I.「特殊教育支援機器
|
平成12年8月以降、本プロジェクト推進に際し、以下の体制を確立した(表1)。
表1.体制
役割 | 所属機関・氏名 |
---|---|
委員(支援スタッフを兼ねる) | 主 査:明治学院大学文学部教授金子 健 副主査:群馬県総合教育センター主任指導主事 松本 廣 委 員:東京都立綾瀬ろう学校教諭 伊藤 守 大東文化大学文学部教育学科専任講師 苅宿俊文 東京都立江戸川養護学校校長 三室秀雄 神奈川県立平塚ろう学校教頭 田村順一 東京都立光明養護学校教諭 金森克浩 徳島県立ひのみね養護学校教諭 島 治伸 佐賀県立教育センター研修員 小野龍智 国立特殊教育総合研究所教育工学研究室主任研究官 大杉成喜 |
支援フタッフ | 全国各地域14名 |
管理・運営 | 富士通株式会社学校教育ソリューション部 プロジェクト責任者:山中計一部長 プロジェクトリーダ:伊藤智之 プロジェクト担当者:長谷川すみれ |
ML/HP作成・更新 | 富士通アプリコ株式会社 Webソリューション部プロジェクト責任者:野々垣旦統括副部長 プロジェクトリーダ:一ノ瀬正義課長 プロジェクト担当者:阿形知英 |
委員会を年5回開催し、本プロジェクトの目的である「支援機器活用に関するニーズと課題」、「インターネットによる支援機器活用に関する相談業務の可能性と課題」等について検討を行った(表2)。
表2.委員会の実施状況
No. | 開催日 | 議 事 概 要 |
---|---|---|
1 | 8月23日(水) | ・本プロジェクトの主旨、スケジュールについて ・本センターホームページ、相談対応方法の検討 |
2 | 9月30日(土) | ・相談対応状況の検討(1) ・告知活動、本センターホームページ改善の検討 |
3 | 10月21日(土) | ・相談対応状況の検討(2) ・事例、リンク、追加貸出支援機器の検討 |
4 | 12月2日(土) | ・相談対応状況の検討(3) ・報告書の検討(1) |
5 | 1月20日(土) | ・相談対応状況の検討(4) ・報告書の検討(2) ・今後の取り組みの検討 |
平成12年8月28日(月)、本センターへの相談に対応するため、委員、支援スタッフ、富士通株式会社から構成される支援スタッフ用メーリングリスト、senc-ML@apricoweb.ne.jpを開設した。
以降、平成13年1月26日(金)迄に、440メールによる相談対応の検討、情報交換が行われた。
平成12年9月7日(木)、本センターのホームページ(http://www.apricoweb.ne.jp/senc/index.html)を開設した。ホームページは、以下の7つのカテゴリから構成されている(図3〜10)。
図3.本センターホームページの構成
図4.トップページ
図5.はじめに
図6.相談の申込・回答
図7.貸出支援機器
図8.事例・リンク
図9.その他
図10.あなたの声
貸出支援機器、支援スタッフは追加が生じた時点で、ホームページを随時更新した。また、大きな更新内容として、以下の2点を記す。
平成12年11月20日(月)「事例・リンク」のページを追加
平成12年12月15日(金)「あなたの声」のページを追加
なお、平成13年1月26日(金)迄に、3342のアクセスがあった。
平成12年10月13日(金)、本プロジェクト実施状況用ホームページ(http://www.apricoweb.ne.jp/jissen/index.html)を開設し、平成12年11月15日(水)、本プロジェクトの中間報告の情報を掲載した。
なお、平成13年1月26日(金)迄に、318のアクセスがあった。
本センターの主な告知活動(チラシの配付、ホームページの紹介等)を以下に記す(表3、図11)。
表3.告知活動一覧
No. | 年/月/日 | 告知先 |
---|---|---|
1 | 2000/8/25 | リハ工学カンファレンス(徳島) |
2 | 2000/8/27 | インターネットフェスティバル2000(東京・早稲田) |
3 | 2000/9/9 | Nifty障害児教育フォーラム |
4 | 2000/9/10 | 特殊教育及び教育関係メーリングリスト edhand2000@cec.or.jp、aimiteno@cec.or.jp等 |
5 | 2000/9/20 | 盲・ろう・養護学校情報化推進リーダ養成研修会(筑波) |
6 | 2000/9/23 | 特殊教育学会(静岡) |
7 | 2000/9/24 | 全国ボランティアフェスティバル(徳島) |
8 | 2000/9/28 | 全国特殊学校長会理事会 |
