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実践事例
いきいき学校応援団−地域と科学で輝く未来の教室
なになぜ探検隊‐私たちの体を守る仕組み
実施した教育機関・生徒数・実施日
■上郡町立高田小学校
学年 クラス 児童数 実施日 合計授業時間
第6学年 1クラス 42名 平成15年10月27日、31日、11月13日、15日、11月20日 12時間

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実施した教科・単元
学年 教科名 単元
第4学年 総合的な学習の時間 「いきいき学校応援団─
地域と科学で輝く未来の教室」

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主催した教育機関
上郡町教育委員会

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授業概要
  上郡町内に位置するSPring-8は、蓄積電子エネルギー80億電子ボルトという世界最高性能を発揮する放射光大型研究施設で、世界中から多くの研究者が集まり、21世紀を担う最先端の研究が行われている。主たる研究分野は、材料科学、地球科学、生命科学、環境科学、医学、地球科学など広範に及び、21世紀の科学技術の基礎を築く、まさに現代科学の粋を結集した施設といえる。
  本プロジェクトは、SPring-8を運営する(財)高輝度光科学研究センター(以下、JASRI)の協力を得て、第一線の研究開発を進めている研究者が直接教壇に立ち、ナノテクノロジー、バイオテクノロジー、IT技術等の研究現場を実地に体験し触れ合う、分かりやすく未来に夢を開く授業を行った。
  本プロジェクトでは、長年、日本原子力研究所において原子炉や核融合炉分野のプロジェクトに携わり、現在、SPring-8/JASRIで施設管理部門長をしている瀬崎勝二氏や現場の研究者らが、SPring-8で行われている様々な分野の研究成果を中心に、科学技術分野の情報を集大成した知見と課題を児童に直接伝えた。また、科学的な実験を行ったり、研究の現場を見学することにより、児童自身が科学に対する本質的な興味や関心をもち、科学的なものの考え方を学習することを通して、科学技術創造立国日本の未来に誇りをもち、地域社会の一員としての自覚を真に促すことをねらいとしており、このことは、新しい学習指導要領の理科が必要とすることである。
  SPring-8は、さまざまな模型や展示物、体験的実験機材、研究成果などの貴重な資料は、教育的な素材の宝庫であり、過去の授業実践の成果もあわせてデジタル化し、授業を分かりやすくするコンテンツとして編集する。コンテンツは大型スクリーンに表示させたり、学習者が個々に検索し活用できるように、CD-ROMを媒体として提供されている。
  また、今回実施の教材や授業内容全体を教育コンテンツとして再編集し、兵庫県教育委員会の進めるブロードバンド教材データベース「学びのポータルサイト」と連携して、県内の教育機関や関係機関においていつでも活用できるよう対応するとともに、継続的に授業を実施・公開するための基盤となる仕組みを構築した。
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授業のねらい
  播磨科学公園都市に建設された大型放射光施設(Spring-8)について、各自が課題調査を設定し、施設見学、科学者による提供授業や、インターネットを使った講師との情報交換を通じて、世界的にも様々な分野において研究開発の可能性があることや、これからの周辺地域の発展について学ぶと共に、科学的な知的探求心を育むことを目的とする。
  具体的には授業を通して、「Spring-8の設備や技術、行われている研究や施設が担う役割」について知り、「科学的に考えたり生命の神秘について知る」ことにより、「身近な環境問題やこれからの研究課題・改善策について考える」基礎的な気づきを与える。
  これにより、「地域に対する誇り」をもち、「身近にあることを科学的な捉え方ができる」ような探究心を高め、「自分で実験して理解する楽しさを学ぶ」という学習効果を得る。
  また、SPring-8の研究者による授業を通じて学んだ知識や思いを発表するためのまとめ学習において、マルチメディア教材を利用することにより、「コンピュータを使って資料を入手する」をし、発表資料にまとめる能力を育てることを目標としている。
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授業内容
実施単位 テーマ
1・2時限目 「私たちの体の仕組み」「生命の進化」

実施場所 上郡町立高田小学校PC教室 実施時間 2コマ・90分
講師 瀬崎 勝二
財団法人高輝度光科学研究センター施設管理部門長
使用教材 マルティメディアライブラリCD-ROM
図鑑「ネイチャーワークス 地球科学館」「地球を救え」
「生命と地球の進化アトラス 地球の起源からシルル期」
「パワーズオブテン 宇宙・人間・素粒子をめぐる大きさの旅」
講師の用意したスライド(非公開)

授業の進行・内容 授業の様子
■進行
  第一線の研究者である瀬崎氏が講師となって、「わたしたちの体のしくみ」と「生命の進化」のふたつのテーマで授業を行った。
  まず瀬崎氏から、SPring-8が世界一の放射光施設であり、それが自分たちの町にあることへの誇りについて説明を含めた授業の概要を聞いた。
  続いて、「わたしたちの体のしくみ」を主題として、スライドや図鑑を使いながら生命や人間について科学的に解説し、児童にその不思議と大切さを考えさせた。
  次に、身の回りにある環境の中に生きる目に見えない微生物を、実際に体感するために、校内のビオトープから採取した水の中にいる生物を科学顕微鏡放射線で見てみる実験を行った。これで、微細な世界を見るという興味と、目に見えないさまざまなものが自然界に生きているということを実体験によって児童に学ばせた。
  質問をうけた後、授業実施用教材マルチメディアライブラリCD-ROMから資料をスクリーンに提示しながら、SPring-8がどのような装置なのかについて放射光施設の概要を解説し、その役割を児童に知らせた。
  続いて、「生命の進化」を主題として、スライドや図鑑を使いながら、地球の長い歴史の中で進化してきた生命の進化の流れやメカニズム、どのようにして人間が生まれ現在に至ったのか、またそれが地球の歴史から見るとどのくらいのものかということについて科学的に解説し、児童に生命の不思議について、科学的に理解させた。また四つ足歩行から、直立二足歩行への変化がもたらしたことを体感し、進化という変化を知るための実験を行った。
  まとめとして、次回学習するDNAを始めとする生命科学の話題やSPring-8の研究につながるキーワードを提示し、また科学できる目を育てる大切さを児童に語った。

