4.6.2 使いやすさ(わかりやすさ)の追求

4.6.2.1 メールを書くことを支援するための仕様

 メールを書くことをどう支援するかについては、例えば以下のような仕様が考えられる。

     文字情報だけではイメージがつかみにくくなるため、Web画面のように画像情報と文字情報を同時に同じ画面で扱えるようにする。

     よく使う語句や言い回しをまとめておき、全文をキーボードから打ち込まなくてもある程度のメール文章が作れるようにする。

     語彙の不足を補うため、シンボルやイラストなどを組み合わせられるようにする。

     以前のやりとりの文面(いわゆるコメントツリー)を表示できるようにし、前後関係 を把握しながらメールが書けるようにする。

     メール作成ウィザードのような、メール作成支援機能があるとよい。

 

4.6.2.2 メールを送ることを支援するための仕様

 メールの送受信というのは概念としてわかりにくく、また相手を具体的にイメージすることが難しいため、以下のような仕様が考えられる。

     相手のメールアドレスを入力するのは困難であるため、相手の顔写真のアイコンに   自分のメール(またはそのアイコン)をドラッグするなど、直感的に送信したことがイメージできるようにする必要がある。

     送信または受信する様子をアニメーションで表現する(例:犬が手紙をくわえてくるなど)ことも有効と考えられる。

     受信アラーム(相手からメールが来ているという印)は、相手の顔写真のアイコンが   点滅しているなど、一見してわかりやすいものにする。

 

4.6.2.3 操作性全体を支援するための仕様

 全体を通じての配慮点、もしくはさらなる発展を考えると次のような視点が考えられる。

     UNDO機能を充実させ、操作を誤ってもいつでも過去の履歴に戻れるようにする。こうすることで、失敗経験をおそれることなく取り組むことができるようになる。

     画面情報のカスタマイズができるようにする。子供の認知的な特性に応じて、画面上の情報が豊富な方がいい場合と、逆に多すぎると混乱するために情報を絞った方がよい場合がある。そこで、画面情報を教師側で自由に設定できる機能が必要になる。

     操作上まごついたり、誤入力があると、適宜ガイドやヘルプがポップアップしてヒントを与えてくれる支援機能があるとよい。

 

4.6.2.3 メーラ画面例

 

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