9 | 2000/10/6 | 日本教育新聞(図3) |
10 | 2000/10/27 | 教育工学全国大会(高知) |
11 | 2000/10/28 | 関甲越肢体不自由研究協議会(群馬) |
12 | 2000/10/28 | 中国四国地区肢体不自由教育研究大会(島根) |
13 | 2000/11/8 | 全国肢体不自由養護学校校長会(宮崎) |
14 | 2000/11/9 | 全国肢体不自由教育研究協議会(宮崎) |
15 | 2000/11/8-9 | 全日本特殊教育研究連盟全国大会(高知) |
16 | 2000/11/10〜11 | 全日本手をつなぐ育成会(知的障害の親の会)全国大会(奈良) |
17 | 2000/11/16 | 教育新聞 |
18 | 2000/11/24〜25 | 日本LD学会(東京) |
19 | 2000/11/25 | 「発達の遅れと教育」12月号 |
20 | 2000/11/25〜26 | ATACカンファレンス(京都) |
図11.日本教育新聞掲載記事(2000/10/6)
本センター開設当初の支援スタッフは12人であった。以降、委員からの推薦を受けて、支援スタッフの協力依頼を随時行った。平成13年1月26日(金)時点で、支援スタッフは以下26名である(表4)。
表4.支援スタッフ一覧
No. | 在住地 | 所属機関 | 氏名 |
---|---|---|---|
1 | 東京都 | 明治学院大学文学部 | 金子 健 |
2 | 群馬県 | 群馬県総合教育センター | 松本 廣 |
3 | 東京都 | 東京都立綾瀬ろう学校 | 伊藤 守 |
4 | 東京都 | 大東文化大学文学部 | 苅宿俊文 |
5 | 東京都 | 東京都立江戸川養護学校 | 三室秀雄 |
6 | 神奈川県 | 神奈川県立平塚ろう学校 | 田村順一 |
7 | 東京都 | 東京都立光明養護学校 | 金森克浩 |
8 | 徳島県 | 徳島県立ひのみね養護学校 | 島 治伸 |
9 | 佐賀県 | 佐賀県立教育センター | 小野龍智 |
10 | 神奈川県 | 国立特殊教育総合研究所教育工学研究室 | 大杉成喜 |
11 | 北海道 | − | 田中栄一 |
12 | 北海道 | − | 西牧孝徳 |
13 | 鳥取県 | − | 美舩俊介 |
14 | 兵庫県 | − | 大西俊介 |
15 | − | − | 斉藤 治 |
16 | 東京都 | − | 藤記拓也 |
17 | 北海道 | − | 鈴木智裕 |
18 | 宮崎県 | − | 末原順二 |
19 | 宮城県 | − | 楠 辰也 |
20 | 東京都 | − | 三崎吉剛 |
21 | 東京都 | − | 齋藤 豊 |
22 | 大阪府 | − | 田代洋章 |
23 | 神奈川県 | − | 中村信雄 |
24 | 兵庫県 | − | 奥野信也 |
25 | 千葉県 | 富士通(株) 学校教育ソリューション部 | 伊藤智之 |
26 | 千葉県 | 富士通(株) 学校教育ソリューション部 | 長谷川すみれ |
平成11年度に準備した貸出支援機器以外に、平成12年度では12の貸出支援機器を追加した(表5)。
表5.本センター貸出支援機器一覧
No. | 支援機器(ハード・ソフト他 | 数 |
---|---|---|
1 | スイッチインターフェース(MAC) | 1 |
2 | スイッチインターフェース(PC-AT) | 1 |
3 | なんでもスイッチ・ボックス(PC-AT/MAC) | 1 |
4 | 小型ひらがなキーボード(50音配列)(PC-AT) | 1 |
5 | 50音配列大型キーボード | 1 |
6 | ペニー&ギルズジョイスティック(MAC) | 1 |
7 | ペニー&ギルズジョイスティック(PC-AT) | 1 |
8 | ペニー&ギルズトラックボール (MAC) | 1 |
9 | ペニー&ギルズトラックボール(PC-AT) | 1 |
10 | らくらくマウスII(8点/USB) | 1 |
11 | らくらくマウスII(ジョイスティック/USB) | 1 |
12 | タッチパネル(15inch) | 1 |
13 | ディスカバーキネックス for Windows98版(※) (ノートパソコンにインストールして貸し出す) |
1 |
14 | キーラルゴ(※) | 1 |
15 | トーキンエイドオートスキャン(※) | 1 |
16 | オペレートナビVer2.0 (体験版) (※) (『オペレートナビ用スイッチコネクタ』×3を含む) |
3 |
17 | ミニキーボード FKB1420(※) | 1 |
