2.3.4. 参加校の状況            

 

2.3.4.1.松山東雲中・高等学校                  國原 幸一朗

                   kunihara@shinonome-hs.matsuyama.ehime.jp  
                                                       3月変更予定)
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(1)昨年度の反省
 1997年度は高校1年英語科の生徒38名が本企画に参加し、インターネットを通して国際交流を進めようとした。しかし、授業時間を十分に配当できず、具体的な学習課題や企画のねらいが明確でなかったため、生徒の興味・関心を持続させ、コミュニケーション能力を高めるとともに、リテラシーを身につけさせることができなかった。
 高校2年になっても電子メールが使えず、ホームページの検索方法が分からない生徒がかなりいる。担当教員の意欲が空回りし、生徒の意欲や能力がそれに伴わなかったという現状を厳しく見つめ、今年度に生かすべきだと考えた。

(2)ねらい
 昨年度と同様のねらいを設定し、具体的にどのように進めるか、担当者と十分協議し、授業を展開した。
@異文化理解(様々な資料をもとにグループ学習を進め、選定したテーマに対する理解を深めるとともに、インターネットを通して、テーマに対する様々な見方や考え方を知る)。Aコミュニケーション能力の向上(インターネットを活用して、英語で自分の意見が述べられるようになるとともに、相手の見方・考え方も理解でき、持続的な交流ができるようになる)。Bメディアに対する理解(自分達の意見をまとめたり、発表したりするのに最も効果的なメディアは何か、メディアを通して自己を見つめることができるようになる)。

(3)授業の展開
 最初に昨年度に同志社国際高校の授業風景を撮影したビデオを見せ、企画のねらいと達成すべき課題を説明して、学習意欲を高めさせた。ビデオを見て、自分も頑張ろうと意欲的な姿を見せる生徒もいた。本校は「一太郎ver.4」をワープロソフトとして用いているが、タイピングの練習に数時間とり、次に電子メールの送信および受信の仕方を学習した。昨年度は、ここでかなり時間をとってしまったが、今年度は比較的短時間で終えることができた。次に和文と英文の自己紹介のメールを作成させ、内容は担当教員が点検した。その後、生徒の友人関係や興味に応じ、グループの人数やテーマはある程度自由に選ばせた。
 テーマについて、まず図書館で調べさせたが、メンバーの作業分担がうまくできるよう配慮した。かなり意気込んで、むずかしい内容の和文を作成した生徒が英文に訳すのに苦労し、担当の英語教員に負担を強いる場面も見られた。英語に訳せるような内容と自分が理解し、他人にも分かってもらえるような内容の和文および英文の作成のむずかしさを生徒は感じたようである。本校は図書館にパソコンがないため、図書館で調べた内容は一端用紙に記入し、書いたものを見ながら、パソコンで入力し、フロッピーに保存する必要があった。この時間のロスが大きかった。しかし今年度は英語科1年23名が参加し、教員3名が担当したので、比較的行き届いた指導ができた。

(4)交流の状況
 自己紹介のメールを作成し、2月になってではあるが、同志社国際高校をはじめいくつかの学校に送信している。他校との交流は十分とは言えないが、本企画の感想(英文)を送信、グループ学習の成果をホームページに掲載し、コメントをメールで送っていただくことを進めている。共通テーマとなった映画「フォレストガンプ」については、映画を担当するグループが本校になく、掲示板の説明ができなかったため、うまくいかなかった。

(5)教師と生徒の意識の変化
 放課後や昼休みを利用してメール交換をしようとする生徒が増えつつある。生徒の感想を以下に列挙する。
 ・電子メールの交換が楽しい。もっと多くの学校と交流したい。
 ・どこかの国からかメールが届いた時は、読むのが楽しかった。英語の勉強にはなるが、自分の思っていることがうまく伝えられない。
 ・中学校でもコンピュータの時間はあったが、インターネットなんてなかったし、全部日本語だったので、高校に入って違うと思った。
 ・コンピュータの学習はとても勉強になるし楽しい。授業時間を増やしてほしい。
 ・電子メールを交換できたことがよかった。英語の文章を考えながらキーボードを打つのはむずかしいことだが、その英文に対してまた英語のメールが返ってくるのはすばらしいことだと思う。
 ・返事がもどってきてびっくりしたが、うれしかった。また返事を書きたくなる。
 ・英文に訳すのが大変でしんどかった。