■内容
  授業進行のポイントとして、理解させるより、いかに興味を持たせるかに重点をおいて進めた。

・ わたしたちはどこから来たか?
・ この宇宙は150億歳。私たちの地球は46億歳。
・ 地球の生命は40億年の進化をたどって、いま私たちは生きている。
・ 生命のみなもとは、どのようにしてできたのか?
・ 原子の生命は、いまでも微生物として生き続けている。
・ SPring-8は世界最大の装置
・ 世界中から研究をするために研究者がやってきている
・ SPring-8は、新しい科学の知識を生み出して、世界の人びとに貢献している
・ 上郡町にSPring-8が作られたのには理由がある
・ 科学とは自然の仕組みを理解すること
・ 自然体験から考えることが大切
・ 科学するこころを持とう
・ 科学の研究で知ることが出来た自然の仕組みについて知る
・ 微生物が進化して、地球上の生命は多様化した。
・ エネルギーの作り方のちがいから、植物と動物に分かれた。
・ 地球環境の変化にあわせて生命は進化してきた。
・ 5億年前、カンブリア期に多様な生命体のデザインが爆発的に生まれた。
・ 恐竜は2億年も生き続け、巨大いん石の衝突で、突然、絶滅した。
・ 寒冷化した地球を、ほ乳類は生き永らえることができた。
・ わたしたちの祖先は、サルから分かれて進化した。

  実験は、児童に直接携わらせることで、より体験的な学習効果が得られるように実施された。
 普段は何気なく見ているビオトープの中では、生物の食物連鎖のシステムが成り立っていることや、目に見えない世界の中にたくさんの生き物が存在し、それらと人間がともに生きていること。人間の体の中の防衛システムやその変化・進化についての解説を通して、児童に科学的な考え方を実感させた。
 次の授業までに質問があれば、インターネットに設置された「Q&A掲示板」に書き込むように指導し、書き込みには直接講師が回答をしている。
授業は大型スクリーンを3枚
授業は大型スクリーンを3枚使って、PC教室で行った

授業では適時
授業では適時、図鑑の中から適切な資料をとりだし、OHC等で児童に提示し理解を深めた

身近な環境から
身近な環境から、学習素材を入手して、科学する興味を引き出した

ビオトープの中の
ビオトープの中の微生物の実験に使用した科学顕微鏡

検体の様子は
検体の様子は、スクリーンに映し出されて、児童に提示された

児童は、講師が
児童は、講師が適時組み入れるクイズ形式の質問などに、積極的に応えていた


実施単位 テーマ
3・4時限目 「遺伝子DNAが伝えていること」「自分を守るための仕組み」

実施場所 上郡町立高田小学校PC教室
実施時間 2コマ・90分
講師 瀬崎 勝二
財団法人高輝度光科学研究センター施設管理部門長
使用教材 マルチメディアライブラリCD-ROM
JT生命誌研究館「What'sDNADNAって何だろう」
講師の用意したスライド(非公開)

授業の進行・内容 授業の様子
■進行
  瀬崎氏が講師となって、「遺伝子DNAが伝えていること」と「自分をまもるための仕組み」のふたつのテーマで授業を行った。
  まず講師が、DVDによる「ゲノム」に関する映像資料を児童に提示し、生命についての学習の導入を行った。次に、前回の授業で学んだ「生命の不思議」を振り返り、生命の設計図としてのDNAの役割や、生物個々に持つDNAの特徴などを押さえていった。この解説から、種におけるDNAの違いが作り上げられた地球の神秘について語り、既成概念が必ずしも正しくないことから、科学する目を育てるために、(四角の)シャボン玉を作るなどの実験を行った。
  続いて、「自分をまもるための仕組み」の導入として、マルチメディアライブラリCD-ROMの中からSPring-8の最近の研究成果としての「タンパク質の解析」を提示し、科学が拓く未来の夢を児童に説明した。
  JT生命誌研究館の「生物の扇形の図」を提示した講話では、生物の「樹」として人間だけが特別ではないことを認知させ、アンモナイトの化石を児童に触れさせて、進化の流れに興味を持つように促した。
  講師持ち込みのスライド資料により、DNAの更に詳細な解説を加えた上で、JT生命誌研究館制作のDVD教材「What's DNA-DNAってなに?」を一部映写して、より生命の神秘についての理解を深めた。
  最後に、不思議だと感じるところから科学できる目が育ち、科学するこころが芽生えることを伝え、自然の中で遊ぶことによって大いに感性をみがくことを奨めて講義学習を終えた。

■内容
  授業進行のポイントとして、生命の神秘から、DNAの構造や役割、そして人間と環境を考える中で、「科学できる目・科学するこころ」を育み、どのように生きるかという根元的な気づきを誘発するよう、高度な技術や知識について、具体的な身近な事例や興味ある事象を引き出して、提示することに心がけた。

  「遺伝子DNAが伝えていること」では、
・ DNAの構造。たった4文字を使って、人は30億文字で書かれていること。
・ 30億文字(百科事典700冊分に相当)はすでに解読されたこと。
・ DNAは生命の設計図であり、体の仕組みをつくるレシピ(手順書)であること。
・ わたしたちの体は、およそ10万種類のタンパク質から出来ていること。
・ たんぱく質は、僅か20種類のアミノ酸から出来ていること。
・ DNAには、たんぱく質の作り方、アミノ酸を決められた順序に並べて、立体的に折りたたむ手順が書かれていること
などが、身近な事例や提示物によって、体験的に学習できるように努めた。

