4.7.3 試作メールソフトウェアの概要

本研究の結果を踏まえて、重複障害児を対象に、以下の機能をサポートしたメーラ(電子メールソフトウェア)の試作を行った。

(1)子供の操作
  子供は以下の操作で、メールの作成、送信を行う。
  
@送付先の選択
   名前と顔の絵の一覧から送付先を選択する。
  
A本文の作成
   提示される質問に対して、回答を選択しメール本文と絵を作成する。
   1)「きょうのてんきは?」という質問が提示される。
   2)「はれ(晴れの絵)」、「くもり(曇りの絵)」、「あめ(雨の絵)」の回答と絵が
    提示される(図4.7.3.1参照)。
   3)「はれ(晴れの絵)」を選択する。
   4)メール本文に、「きょうは、はれでした。」という文章が作成され、「晴れの絵」
    が添付される(図4.7.3.2参照)。



 


        4.7.3.1 試作メーラ画面1      図4.7.3.2 試作メーラ画面2

 

  B送信
  「おくる」を選択後、送付先の相手(顔の絵)まで封筒が動く等、送信の様子を
  アニメーション表示する。

(2)教師の操作
  教師が事前に、以下の設定を行う。
  
@メールサーバの設定
   POP3サーバ名、SMTPサーバ名を設定する。
  
A使用する子供のパラメータ設定
   電子メールソフトウェア使用する子供の名前、顔の絵、メールアドレス、
   パスワード等のパラメータを設定する。
  
B送付先の設定
   メール送付先の名前、メールアドレスを設定する。
  
Cメール文章の設定
   本文作成時、子供に提示する質問文、回答と回答の絵、文章を設定する。

(3)その他
  その他、障害を配慮して以下の機能をサポートした。
  
@キーボードナビゲーション機能
   子供の操作においては、マウス以外にキーボードでも操作可能にする。また、
   オートスキャンおよびスキャン秒数の設定も可能とする。
  
A音声合成
   メール本文等、音声合成で読み上げ可能にする。

 

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