 担当した教員3名のうち2名は昨年より本企画に参加していたので、どのように授業を進めていけばよいか理解していたつもりだが、昨年度よりどう進展させるか試行錯誤であった。生徒の感想や発言の中に、昨年度とは異なる新たな発見もあった。
 企画のテーマと目標を再度見つめ直し、授業を組み立てることの必要性を感じている。

(6)今後の課題
3月にグループでまとめた内容や問題点などを発表させ、文集にまとめたいと考えている。交流を活発にするためには、相手校のスケジュールに合った本校の授業展開や英語の壁を克服できる方法、ホームページを簡単に作成できる方法、テレビ会議ソフトなどの利用などを検討せねばならない。本企画が多くの教員に認知されていない現状はあるが、第3回研究グループ会議には2名の教員が参加することができ、来年度は英語科で「国際・情報」という科目が新設される動きを捉え、今後とも意欲的に取り組んでいきたい。

 

 

2.3.4.2.Me and Mediaプロジェクトに参加してーー

                   高等学校2年・英語帝塚山学院泉ヶ丘高等学校  

                                                        三村 浩一

1.はじめに
  本年度は高等学校普通科2年1組のライティング(2単位)の時間を利用して、このプロジェクトに関わる活動をした。ライティングの授業そのものは、他のクラスと同様、検定教科書を使った展開をしたが、インターネットをライティングの授業に生かす試みとして、Me and Mediaの活動を随時取り入れる形で行った。週2単位の限られた授業時間という制約があったので、それほど多くの時間を費やすことができなかったが、生徒はPCL教室での活動を楽しみ、創造性を発揮したと思われる。

2.メール送受信の環境整備
  本校は1997年の9月にPCL教室が設置され、100校プロジェクトの参加校として従来設置してあったサーバーと50台の子機を結ぶネットワークが完成していたが、1998年3月末をもって大阪大学との接続が打ち切りという非常事態が発生したために、年明けから5月末ぐらいまでPCL委員会のメンバーによる接続先切り替えの作業が続いた。具体的にはOCNエコノミーに接続し、従来の非力なサーバーをワークステーションに置き換え、OSをPC UnixからUnixに移行するというものであった。

3.アカウントの発行とメールソフトのセットアップ
  サーバーが変更になり、生徒には新たにメールアカウントを発行することになった。アカウントの発行は係りで分担したが、2年生については私が行うことにした。サーバー管理者の負担を軽減するためである。これはかなり面倒な作業で45人分を発行するのに2時間ぐらいかかった。次にメールソフトを変更した。フロッピーを使うと何かとトラブルの原因になるので、生徒のデータをサーバーのハードディスクに格納することにした。メールソフトはWindows95に標準装備されている受信トレイ(Microsoft Exchange)を利用することにした。これは複数ユーザーに対応しており、またスペルチェックもついており、さらにはWordをメール作成に利用可能である。またデータの格納場所についてはパスワードの設定も可能なので、セキュリティも保たれる。そもそも新たにインストールする必要がなくすでにデスクトップにあるわけだからこれを利用しない手はない。

4.交流相手の確保
  1学期はMe & Mediaとは別個に、独自に電子メールの交流先を探すことにした。IECC(Intercultural E-mail Classroom Connections)メーリングリストに登録して交流相手を求めるメールを出したところいくつか申し出があったので、2カ所ほど選んでパートナーとなる生徒の名前とアドレスを送ってもらった。こちらは45人で相手は30人ほどなので、複数の生徒に同じ相手を振りあてて、こちらから紹介文を送らせた。これについては特にテーマを設けることなくフリーに通信をさせた。相手がアメリカの生徒の場合は長期の休みがあるので、実際に動きだしたのは2学期になってからである。