  「自分をまもるための仕組み」では、
・ 病原菌とたたかうたんぱく質や白血球の仕組みと役割の不思議。
・ 体に病原菌が入り込んだ時の危険信号の発信と白血球の活躍について。
・ 体の中でおこなわれる戦い、味方(白血球)を増やして敵(病原菌)をやっつける仕組み。
・ 薬を飲むことは、身体を守る生命の仕組みを応援すること。
・ 好き嫌いなく栄養をとることの大切なわけ。
などをそれぞれ例示的に解説して、理解を促した。

  これら、DNAを主題として生命の仕組みを解説し、地球の誕生からとてつもなく長い時間をかけてゆっくりと変化してきた自然環境が、人間がかかわることで一瞬の内に大きく変化してきたことを知り、ありのままの自然をまもることの大切さを児童に考えさせた。

DNAの果たし役割について
DNAの果たす役割について、JT生命誌研究館の映像資料を見る

シャボン玉
シャボン玉から科学する目を育てる

JT生命誌研究館の
JT生命誌研究館の扇形生命図を考える

授業は、逐次
授業は、逐次児童の反応を見ながら、質問やクイズを交えて進行された

J本物の化石を
本物の化石を手にすることにより、生命の進化について考える流れを誘導した

講義の節目で
講義の節目で児童からの発言を促し、その科学的興味を深めた


実施単位 テーマ
5・6時限目 「発表のための調べ学習」

実施場所 上郡町立鞍居小学校PC教室
及び4年生教室
実施時間 2コマ・90分
講師 高田小学校教諭 梶本成代 使用教材 児童学習ノート、パンフレット、
マルチメディアライブラリCD−ROM

授業の進行・内容 授業の様子
■進行
・ 児童8〜9人が1グループとなって計5グループが、それぞれにテーマを決めて学習の成果を整理する。

■内容
・ 授業実施用教材マルチメディアライブラリCD-ROMを使用し、講師となった研究者の話から学んだことを、児童がまとめた。
・ 不明なことは、積極的にインターネットから情報検索して調査し、発表に反映させるよう指導した。
・ 発表には、クイズ形式などを取り入れるなど、児童の理解・興味・関心を高められるよう努めた。
・ Spring-8の見学を前提として、現地で調べたり聞いたりする項目を、児童に認識させ、整理させた。
・ 発表の形式は、児童の創意工夫を生かすように指導した。

グループに分かれて
グループに別れて、発表物を制作する児童

授業やインターネット検索で
授業やインターネット検索で入手した資料を整理し、発表原稿を作成した


実施単位 テーマ
7〜10時限目 「Spring-8 施設見学」

実施場所 財団法人高輝度光科学研究センター
実施時間 4コマ・180分
講師 原 雅弘
財団法人高輝度光科学研究センター
使用教材 パンフレット「大型放射光施設Spring‐8」
マルチメディアラリブラリーCD-ROM
講師制作のプレゼンテーション資料(非公開)

授業の進行・内容 授業の様子
■進行
  Spring-8の設計者であり、この国家プロジェクトのリーダーである原広報部長が直接講師となって、見学授業を進めた。
   まず広報施設のある普及棟での、講師制作のプレゼンテーション資料、マルチメディアライブラリCD-ROM、パンフレット「大型放射光施設SPring-8」を使って、施設の概要や運営の仕組み、現在すすめられている先端研究のトピックスなどの講話を行った。
   普及棟にある実験フロアには、原氏が設計したさまざまな模型があり、放射光施設の原理や働きについて学習できるようになっている。児童は原氏から説明を受けたのち、直接模型を操作したり、補助の職員に質問したりして、体験的に多くの知識に触れることができた。
  見学では、児童は1グループ8〜9名、計5グループ(見学の父兄も同伴)に分かれて、各グループに原氏、瀬崎氏、及び広報次長が補助役となって、同じルートで実験ホールや中央制御室の見学を進めた。実験ホールでは、普段は見ることの出来ない研究者の作業の様子やこれまでの研究の成果物をみることで、科学への探求心を啓発する授業を行ない、放射光施設の原理や役割などへの理解を深めた。
    普及棟に戻り、児童からの質疑に応えた。

■内容
・ 授業進行のポイントとして、実際に本物(の知識)にふれることで、科学への探求心がかき立てられるよう、体験的な学習から知識導入が行えるよう内容に配慮した。

 普及棟での講話では、
・ SPring-8の紹介
・ 施設の概要
・ 運営の仕組み
・ 研究の様子
などを中心に、動画による資料も使って、分かりやすく解説を行う。

 普及棟での模型の見学・操作では、
・ 加速器の原理を理解
・ 電子の発生と加速の仕組み
・ 電磁石を使って電子の軌道を曲げる
・ 放射光発生メカニズム
・ 見えない宇宙線を見てみる
・ 研究内容を紹介するパネル説明
などをポイントにして、難しい原理ながらも自然の仕組みの中で動く装置について、体験してみた。

 実験ホールと中央制御室では、
・ 実験ホールで研究装置(ビームライン)と研究の様子を見る
・ 中央制御室で、職員がコンピューターを使って仕事をしている様子を見ることにより、より身近に科学することを感じられるよう留意した。