18 | マクトスModelDX | 1 |
19 | ISTセンサーセット | 1 |
20 | Pスイッチ | 1 |
21 | ストリングスイッチ | 1 |
22 | 棒スイッチ | 1 |
23 | グラスプスイッチ | 2 |
24 | ジェリービーンスイッチ | 12 |
25 | ユニバーサルアーム (『トライアングルプレートJB用』×1を含む) |
1 |
26 | トーキングエイド | 1 |
27 | メッセージメイトMM40-150 | 1 |
28 | チャットボックス | 1 |
29 | ステップバイステップwithレベル | 1 |
30 | ワンステップコミュニケーター | 1 |
31 | 1スイッチポラロイドカメラ | 1 |
32 | スイッチラッチアンドタイマー | 1 |
33 | 電源リレー | 1 |
34 | キッズメール(仮称) (※) | − |
35 | キッズタッチシリーズ(体験版) (※) | − |
36 | ことばの玉手箱(体験版) (※) | − |
37 | らくらくえにっき(体験版) (※) | − |
38 | ぽんぽんランド(※) | 1 |
39 | iMac(※) | 1 |
40 | iMate(USB・ADB変換コネクター) (※) | 1 |
※平成12年度追加購入支援機器
平成12年9月7日(木)から平成13年1月26日(金)迄に、以下の支援機器の相談・貸出等の対応を行った(表6〜10)。
表6.支援機器の相談・貸出等の対応
支援機器の相談・貸出等の対応 | 件数 |
---|---|
電子メールによる相談(情報の提供) | 28 |
支援機器の貸し出し(機器の試用) | 13 |
訪問による支援(支援者のサポート) | 2 |
表7.相談者の内訳
相談者 | 件数 |
---|---|
学校(養護学校・特殊学級)教師 | 21 |
保護者 | 3 |
その他(障害者施設等) | 4 |
表8.障害種別件数
障害種別 | 件数 |
---|---|
視覚障害 | 3 |
聴覚障害 | 1 |
知的障害 | 4 |
肢体不自由 | 19 |
病弱虚弱 | 0 |
その他 | 1 |
表9.相談内容の内訳
相談内容 | 件数 |
---|---|
視覚障害の出力支援装置関連 | 3 |
ソフト関連 | 5 |
操作スイッチ関連 | 6 |
入力支援装置関連 | 11 |
コミュニケーションエイド関連 | 4 |
その他の支援機器関連 | 1 |
その他 | 2 |
(但し、1相談につき複数内容有り)
表10.支援機器貸出の一覧
No. | 貸出支援機器・数 | 貸出先 |
---|---|---|
1 | ステップバイステップwithレベル×1 ワンステップコミュニケーター×1 |
養護学校 |
2 | Pスイッチ×1 メッセージメイトMM40-150×1 |
保護者 |
3 | タッチパネル×1 ジェリービーンスイッチ×1 |
養護学校 |
4 | 50音配列大型キーボード×1 | 特殊学級 |
5 | チャットボックス×1 | 養護学校 |
6 | ユニバーサルアーム×1 | 保護者 |
7 | なんでもスイッチ・ボックス×1 | 養護学校 |
8 | ディスカバーキネックスfor Windows98版×1 オペレートナビVer2.0(体験版)×1 |
養護学校 |
9 | ノートパソコン×1 | 保護者 |
10 | Pスイッチ×1 | 障害者施設 |
11 | チャットボックス×1 | 養護学校 |
12 | オペレートナビVer2.0(体験版)×1 | 養護学校 |
13 | オペレートナビVer2.0(体験版)×1 ユニバーサルアーム×1 棒スイッチ×1 ジェリービーンスイッチ×2 タッチパネル×1 |
養護学校 |
以下に2事例を記す。
【事例1】
a)相談者:養護学校教師
b)相談内容(本センターのホームページに送信された内容):
「先日、香川大学の先生の講義を聴き、様々な機器を使うことにより、おおきな可能性があることを知りました。具体的な使い方は検討していくつもりですが、ワンステップコミュニケーター、ステップバイステップコミュニケーターを使い、コミュニケーションの幅を広げていきたいと考えています。学校での購入の検討していますが、年度途中であり予算的に苦しいこと、他の先生方が実物を見ていないことなどもネックとなっています。トーイケーブルなどはすぐにでも利用できると思うのですが、ワンステップコミュニケーターとステップバイステップコミュニケーターをお貸し願えないでしょうか。早急に貸していただければ文化祭の劇でも先生が台詞を言うことなく、自分で言えるのではないか、もっと生き生きとした活動ができるのではないかと考えています。よろしくお願いします。」