5.学校紹介ビデオの制作
  Me & Mediaプロジェクトは9月から本格的に動き出した。「戦争とメディア」が統一テーマということになったが、本校ではこのテーマとは別に「メディアを使う」ことを目標に設定して、学校紹介のビデオを作らせた。英語で制作することを指示し、グループに分かれてグループワークを行った。ビデオはデジタルカメラで20秒程度のものであるが、シナリオ作成から撮影まで予想外の時間がかかった。ちょっとしたビデオを作るにしても相当なエネルギーが必要なことを生徒は学んだようだ。

.「フォレストガンプ」の鑑賞とBBSへの投稿
 プロジェクト参加校で共通して、戦争に関する映画を見て、その感想を語りあうことにした。作品は議論の結果「フォレストガンプ」に決まった。140分を超える大作なので、私のクラスでは3時間にわけて、視聴覚教室で鑑賞した。ほとんどの生徒が食い入るように画面を見つめていた。あらためて映画のすばらしさを認識したという生徒が多かった。英語も比較的わかりやすく、英語の勉強にもなったと思う。映画を見た後、感想文を英語100語前後で書かせ、大きなミスを修正後、Me & MediaのBBSに投稿させた。大学入試でも、課題英作文が増えつつあり、受験ということを考えても無駄な活動ではないし、このような活動はライティングの一つのあるべき姿だと思う。

7.生徒の反応とまとめ
  生徒は電子メディアに対するアレルギーはほとんど見られない。コンピュータ操作にしても最初はある程度のとまどいがあったが、試行錯誤をしながらどんどん先に進んでいく。生徒の学習能力に驚かされる。英語で電子メールを書くのはまだ、語彙等が貧弱なためにスムーズにはいかないが、何とか自己表現をしようとする熱意が感じられる。またこのような活動を通じて、英文を書くことに対する抵抗感が薄れてきたような気がする。映画の感想文も100語というのは高校生にしてみれば量的には多いと思うが、文句も言わずに書いていた。今回の経験を生かして、さらに「書くこと」の指導に力を注いでいきたい。

 

2.3.4.3.Me and Media に参加して

                           東京国際学園高等部         宮澤かおる

学校の紹介

 我が東京国際学園高等部は今年創立8年目を迎えるサポート校である。他のサポート校と同様、当学園も通信制高校と提携し、生徒が高校卒業資格を取得するまでの教科的指導をすると同時に、彼らが心の問題を解決し、集団生活に適応できるようにと、様々な方面から子供たちを援助している。当学園の生徒数は三学年合わせて600名。通常のクラス規模は、平均すると生徒数30名程度であるが、Me and Mediaに参加したクラスは、3年生の選択英語コースで在籍者7名というかなり小規模のものであった。

テクニカルな環境

 学校のコンピュータ室には16台のコンピュータがあるが、現在そのどれもインターネットに接続されていない。従って、他校の生徒との通信は、主に私、宮沢の自宅のコンピュータを使って行った。とはいっても私のコンピュータにもインターネットのソフトが入っていなかったため、通信は電子メールに限定された。
 他校の生徒と通信するためには、まず生徒が学校のコンピュータを使って作成した文書をまとめてフロッピーに保存し、家に持ち帰って自宅のコンピュータから同志社国際高校のジェンクス先生のメールに送り、先生にBBSに乗せていただいた。BBSに新しく載ったメッセージは自動的に私のメールアドレスに送って頂くようにし、それを印刷して生徒に配布した。

参加した時期

  私たちがMe and Mediaで具体的に活動を始めたのは後期の始まった10月半ばからであった。英語コースは週に一回二時間の授業であったが、後期は学校行事や試験などの関係で、授業のキャンセルが度重なり、実際に、私たちが授業を行うことができたのは、8回であった。

具体的な活動

  この8回の授業で私たちが行ったのは以下のとおりである。

1.     Me and Mediaについて知る。@前年度のMe and Mediaのホームページに記載されている参加生徒同士のディスカッションを読む。Aビデオに収録されたワイントラウブ先生によるプロジェクトの簡単な概要の説明と、東京国際学園の生徒へのメッセージを観る。                      (10月)