 質疑応答の際には、放射光の原理に関する質問が多く出て、児童の理解や興味が深まったと感じられた。
 引き続き質問は、「Q&A掲示板」を利用するように指導した。
 
普及棟大会議室で
普及棟大会議室で、原氏からの講話を受ける

説明資料などを使って
説明資料などを使って、放射光施設の原理や先端研究の概要などについて説明する

講師の説明を受けて
講師の説明を受けて、展示模型を操作し、施設の原理への理解を深める

施設見学から
施設見学から普及棟に戻り、質疑応答を行う


実施単位 テーマ
11・12時限目 学習発表会 「なになぜ探検隊〜体を守る仕組み」

実施場所 上郡町立高田小学校 PC教室
実施時間 2コマ・90分
講師 高田小学校教諭 梶本成代
瀬崎 勝二
財団法人高輝度光科学研究センター施設管理部門長
使用教材 発表用児童制作プレゼンテーション

授業の進行・内容 授業の様子
■進行
  保護者にも参観日として授業を公開した学習発表会。6グループに別れて、それぞれがテーマ別に発表を行い、児童がまとめの感想を発表する。つづいて参観した保護者が感想と謝辞を述べ、最後に講師より、専門的かつ科学的な観点から一連の学習に関する総括的な講話をもらうとともに、安則上郡町長が児童への激励の言葉を述べた。

■内容
 児童はグループごとに自らが決めた「皮膚について」「鼻の構造について」「口について」「耳の4つの秘密」「耳の外側の仕組み」「血液の成分」の6テーマで発表を行った。

・ 児童は、まとめ学習において、インターネットから情報検索した資料、授業実施用教材マルチメディアライブラリCD-ROMをもとに、各々創意工夫をした資料を制作し、発表を行った。
・ 児童は資料による発表だけでなく、実験やコント、クイズなどを加えて解説を試み、わかりやすくしようという努力が随所にみられた。

 瀬崎氏は総評で、授業や発表を通して、児童が自分で調べ、自分で考えることができたことを評価した。メッセージとして生命の大切さを、宇宙から太陽系ができ、地球ができて生命が生まれた長い時間を通して、生命がみな同じDNAのシステムを持っていること。生命のいる星は地球しかないことを知ることで、21世紀を担う子ども達に持って欲しい考え方を説いて授業を終わった。
授業の流れをまとめタホー
授業の流れをまとめたホームページを参観する保護者に紹介した

児童は創意工夫を
児童は創意工夫を行って、調べたり、学んだことをしっかりと発表した


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授業の成果
 播磨科学公園都市に建設された大型放射光施設(Spring-8)は、現代科学の粋を結集した世界最大の施設であり、未来の日本科学の基礎技術を担う大変重要な施設である。そこには、世界の第一線の科学者が、バイオテクノロジーやナノテクノロジーなど最先端の研究を行っている。今回の授業は、「小学生に科学する喜びを伝える」という志の下、日本の科学技術の将来を支える優秀な研究者と地元の教育者関係者との協同作業として企画されたものであった。
 当初は、小学生に難解な理論を伴う科学の授業を提供することに、関係者の中でも異論があった。科学的探求心を持たせるという高いレベルの学習観点をもつ授業内容に、児童がついていけるかが不安に感じられたからである。しかし、実際に科学者による授業を実施してみると、周囲の大人達の心配は杞憂であったことがわかった。「本物の授業」(学校長・教委担当者)を提供することによって、「教師が普段の授業では踏み込めない部分にしっかりと踏み込め、本物に触れることの素晴らしさを子どもたちはしっかり受け止めていた」(教諭)といい、「今回の授業は子ども達の夢づくりにつながった」(教諭)という。アンケート結果をみても難しい内容であったにも関わらず児童の興味や意欲が高まっていたことがわかる。
  また、普段は勉強が得意でない児童が、科学の授業で生き生きと発言していた様子などからも、単に産業界の講師が授業を行っただけでない情意的効果を、児童に与えていたことが見える。児童は「難しい言葉を覚えるのではなく、講師のお話のエッセンスつかんで、それぞれが知識を取り込んでいた」(教諭)というが、このような感性を目覚めさせたことが今回の科学の授業の本質であると思われる。
 「ふるさとを愛する子どもづくり、誇れる子どもづくりに役だった」(学校長)というように、これまでは縁遠かった世界一の施設を身近に感じることや、科学への興味を持つことによって、自らの誇りと感じることができたように思われる。世界一の規模の施設が地元に存在するというだけなく、児童は科学の持つ未来への可能性の結集としてSPring-8の存在を認め、自らの誇りと感じていることが、感想文から読みとれる。
 今回の授業の効果は児童だけでなく、参観に来ていた保護者や教師自身にも及んでいる。多くの家庭では、一連の授業を学校だけの機会と捉えず、親子の学習として考えていた。そのため、「子どもも親も必死に勉強しました」(保護者)など、「学校と家庭が延長線上で繋がった」(講師)ことによる効果は、「家庭で共通の話題ができた」(教師)だけでなく、「子どもを通して、保護者まで変わる」(元校長)ような流れを生みだした。「教師が大きくなった」(学校長)のは、ただ単に教育に関する面だけでなく、教育者としての人間的成長が見られたことにあったのだろう。
 「絶対科学者になるという子どももいて、将来が大変楽しみ」(講師)という、目に見える反応が現れただけでなく、「難しい授業であったが、全部わかるのではなくて、いろんなキーワードを子ども達が持ち帰ったので、目的とする『科学するこころに触れ、科学できる目を育てる』には、大きな効果があった」(講師)というように、確かな手応えも感じられた授業だった。「今はわからなくても、高校生や大学生になって、蘇ってくるような知識も重要だと思うし、子ども達はそれをしっかりと受け止めていた」(講師)というのは、今後の理科教育の在り方にも一石を投じるくらいのコンセプトを、この授業が持っていたからと言うことが出来る。感じると思う。
 短期間の授業であったが、施設見学、科学者による提供授業や、インターネットを使った講師との情報交換を通じて、科学的な知的探求心を育むという目的は達成された。児童には、科学への本質的な興味を持たせる大きなきっかけになったに違いない。特に「身近にあることを科学的な捉え方ができる」ような探究心が高まり、「自分で実験して理解する楽しさを学ぶ」ことを知ったことは、良い経験になった。
 SPring-8の研究者による授業を通じて学んだ知識や思いを発表するためのまとめ学習において、マルチメディア教材を利用することにより、コンピュータを使って資料を入手し、発表資料にまとめる能力を育てることについても、「まとめ授業でPCを使って発表したが、子ども達があそこまでできるとはと驚いた」(学校長)というように、大きな成果があった。
 第3回「国際数学・理科教育調査 (注1)」によると、日本の小学生は、「算数・理科は得意だが嫌い」という調査結果が出ている(注2) 。さらに理科については別の調査でも、理科がおもしろいと思う生徒の割合が、小学校の高学年から減少し始め、中学、高校でさらにその勢いは加速するという傾向が見られ、昨今の若者の「理科嫌い」がはっきり現れている。また、同時期に内閣府によって実施された「科学技術と社会に関する世論調査」によると、科学技術についてのニュースや話題についての関心は、40〜50歳代が最も高く、それに比べて20代の若者は、年を経るごとに関心が減少し、成人層の中で最も低くなっている 。(注3)
 2004年1月、文部科学省が全国の高校三年生を対象に40年ぶりに実施した教育課程実施状況調査(学力テスト)の結果が公表されたが、数学と理科4科目の大半が、同省が専門家の意見を聞いて想定した「期待正答率」を10ポイント前後下回り、教育関係者が指摘する学力不安をはっきりと裏付ける結果となった(注4) 。すでに子ども達の環境は「成績は良いが勉強は嫌い」からより悪化していきつつあると言えるのかも知れない。
  今回の授業を通して、実現しようとした目的は、以上のような評価から概ね達成できたといえ、また日本の若者の「理科離れ」を止めるひとつの視点を提案したといえるのではないだろうか。




