平成10年度インターネットクラスルームのテーマのひとつにマルチメディアの利用があげられている。このレポートでは今回プロジェクトを進めるにあたり、活用したツール類について述べる。
1. ICPタイトルページ(http://210.163.117.210/~icp98/) 作成
タイトルページ作成にあたって利用したソフトはMicrosoft FrontPage ‘98である。このhtmlの記述については、通常のテキストエディタによる手書き→ html専用エディタと利用してきたが、表・デザインの一貫性を考慮した場合にホームページ作成ソフトに分がある。なお、本ソフトはサーバーにFront Page拡張ソフトを導入していることを前提としているようだが、CGIとのからみを考慮し、そのエディター機能だけを利用している。加工のやりやすさ、テーマ別のデザインを簡単に設定できることも本ソフトの利点の1つである。画像の素材としてはAdobe社のPageMill付属のデータ集も利用した。(発売元:マイクロソフト)
2. 静止画像
静止画像の取り込み、編集にはPaintshop Proを利用した。現在、他にも数々の編集ソフトが市場に出回っているが、設定の簡易さもあり、本ソフトを利用している。具体的にはソフト上でTwain入力をスキャナーに設定し、画像を取り込み、加工ののち、gifまたはjpeg形式にて保存、そして必要に応じてその後、 Gif AnimatorにてGifアニメーション (後述)に加工している。
3. GIFアニメーション
昨年度のICPオーストラリアディビジョンのページ(http://www.kobe-school.net/icp-au/)のタイトル画像はロゴ作成ソフトによってICP-AUという文字をフォント指定により作成し、それを Gif Animator (http://www.webutilities.com/) によりGifアニメーションに加工した。このソフトの利点としてはその画像サイズ最適化機能が上げられる。通常GIFアニメーション画像はサイズが大きくなり、ページの表示に時間がかかるのが難点だが、その機能により、画像サイズを非常に小さくすることができる。例えばhttp://210.163.117.210/~icp98/icp-staff.htmlにある画像の1つではGIFアニメーションを使っているが、その大きさはわずか5.41kである。画像に変化を持たせることによって参加者の興味を少しでもひくことができるかもしれない。画像にバナーを加えたり、回転させたりと様々な効果を簡単に加えることができるのもこのソフトの特徴である。
4. Real Video
葺合高等学校では2年生および3年生のEE(英語表現)の授業でICPに参加したが、Guess Whatのコーナーでは3年生がReal Videoを使って日本独特のものをクイズ形式で紹介した。
(http://www.kobe-school.net/G-J/pictures2/guesswhat.html)
*パスワードが必要
ここで動画をコンピュータに取り込むにはIOMEGA社のBUZという製品を使用した。(http://www.iomega.com/buz/)通常のビデオカメラまたは撮影したビデオテープから効率よく動画を取り込むことができる製品である。Ultra
SCSIカード付きで価格も200ドル程度とコストパフォーマンスもよい。BUZで取り込んだ動画(avi)をReal VideoファイルにするためにReal
Video Encoderを使用した。このソフトはhttp://www.real.com/から入手可能である。
想定受信速度ごとに様々なファイル設定が可能であるが、今回は28kのダイアルアップユーザでも動画を見ることができるように設定した。また、http://www.kobe-school.net/G-J/pictures2/summerall.ramのようにそれぞれの動画を個々に指定するのでなく、複数の動画ファイルを指定する書式を利用することにより、複数画像をまとめて見せることもできる。現在、smlというReal
Videoにリンクを貼ったりバナーをつけたりする書式も普及してきている。
5. CGI
CGIとはWebページをよりインタラクティブにするためにWebサーバーに設置するプログラムである。このCGIには無料のものから有料のものまで用途別に様々なものが開発されている。その中から、今回は2つのCGIを取り上げ、利用した。
1)カレンダーCGI
国によってそれぞれ学期の違う生徒達がお互いにどのような行事を持っているかを知るために今回ICPではICP
School Calendar (http://www.kobe-school.net/icp/Calendar/index.html)を作成した。オンライン登録すると国別のカレンダーにそれぞれの学校のイベントをオンラインで書き込めるようにCGIを利用した。このカレンダーCGIの特徴としては1つのCGIをサーバーにインスト−ルすることで複数のカレンダーをその上に構築できることがある。ICP
School Calendarでは参加国別のカレンダーを作成し、参加校にデータの書き込みを求めている。
2)掲示板CGI
Web上でのインタラクティブな情報交換には掲示板が有効である。トピック別にディスカッションの流れを整理できるのも掲示板の特徴である。今回、Housing
on the Web(http://www.kobe-school.net/housing/bbs2/index.html)
のコーナーではDiscusというCGIを利用した。1学期に授業で生徒が作成したHousing in Japan
(http://www.kobe-school.net/housing/housingjapan.html
) をもとに同形式で各国の生徒たちが書き込めるように設定している。
参加者はこの掲示板に登録し、メンバーとなることで書き込み、画像のアップロードができる仕組みになっている。このCGI、Discusは作者に問い合わせたところ、日本語正式対応版への作業中であるが、英語版でも多少、文字化けをすることをのぞけば日本語でも十分に利用できる。Housing
on the Web BBSは1月現在、他国からの書き込みはまだの状況であるが、住環境を知ることはその国を理解するよい助けになると思われるので、引き続き、参加を促したい。
以上2つのCGIはいずれも下記のサイトから入手可能である。
http://www.cgi-resources.com/