2.     トピックを決める(全員filmに決定)                       (10月)

3.     同志社国際高校の生徒に学校紹介のビデオレターを作成する。  (10月)

4.     好きな映画の紹介文を書く。段落を書く練習をする。英語の説明文の段落構成について指導。映画の紹介文(レンタルビデオの裏面に書いてあるようなもの)をいくつか読んで、どのように紹介文を書いたらよいかのアイディアを得る。                                               (11月)

5.     他校の生徒が書いた映画紹介文を読む。                     (12月)

6.     スロバキアのフィルムグループの生徒たちからの自己紹介を読み、それに返事を書いて、彼らのメールアドレスに送る。               (12月)

7.     フォレストガンプを観て、感想を書く。                       (1月)

 

考察 感想

  Me and Mediaの授業においては、規定の知識を教師が一方的に伝達し、生徒がそれを正確に受信できているかどうかを評価するだけの保守的授業図式を多少とも転換できたことを喜ばしくおもった。この転換は、テーマグループの決定や、グループ内での個々の作業において、生徒にかなりの選択権が与えられたことによって可能になったのだと思う。また、生徒が書くこと、考えることが教員に向けられている(評価の対象として作成されている)のではなく他の生徒へのメッセージとして作成されたことは、彼らのやる気を高め、又、競争心を低下させることにつながった。特に映画の紹介文を書く作業では、自分だけが知っていることを他者に伝えるという目的があったので、一人一人がエキスパートになり、責任をもって作業ができた。生徒一人一人がインターネットへのアクセスを持っていれば、さらに、教師のコントロールが減少し、個々の生徒が主体的に情報にアクセスし、それを解釈し、さらに自分の情報を発信することが可能になるであろう。更なる授業の転換のためにも生徒のインターネットのアクセスを次回は確保したい。
 基本的にはMe and Mediaの授業では一つ一つの授業がそれで完結することがなかった。一つの作業がそれまでの作業との関わりをもっており、次の課題へと導いているように思った。このように一つのストーリーを共有できることは、毎回授業に参加できる子供たちにとっては連帯感を強め主体的に課題に関わるきっかけをつくるもので大いにプラスであったが、まだ学校に完全に適応できず、授業に定期的に参加することが不可能な生徒にとっては、逆に授業にくることをためらわさせてしまう要因となった。
 突然授業に来ても、それまでの過程がわからないために、なぜその作業をしているのか理解できず、焦燥感や孤独感を感じてしまった。私たちの様なサポート校においては、学校に毎日通う子供たちの学習はもちろんであるが、授業に毎日参加できない子供たちをどう学びの輪に取り込むかも重要な課題だ。今年度はそういった子供たちへのフォローが十分にできなかったことが残念だ。
 この問題を解決するためには、授業で何が話され、作られたのかの過程をできるだけ綿密に記録し、それをいつでも生徒たちが観れるようにすることが必要だと考える。そのような記録の作成という作業自体が子供たちにとっては一つの学びにとなる可能性も秘めていると思う。結果だけではなく過程を重視するのは Me and Media の柱の一つでもある。来年度は、そのことを頭にいれて、より多くの生徒が参加できるような授業にしたい。

 

2.3.4.4.京都橘女子高等学校                  森田 一美

 

(1)98年度の活動
 97年度の後半よりMe&Mediaプロジェクトに参加させていただいたが、98年度に入り、指導者・生徒とも6月からの8月にかけての「中期語学研修」の準備と実際の研修とでプロジェクトに関わる活動が再開できなかった。年間計画への位置付けが弱かったためであり、今後のすすめかたについて該当部署で検討を行っていく予定である。
 この報告では、本校のインターネットに関連したささやかな取り組みの一端をご紹介したい。