注1) 1995年、世界26ヶ国・地域で約17万人の小学生が参加して、国際教育到達度評価学会(IEA)が実施した調査。
注2) この調査は日本では、公立小学校の3年生と4年生計9,000人が参加し、成績は算数が第3位、理科は第2位であった。しかし、教科の好き嫌いでは、嫌いが算数では世界で2番目、理科は全体の平均と同じで、そこからは「成績は良いが勉強は嫌い」という小学生の姿が浮かぶ。
注3) その傾向は10代の若者にはさらに拡大しており、産業・経済界の関係者はこのような若者の「理科離れ」「科学技術離れ」が「ものづくり軽視」の風潮を呼び、科学技術立国・日本の基盤を揺るがしていると危機感を強めている。
注4) 期待正答率は学者らで構成する文科省の問題作成委員会が「これくらいは正答者がいないと困る」とした水準だが、期待正答率を58.5%とした生物が45.7%と12.8ポイントも足らなかったのを始め、地学が11.7ポイント、物理が8.9ポイントそれぞれ期待正答率を下回った。

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実施環境
実施場所 財団法人高輝度光科学研究センター
上郡町立高田小学校PC教室
使用した機器 ノートパソコン、プロジェクタ(2台)、スクリーン(3枚)、書画装置(OHC)、DVDプレーヤー
その他 講師持込の機材(科学顕微鏡)

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使用教材
教材タイトル マルチメディアライブラリCD-ROM「世界一の放射光施設 SPring-8」
教材仕様 動画(WMVまたはAVI)別冊の素材集を含め102コンテンツ
静止画(JPEG)209コンテンツ
教材概要 SPring-8の施設、建設、放射光の原理、装置の概要、研究の内容などを動画、静止画で紹介するコンテンツ教材。メニュー選択方式で児童が目的にあわせて自学できるシステム。

教材タイトル パンフレット「大型放射光施設 SPring-8」
教材仕様 A4版カラー6頁の印刷物
教材概要 放射光の原理や利用をアニメを使って分かりやすく解説している広報媒体(小学校3学年以上)

教材タイトル DVD「What's DNA-DNAって何? Part1-3 総集編」
教材仕様 A4版変形カラー16頁の冊子
教材概要 日本生命誌館制作の映像資料。「進化の新しい原理を探る」「ゲノム伝」「DNAは変化する」の3パートで構成。(小学校4学年以上)

教材タイトル 「ネイチャー・ワークス 地球科学館」
教材仕様 大型本 350頁の図鑑
教材概要 生島緑ほか訳、同朋舎出版、ISBN: 4810417786 ; (1994/06)
「私たちがくらす地球のしくみ」「地球の生命をまもる大気」「地球の生命30億年のあゆみ」「地球で子孫をのこすために」「地球で生命をはぐくむふしぎ」「人間がかぎをにぎる地球環」等で構成。(小学校4学年以上)

教材タイトル 「地球を救え」
教材仕様 大型本 206頁の図鑑
教材概要 芹沢高志訳、岩波書店、ISBN: 4000081659 ; (1991/09)
世界的な環境保護運動家のひとりジョナサン・ポリットの呼び掛けに応じ、世界17ヵ国で発刊された環境キャンペーンブック。「大自然からの勘定書」「私たちの選択」「目覚め」「大地」「大気」「火」「水」「癒し」等で構成(小学校4学年以上)