c)本センターの対応:
支援スタッフが相談者と貸し出し期間を電子メールで調整した。
ワンステップコミュニケーター×1、ステップバイステップコミュニケーター×1を1ケ月間、相談者に貸し出した。
d)結果(以下の電子メールを相談者より受信):
「予算の関係でまだ買うことができないのですが、いろいろな生徒の可能性のほんの一端をかいま見たような気がしています。今まで他人の働きかけに笑って応えるだけだった子どもが、はじめはラジカセの操作(タイマーとして使用)ができるようになりスイッチと音楽の関係に気が付きました。今度はワンステップコミュニケーターにカウントダウンを吹き込み、その生徒がカウントダウンを始めると周囲がそれにあわせて動くことを楽しめるようになりました。下痢気味で何度もトイレの失敗をしていた子が『トイレ行きたい』と吹き込んでおいて机の上に置いておいたところ、それを押して先生に許可をもらってトイレに行き、間に合ったこともありました。タイマーとしての使用もおもしろかったのでコミュニケーターとタイマーを買いたいと考えています。機器を使用することで人との関係性を広げることを重視しながら、今後もいろいろ試行錯誤したいと考えています。」
【事例2】
a)相談者:小学校特殊学級教師
b)相談内容(本センターのホームページに送信された内容):
「県内の養護学校の友達と交流ができないかと考えています。キーボードで打ち込んで文章を作るのには、まだ時間がかかり過ぎ意欲も持続しないのではないかと思います。本人が文章を入力し、相手にメールを伝える良い方法があったら教えてください。」
c)本センターの対応:
支援スタッフが相談者に電子メールで対応する中で、対象の子どもの障害状況(視覚の関係で文字を探すのに時間を要する)を把握し、大型キーボードの試用を提案した。
支援スタッフが相談者と貸し出し期間を電子メールで調整した。
大型キーボード×1を1ケ月間、相談者に貸し出した。
Windowsのユーザ補助の設定により大型キーボードが正常に動作しない連絡を相談者より受け、支援スタッフが電子メールで設定確認、対処方法等のサポートを実施した。また、相談者、支援スタッフが販売店に電話にて正常に動作しない原因、対処方法等を問い合わせた。
d)結果:
代理店の担当者が相談者を訪問し、大型キーボードを正常に動作させ、相談者は試用することができた。
(以下の電子メールを相談者より受信)
「大型キーボードは、子どもにとってとても魅力的な機器だったようです。使った感想を聞いてみると、『今まで使っていたキーボードよりも大型の方が良い。』と話していました。キーの表示が赤や青と色分けされているので、どの色のキーを使うという指示をすることにより、比較的容易に不必要なキー情報を無視することができたようです(視覚的な多くの情報から、必要な情報を取り出すのが苦手な子どもなので)。キーを押す感触がとてもいいですね。現在使っているキーボードでは1文字入力しようとして押すのですが、押したという感触を感覚的にとらえにくく、何度も繰り返し押してしまうことがありましたが、大型キーボードではそれが少なかったです。文字を速く探すという点では、試用期間が短かったこともあり、上達するという段階までいきませんでしたが、本人は『探しやすいよ』と言っていました。また、パソコン付属のキーボードの配置が変わってしまい、メール用の「@」が入力できなくなるなどの課題もありました。これは仕方がないことのようでしたが、不便ですね。」
平成12年12月9日(土)、今後の本センターの運営及び支援活動向上の為、相談者14名(平成12年9月7日(木)〜平成12年11月15日(水)までの相談者で、かつ、支援が一通り終了している方)に以下のアンケートを電子メールで送付した。
――――――――――――――――アンケート――――――――――――――――
記入日:平成12年 月 日
所属機関:
氏 名:
質問1.相談に対する本センターからの回答・支援等によって、あなたの相談内容は?
1.解決できた
2.解決できなかった
3.どちらともいえない
質問2.相談に対する本センターからの回答・支援等は、個人あるいは学校における
支援機器活用推進に役立ちましたか?
1.役立った
2.役立たなかった
3.どちらともいえない
質問3.今後、本センターはあなたにとって?
1.必要である
2.必要でない
3.どちらともいえない
質問4.今後、本センターは障害がある子ども、教師、保護者等にとって?
