているのかを答える。
講師から、これまで見てきたさまざまな福祉製品を紹介してもらう。
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