教材タイトル 「生命と地球の進化アトラス (1)」
教材仕様 大型本 144頁の図鑑
教材概要 小畠郁生訳、朝倉書店 ; ISBN: 4254162421; (2003/07)
生物の進化を地球科学的なイベントと絡めながら解説した、オールカラーの目で見る進化アトラス。1は地球の起源からシルル紀まで。化石のでき方、藻類の進化、節足動物の進化、脊索動物の進化などを解説している。(小学校4学年以上)

教材タイトル 「パワーズ オブ テン ―宇宙・人間・素粒子をめぐる大きさの旅」
教材仕様 変形B5版 169頁の図鑑
教材概要 小畠郁生訳、日経サイエンス ; ISBN: 453206239X ; (1983/01)
この書籍は,チャールズ&レイ・イームズ夫妻が1968年に製作した短編映画「Powers of Ten」をもとに製作された。肉眼ではとても見えない,素粒子レベルのミクロの世界から,我々がいまだ行き着くとこができない,宇宙のスケールまで,ページごとに10倍のスケールへ我々を誘ってくれる。映画にくらべて,書籍ではそれぞれのスケールに関する興味深い説明を読みながら,じっくり立ち止まることができる。(小学校4学年以上)

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授業協力メンバー
所 属 氏 名 授業での説明
財団法人高輝度光科学研究センター 瀬崎勝二
教室での授業の講師
財団法人高輝度光科学研究センター 原 雅弘
施設見学での講師
野島電気有限会社 和崎 宏
進行及び機器操作補助

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授業の感想
■主催した教育機関
  • 授業の中での実験や施設見学を含めて、内容、展開、狙いなど、本当の授業を実施していただけたと感謝している。
  • 授業を通じて、はっきりと子どもたちが変わったと感じる。教育委員会としては感謝するばかりである。
■授業実施者
 (産業界講師)から

  • 子ども達の作文を読むと、多くの児童が「お母さんにほめられた」と喜んでいる。授業を契機として、学校と家庭が延長線上で繋がったことは、本当に素晴らしい。
  • 中には「絶対科学者になる」という子どももいて、将来が大変楽しみである。
  • 最初から組織で対応すると実現は困難だったかも知れないが、志を持った個人が前向きに動いてくれることによって、プロジェクトが成功した。
  • 成功の鍵は、@教育コーディネーターの存在、A掲示板での質疑応答などにITの活用、B支え合うチームワークであった。
  • 難しい授業であったが、全部わかるのではなくて、いろんなキーワードを子ども達が持ち帰ったので、目的とする「科学するこころに触れ、科学できる目を育てる」には、大きな効果があったと思う。
  • 今はわからなくても、高校生や大学生になって、蘇ってくるような知識も重要だと思うし、子ども達はそれをしっかりと受け止めていたと感じる。
  • 実際に模型をみたり触ったりすると、原理を理解しているのではないのに、子ども達は一様に感動していたのが印象的だ。実験の好きな子どもに育って欲しい。

