5.システムを活用した授業実践 |
5.4 第分科会(遠隔地の4校による共同学習での活用、遊び場紹介マップ)
1.企画のねらい
(1)自分たちの学区において、どこでどんな遊びをしているのかを調べ、地域を知るとともに子どもたち同士の交流の場を広げる。
(2)自分たちの父母の世代、祖父母の世代がどこでどんな遊びをしているのかを調べ、世代間の交流を行うとともに、時代とともに変遷してきた遊びについて関心を持つ。
(3)自分たちの地域のどこでどんな遊びができるかを考察して提案することにより、地域への関心を高め、子どもの視点からの地域興し活動につなげていく。
(4)遠隔地の学校との交流を通して、意見を交換しあうことで他地域を知り、さらにそこから自らの地域を再認識する。
(5)自分の目的にあった情報を収集することができ、情報機器を効果的に活用して表現し、互いに作成した資料から情報を読み取る考察力を育てる。
2.実践の概要
インターネット上には、観光サイトは多い。しかし、その多くは大人の視点からのものばかりである。本実践は、子どもの視点から「遊び」に着目した観光マップ
づくりである。自分の地域における遊び場、そしてその場でどのような遊びが行わ
れるのかといった情報を発信する。また、自分たちの親、さらには祖父母の世代で
の「遊び」も調査し、子どもたち自身も自分たちの地域での今と昔の比較や新たな
発見をすることも視野に入れている。
さらに子どもたちは、マップ作成段階において他者からの評価を受けながら活動を行う。この他者とはプロジェクトチームを組んだ交流校であり、互いにアドバイ
ザー的な存在として他校のマップについて評価を行う。交流を行っていく中で、他
地域を知ること、そして自らの地域をよりよく知ることによって、作成したマップ
から新たな地域開発のアイディアのきっかけにつながることを最終的な目標とする。
今回活用する情報追記型GISシステムでは、リアルな地図上に子どもたちの情報
を載せることができるため、その情報を元に実際に現地に行ったときに活用できる
と考えられる。子どもたちにとっては、地図を見る力も養うことができる。
このようにして、子どもによる子どものための「遊びの観光マップ」づくりを行っていくということが本実践の概要である。
2-1.本実践のねらい
○他地域との比較によりお互いの地域環境の認識を深め、大切に思う心を育てる。 |
<地域> |
○ネットワーク上での交流において相手を意識し、コミュニケーションができる。 |
< 心 > |
○自分の目的にあった情報を収集することができ、メディアを活用してそれらを加工し、表現することができる。 |
<情報> |
2-2.実践の流れ(全10時間)
【ステップ1】 遊び場紹介マップって何だろう?(1時間) | |
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○「遊び場紹介マップ」について知る。 ※紹介サイトを閲覧してイメージをつかむ。 ○どんなマップを作り上げるのか、最終的なマップのイメージを作る ○調査計画を立てる(ワークシートの活用)。 |
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【ステップ2】 出動!遊びの調査隊(3時間) | |
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○フィールドワーク ※GPS機能付き携帯電話を活用して取材をする。 ※時間や児童の興味関心等を勘案して「遊んでいる場所」にとどまらず「遊びたい場所」「遊んでいた場所」へと取材の網を広げることも可。 ○写真をアップする際に、最低限の情報も同時に記録する。 ○写真の構図を工夫する。 ※実際に遊んでいる場面が撮れるとよい。 |
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【ステップ3】 わかりやすいマップに仕上げよう!(2時間) | |
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○学校にもどって、データベースにアップされた自分たちが撮影した写真に付加情報を書き込む。(統一項目) ○最初にイメージしたマップに近づくようにする。 |
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【ステップ4】 他校と比べてみよう!(2時間) | |
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○BBSを利用して、他校との交流を深める。 ○「遊び場や遊び方への質問や感想」「新しい遊び方の提案」「互いの遊びを比較して気づいたこと」等々を自由に述べ合う。 ○野外活動の専門家等のアドバイスが得られれば写真を見てアドバイスをいただく。 |
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【ステップ5】 遊び場紹介マップを完成させよう!(2時間) | |
○他校との交流によって得た情報を付加し、マップを完成させる。 ○完成したマップをどのように活用するか考える。 ○場合によって、保護者も交えた授業参観等で、マップの活用について考えたり、世代間の交流を行ったりする。 |
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