(1)検索画面
キーワード入力以外のすべての選択をプルダウンメニュー形式にすることで、文字入力の手間、入力の際の間違いなどがなくなり、よりユーザにやさしいインタフェースになったのではないかと考える。
また、「検索方法」を「すべての語を含む」「いずれかの語を含む」の2つだけとして、複雑な検索方法による学習者の混乱を防ぐことができたと考えられる。
「表示件数」の件数の内容についても見直し、100件や500件など多すぎるものは検索時間が長くなり、ユーザに悪い印象を与えるため、上限を50件までとし、あらかじめ件数を低くしておいた。これにより、検索の待ち時間の長さによる学習者の不快感をいくらか防ぐことができるであろう。
全体としては、画面を分割して、キーワード集や使い方ヘルプのリンクボタンを設け、すぐに各ページに移動できるようにした。画面を分割してメニューを設けることで、どのページにいても迷ったような感じを与えずにすむと考えられる。
(2)利用マニュアル画面
スクリーンイメージを用いることで、視覚的に分からない部分との対応がしやすくなった。また、わからない部分の説明だけを選択してみることが可能なため、これまでのように一度にたくさんの説明文を目にすることがなくなった。1度にたくさんの文字が画面に並ぶと、学習者は読みづらいばかりでなく、学習意欲を喪失する危険もあるため、今回のスクリーンイメージは情報量の提示を必要最小限にすることが望まれた。
また、サーチエンジンの利用マニュアルに見られるように別のウインドウが開いて、利用マニュアルを見せるという方法は今回は用いなかった。これは複数のウインドウが開くことによって、学習者の操作の難しさを引き起こす可能性が考えられたためである。
(3)検索結果画面
新聞データベースは記事の新鮮さ、もしくは過去の記事を取り扱える点がポイントになっている。そのような観点から「表示順」で記事の古さや新しさをもとに表示される記事の順序を選べるということは、多くの記事のなかから必要な記事を探し出すのに、有効な支援になると考える。
また、新聞のもうひとつの特徴である「見出し」の意味のとらえやすさに注目して、あえて本文の内容を表示しないように選択できるようにした。これにより、いくらかの検索時間の短縮が望める。
表示されている記事が何件目中何件目かを表示、その前後の記事に移行できるようにし、学習者がデータベースのどこに位置するかを理解できるようになった。
(4)キーワード集画面
ユーザ側はキーワードの曖昧さのために、十分な絞り込みが行えず、結果として検索結果が膨大な数となってその中から自分に必要な情報を取り出せないということがある。特に中高生などのデータベースをあまり使ったことのないユーザはなおさらである。
ゆえに、キーワード集でシステム側がいくつかのキーワードを提示してやることで、ユーザ側の絞り込みの支援になる。
今回は、日本経済新聞を扱っていることから社会科での利用が多いことがアンケート調査からわかっているので、おもに社会科での利用を考えたカテゴリ分けを考えた。
これにより、学習者はキーワードの絞り込みをこれまでより容易に行えるようになったと考えられる。