■担任の先生から
  • 実際にやってみて、想定していた通り負担が大きかったが、結果しては多方面に大きな効果が見られ、大成功(花マル)だと評価している。
  • 教師が普段の授業では踏み込めない部分にしっかりと踏み込めた授業であったと思う。
  • 科学の授業は、子どもには難しいと思ったが、実際には大人の杞憂で、本物に触れることの素晴らしさを子どもたちはしっかり受け止めていた。
  • 授業を通じて、多くの保護者が授業を参観していたが、みなが一様に授業の内容に感心していた。
  • 子どもたちは、難しい言葉を覚えるのではなく、講師のお話のエッセンスつかんで、それぞれが知識を取り込んでいたようだ。
  • 「しんどかった(疲れた)けど、かしこくなったような気がした」という子ども達の感想が多く、(普段の授業ではあまり使わない「考える」という能力をフルに発揮した)今回の授業の本質が感想にあらわれていると思う。
  • 科学の授業の内容は難しかったが、子ども達にはさまざまな刺激があり、科学に目を向けるきっかけづくりには最高の授業だったと思う。
  • 学校が目指す教育活動の保護者への啓発効果が大きかった。
  • SPring-8をはじめて知った保護者もあり、家庭で共通の話題ができたと喜ばれた。
  • 教科を離れて学習ができる「総合的な学習の時間」が使えたのがありがたかった。
  • 高田小では、二名の教諭がチームを組んで実施できたので、負担も分け合えたと思う。
  • 子ども達だけでなく、教師、保護者にとっても、非常に大きな効果が見られた。
  • 普段から子どもを主体にしながらも、学習の中に親を巻き込んで、子どもをともに育てるという方針で授業計画をしており、今回も全ての授業に保護者が参加する形を取ったが、保護者や児童の反応をみると、これが非常によかった。
■児童から
  • ぼくが心に残ったことは、四角形や三角形のしゃぼん玉ができたことです。ぼくは、さいしょ四角形のしゃぼん玉なんかできないだろうと思っていたけど実さいにやってみるとできたのでおどろきました。それからすごいあぁと思ったことは、び生物がとても速く動いている所です。ぼくはまるでとうるいをしているように見えました。あとぞうり虫みたいなび生物もいたのですごいなぁと思いました。あと一番心に残ったことは本物の化石をさわらしてもらったことです。
  • せざきさんの、わかりやすいせつ明をきいて、とてもおもしろかったです。化石のアンモナイトをさわってみて、とても、かんしょくがなんともいえません。においも、すごかったです。
  • とくにすごいのが、シャボン玉です。まるいシャボン玉ではなく、四角いシャボン玉や三角のシャボン玉を見て、とてもびっくりしました。チンパンジーは人間に、1.23パーセントちがうとはとてもびっくりしました。またび生物を見せてくれました。スプリング8の人がどんな仕事をしているかも分かりました。スプリング8に行く日がまてません。
  • 「むっちゃ動いとる。」ふれあいの庭のいけの水の中に、すごく動いているび生物がいました。それを見て少しきょうみが持てました。そして、化石や、紙で作ったがいこつなどをさわって、たくさんのきょうみが持て、一度でいいから、化石をほってみたい頭がい骨を紙で作ってみたいと思ったのです。そして、シャボン玉でもきょうみが持て、やってみたいなと思いました。せざきさん、いろいろ教えてくれてありがとうございました。
  • 今日、三、四時間目にスプリング8の人が来てくれて、勉強しました。さいしょにビデオを見せてくれました。次に、いろいろし料を見せてくれました。10臆年前の生き物のし料も見せてくれました。アノマロカリス、オドントグリフス、オットイアなどは知っていたけど、ほかにもたくさんの生き物がいたんだなーと思いました。化石も三葉虫や、アンモナイトのを見せてくれました。とてもうれしかったです。たくさんのし料や、ビデオ、化石など見せてくれる事はじゅ業中ではあまりないことなのでとてもうれしかったです。
  • せざき先生の授業は、とってもおもしろくわかりやすかったです。とくに化石とシャボン玉の勉強です。本物のアンモナイトの化石初めて見て、さわってみて「化石ってすごくかっこいいな」と思い、うれしかったです。シャボン玉は、四角い物や、三角の物など、家では、したことがないことだったので、「とっても不思議やな」と興味がわきました。月曜日の授業でも、人間とチンパンジーは、たった、1.23パーセントしかちがうなんて思ってもいませんでした。だって人間とチンパンジーは見ただけでは、ぜんぜんちがう顔や体だからです。私はこの授業をうけて、早くスプリング8の見学に行きたいと思いました。
■教育関係の立場から
  • 偶然出会った保護者から「2学期があっという間に過ぎた。子どもも親も必死に勉強しました」と御礼を言われた。「他の保護者も同様だ」とのことで、授業の効果が大きかったことを感じた。
  • 子どもを通して、保護者まで変わるのを見て、先生方の教育方針の素晴らしさに感心する。
(講義授業において)
  • 大変興味深い授業でした。もっともっとお話を聞いてみたいと思いました。子供にとっても大変良い経験になったと思います。
  • 科学と言うと難しい物、普段の生活とはかけ離れた存在の様に思ってしまうのですが、実は、もっともっと人間の元から発していることを再認識しました。
  • 今回の授業で子どもにはそれぞれ得意な分野があり、その分野で自分の持っている知識を発揮できることでその子がとても光ってみえました。
  • あらゆる内容のあらゆる状況を色々子どもに経験させることでどの子にも光る場があるのではと感じ、また、可能性という大きな物にあらためてうらやましく思いました。普段の授業では味わうことのできない高度な内容は子どもにとってとても大切な機会であると思うと共に、これからもどんどんこういう機会をつくっていただき子どものこれからに刺激を与えていって欲しいと望みます。
  • 講義の内容は子供達にとっては難しいように思いましたが、子供達の興味を上手に引きつけながらお話されていて、素晴らしいなあと思いました。子供達にレベルの高い授業を受けさせるのも必要なことだと思いました。
  • 大人の私達でも難しいと思う事が、子どもの中にスーッと入っていっていることに講師の先生の素晴らしさと子どものすごさを感じました。科学っておもしろいと感じましたし、探求するって楽しいかも・・・とも今日、感じました。SPring-8へ見学に行かせてもらうのがワクワクして来ました。勉強ってこういう気持ちで取り組めるとどんどん自分に入っていくのでしょうね。
  • 短い時間にもかかわらず、とても盛りだくさんの内容で、子供達の興味をそらさず充実した授業内容だったと思います。最初の目次を見た時は、少しむずかしそうでしたが、とてもわかりやすく説明して頂いて良かったです。
  • 児童は自分の生命のルーツがつぎつぎと明かされることに大いに興味を持っていた。自分に結びついていたからにちがいない。明日からの役に立つわけではないが、生命の泉は生涯枯れることなく残るだろう。瀬崎さんという方とこの授業が○十年後多くの子の生き方の根っ子になっているにちがいない。自分というもの、大切な生命、生きる物との共生、どの分野に進もうと原点である。小学校中学校の授業が生きる原点であるように、この授業もまたたった数時間で原点たり得たと思う。私も共に居て感謝!
(施設見学において)
  • 短時間ではなかなか理解出来ないので何か一つ残る事があればと思いました。