(2)98年度における情報化・国際化の取り組み
 本校では情報化の分野がやや立ち遅れていたが、ようやくコンピュータ教室が整備され、98年4月より授業等での使用が可能になった。コンピュータはWindows95のマシンが50台導入され、インターネットへの接続はサービスを開始したばかりの「OCN学校パック」によりコンピュータ教室はじめLANに接続されたすべてのマシンが常時インターネットを利用可能となった。この条件を活用すべくカリキュラムの改訂を行い、1年生全員が週1時間、必修の「コンピュータスキルズ」を学習することとなった。
 一方国際化の分野では、「国際教育コース」の新しいカリキュラムで1年次2単位、2年次3単位、3年次2単位、合計7単位の「グローバルスタディーズ」と呼ばれるユニーク科目群が配置された。科目は全部で5つあり、「文化比較」「Topic Studies」「Communication Skills」「Debate」「Activity」と呼ばれている。現在この中では「Debate」授業の資料収集にインターネットが活用されている。

(3)「コンピュータスキルズ」のねらい
 「コンピュータスキルズ」は97年度設置された情報教育委員会の議論の中で 準備されてきた科目であり、次のような考え方のもとにおかれている。

・単にコンピュータ操作を学ぶというのでなく、コンピュータを利用したより高度な授業展開に対応できるだけの基本技能部分をカバーする。
・コンピュータをグローバルコミュニケーションの手段として利用できるようにする。
・データ収集の手法を学び情報活用能力を高める

(4)「コンピュータスキルズ」の内容

 実施初年度ということや他校での先行事例があまりないため、担当する2名の教員で相談しながら、手作りですすめていった。
 習得すべき技能としては、アルファベットのタイピング、日本語入力(ローマ字入力)、ワープロソフトの基本操作、電子メールソフトの操作、ブラウザの操作、ホームページ作成ソフトの基本操作とし、1学期をワープロソフトまで、2学期をメールとブラウザ、3学期をホームページ作成とした。また、当然のことであるが、コンピュータの仕組みやインターネットの仕組み、ネットワークエチケットなども一定の時間をとって学習するようにした。

(5)生徒の学習状況
 4月当初に確認したところ、生徒の中で家に自分が使えるコンピュータを持っている者はほとんどおらず、中学時代の経験でもコンピュータの台数が2人に1台程度であり、またキーボードの本格的操作はあまり経験がなくマウス操作が基本であったとのことであった。こういう背景があって、授業の間中ずっとコンピュータを占有できることが生徒の学習意欲をかきたてることになったようだ。タイピング練習ソフトでもWordを使ったワープロの学習でも生徒はほとんど全員が嬉々として取り組んだ。前の授業が終わり休み時間になったとたんにコンピュータ教室にやってくるという状況であった。生徒たちが熱心に取り組む様子は以下の感想文からもおわかりいただけると思う。「私は中学校の時はコンピュータの授業は2人か3人に1台しかなかったので交代でやっていてとてもわかりにくかったけれど、高校では1人に1台あるのでとてもよくわかるようになり、コンピュータの授業が好きになりました。」「インターネットと電子メールは、すごく楽しい!!!自分では、かなり満足している!!!」「中学校のときは、2人で1つのコンピューターを使っていたから、ぜんぜん上達もしなかったのに、自分が今普通に授業でついていけてること、すらすらできることにびっくりしています。」

(6)「コンピュータスキルズ」の今後に向けての課題
 週に1時間という時間的制約と授業以外の使用を管理上の問題から制限しているため生徒は連続的に練習することができず、結果的にタイピングが実用レベルまでいっていない。そのため、夏休みなどのあとはキー配置を一から思い出さなければならない状況である。また、授業にスムーズに入れるようにと「ショートカット」を用意したり、ファイルの保存場所を前もって作っているため、省略したWindowsの基本的仕組みの部分が少なくなく、家のコンピュータでやろうとすると一人ではうまくいかないという事態に直面してしまうことも多い。基本技能を徹底的に解説したテキストを整備することや、具体的課題をもう少し用意する必要がある。
 また、電子メールやインターネットを利用しての情報検索などは教科の学習などにつながる中身をもっており、生徒全員が確実に使える状況にしたいが、そのためには2学期といわず早い段階から授業に取り入れ、毎週少しずつでも繰り返していく必要がある。
 さらに2年、3年での授業で具体的に利用を行う計画を各教科に検討してもらうことも不可欠であり、次年度には大きく前進させたい部分である。

 

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