1.必要である
2.必要でない
3.どちらともいえない
質問5.本センター貸出支援機器の貸出期間(1ケ月)は?
1.適当である
2.長い
3.短い
4.どちらともいえない
質問6.本センター貸出支援機器の種類及び数は?
1.十分である
2.不足している
3.どちらともいえない
質問7.本センターへの要望、苦情等、ご自由にお書き下さい。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――
9名の相談者からの回答を得た。アンケート結果を以下に記す(表11)。
表11.アンケート結果(質問1〜6)
質問 | 回答選択肢 | 回答人数 |
---|---|---|
1.相談に対する本センターからの回答・支援等によって、あなたの相談内容は? | 1.解決できた | 5 |
2.解決できなかった | 1 | |
3.どちらともいえない | 3 | |
2.相談に対する本センターからの回答・支援等は、個人あるいは学校における支援機器活用推進に役立ちましたか? | 1.役立った | 9 |
2.役立たなかった | 0 | |
3.どちらともいえない | 0 | |
3.今後、本センターはあなたにとって? | 1.必要である | 9 |
2.必要でない | 0 | |
3.どちらともいえない | 0 | |
4.今後、本センターは障害がある子ども、教師、保護者等にとって? | 1.必要である | 9 |
2必要でない | 0 | |
3.どちらともいえない | 0 | |
5.本センター貸出支援機器の貸出期間(1ケ月)は? | 1.適当である | 1 |
2.長い | 0 | |
3.短い | 3 | |
4.どちらともいえない | 5 | |
6.本センター貸出支援機器の種類及び数は? | 1.十分である | 2 |
2.不足している | 0 | |
3.どちらともいえない | 7 |
なお、1.の質問に対して、1名が「2.解決できなかった」と回答しているのは、試用を希望した支援機器(コミュニケーションエイド)が他の養護学校に貸し出し中であったためである。
質問7の主な回答内容を以下に記す。
遠方なので、相談の支援をして頂く場合も恐縮なのですが、やはり、数時間の相談では良い機器でも上手に有効利用するのが掴めない場合があります。また、伺って頂けるそうですが、ヒットしなかった時も別の機器で試す事ができるのでしょうか?1ヶ月となっていても機器選びと利用状況が選択できるまでフォローしていただけるとありがたいです。良い指導者がいてこそ機器が生きると思います。是非、後進地区へはご苦労でも教員などへもしっかりとしたアプローチをお願い致します。
借用の段階から、懇切丁寧な援助をいただいてありがとうございました。状況に応じて、繰り返し迅速に応援して頂いてありがたかったです。支援してくださる方々が、お互いに情報交換しながらこちらに分かるように情報をくださることにより、なかなかうまく結果は出ませんでしたが、パソコンについてずいぶん新しいことを勉強させて頂きました。
特殊教育支援機器の設定は本当に難しいと思いました。私のようにパソコンの知識が乏しいものにとっては、指示通りの設定でうまくいかなくなるとその先どうしていいのか全く分からなくなってしまいます。今回のように、メールのやりとりだけでうまくいかないときに、センターからお借りした機器にもかかわらず、代理店の方が学校まで出向いて支援してくださったのはありがたいことでした。
特殊学級では特殊教育機器を購入するための予算が限られています。肢体不自由の子どもの場合には、その子に機器が合っているかどうか実際の機器を見たり、使ったりしないと分かりません。高価な機器が多いだけに、このような支援センターができたことは大変心強いと思います。
高価な機器を購入する前に気軽に試用できるのは本当にありがたいです。また、技術的な疑問や相談を専門家が丁寧に答えてくださるのは、コンピュータの専門家ではない教師にとって心強い限りです。今後も貸し出し機器やソフトなどの種類もさらに充実させていただいて、続けていって頂きたいと思います。
障害児の場合、使ってみないことには使えるかどうか分かりません。また、現在の福祉制度の中では、家庭で使用する物については、このような機器はほとんどすべてと言っていいくらい保護者が自己負担しなければなりません。保護者に負担をお願いする前提として「このような機器をこのようにして使用すれば、こんなことが出来ますよ。」と実際に見ていただけると購入のお願いもしやすいのですが、カタログを見せて「こうなるはずです。」というだけでは、高価な機器を買ってもらうことは困難です。それだけに、このような貸し出しをしてくれるセンターがあるということは、大変にありがたいことです。機器の普及に対しては、とても大きな役割を果たすことが出来ると思いますので、今後のますますの充実と発展を願っています。