  • 目標を高い所に持つと、子供達はそれ以上に努力をし、達成する力があると気付かされました。
  • 内容はとてもむずかしかったので4年生には理解できない事が多かったと思いますが、展示品や見学(施設内)の興味をそそる内容だったと思います。
  • 今回は本当に色々な方のお力のお陰でスプリング8の見学に参加させていただきました。子どもは話を聞くにしても実際のものに触れながら見ながら説明を受けた方が五感をフルに使えるので理解し易いのではと感じました。学力レベルのあまりの違いから理解できないことを大変申し訳なく思います。でも未来ある子どもたちにはそういう雰囲気を味わったこともよい経験になると思います。本日はありがとうございました。
  • スプリング8、まさに新しい時代、次元を探る希望の光です。私達の生活に関わる環境、医学、未知の世界は無限に広がっています。色んな可能性に向かって私達の生活に安心をもたらす研究を続けて下さい!本日は色々とありがとうございました。またお目にかかります。
  • 説明が小学生には難しい所があったと思います。もう少し、分かりやすい言葉で説明をしていただけると子供も理解できたと思います。
  • 自由に入る事のできない施設の中の見学が出来た事、そこで行われている実験が少しはわかった事が私には非常に良かったと思っております。ありがとうございました。
  • いろいろと教えて頂きありがとうございました。スライドを使っての話は、小学4年生にはかなりむずかしかったように思います。(親にも難しかったです)SPring-8の中を案内して頂いてようやく子供達にもなんとなくどんな所かわかってきたように思いますが、内容についてはあまり理解できなかったようです。今後小学生向きのやさしいパンフレットなど用意して頂ければ子供達ももっと身近な物として理解できると思います。普段見学できない所を見せて頂きありがとうございました。
  • 「スプリング8」での見学にしか参加していないため、また「科学は苦手」という意識もあってか、「難しかった」というのは率直なところです。ただ理解はできなくても、難しいことにふれられたことは、とても意味のあることだったと思います。講師の原先生も子供達にわかりやすいように興味が持てるように苦心して下さっているのも感じたのですが、一つ一つの単語がどうしても難しく、子供(大人も?)の理解には、もう少し科学的知識が必要だと思いました。私も体験コーナーはとてもおもしろかったです。専門家の方々にどう使うのか説明していただいて、やっと「ああそういうこと」と感じるレベルです。子供は小4なので、こんなところから「科学っておもしろい」と思ってくれれば良いかと思います。
(学習発表会において)
  • 瀬崎さん、こたつのお兄さん、早速息子への返信ありがとうございました。色々な事を学べましたこと親からもお礼申し上げたいです。ありがとうございました。4年生には、理解できないところもあったでしょうが、これからもぜひこのような授業を子供のためにも、親のためにも、お願いしたいと思います。来年の4月24日には、子供と一緒に見学に行こうと思っております。ありがとうございました。
  • 難しいのでは、と思っていましたが、子供達はそれぞれ調べて、自分なりに理解をして、とてもすばらしい授業だったと思います。これからもこういう授業をしていただきたいと思います。
  • いままでの学習がどのように生かされて発表するのかとても楽しみにしていまいした。子どもたちにとってちょっと難しすぎるのではと心配していましたが、子どもなりに理解しわかりやすくよくまとめられていたように思います。多くの方々にサポートしていただき子どもたちにとって心に残る学習になったことと思います。本当にありがとうございました。
  • 15日の段階では、「スプリング8」という物自体は面白かったものの、"授業として云々"を問われていたこのアンケートには正直困ってしまいました。今でも何をどう書いたら良いのか不明なことも多く、白紙部分も多くありますことおわびします。ただ今日の子供達を見ていて「国語」に始まり、いつの間にか「総合学習」になり「スプリング8」見学や瀬崎さん、原さんといった"大物"の話を聞かせていただき、自分たちからも"不思議"を探り、今日、グループ発表、次に個人の論文とつながっていく今回の単元の広さ、奥の深さをやっと理解できた気がしました。(パソコンやメールといったものも、ぐっと身近になったようです)。
  • 自分が学生時代にした受験勉強的な「科学」ではなく、もっと本質的な生活の中での「科学」、抽象的な言い方になりますが「科学する心」が今回のテーマだったのかなと現在では感じています。ついつい何を学んだかというような内容に目がいってしまいますが、今回のような方法を学ぶ機会はとても大切だったと思います。「学校」という枠をこえて、いろいろな方々に支えていただいたことも、子供達にはとっても良かったと思います。ノーベル賞はムリでも近所の「発明王」が子供達の中から出てくればいいなと思っています。いろいろ本当にありがとうございました。また、同じ町内ですので、これからも子供達の成長に合わせた「科学」への誘いの機会をこれからも作っていただければと切望します。(この前のスプリング8でのお話も一つひとつの単語がわかれば、もっとおもしろかったと思うので・・・)
  • 子どもに「この授業が行われて良かったか?」とたずねると「良かった」という答えが返ってきました。瀬崎さんの授業はとても魅力のあるもので子どもの心にしっかりと残っていくのではないでしょうか。「またこういう授業があったらいいなと思う?」とたずねると「またやってほしい」という答えでした。学校の先生方はすごくご苦労されたように思いました。総合学習の内容との兼合いです。先生方の努力や熱意によって成り立つ授業だと思いました。
  • 本当にいい経験をさせて頂きました。子供達も生き生きとすばらしい目をしていました。今日の発表も子供によって努力も違うかもしれませんが、家に帰ってからも一生懸命良い物にしていこうと頑張っていました。少しアドバイスをしたりして子供に力を借したことがうれしく思います。先生方のお力をかり、すばらしい発表ができました。一つの事を作り上げる、みんなの気持ちが一つになり、本当にすばらしいです。ありがとうございました。
  • いろいろお世話になりありがとうございました。瀬崎さんの授業、SPring-8の見学と、子供達には(親にとっても)かなりむずかしい内容でした。けれども今日のまとめ発表を聞いているとどの班もとても工夫してあり、一生懸命相手にわかってもらおうとしている前向きな姿勢が感じられとても良かったです。この事は今回の一連の授業で得た成果ではないでしょうか?沢山の人が自分達のためにいろいろ工夫して教えて下さった事、子供達なりに感じたのだと思います。貴重な体験をさせて頂き、本当にありがとうございました。ちなみにうちの娘は"こたつのおじさんこと和崎さん"のお話がわかりやすくておもしとかったと喜んでいました。
  • 他の同じ学年の子ども達の授業の様子や発表の様子をビデオなりで見ることで触発されるのではと思います。
■授業情報提供者から
  • さまざまな関係者が、それぞれの役割を理解し、立場を越えて、「子ども達のために」と前向きに力をあわせることにより、コラボレーションが成立した、非常に素晴らしいチームであった。

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