1.国際化のねらい
国際化の目標
国際化企画は、教育におけるインターネット活用を国際交流まで広げることによって、日本のこれからの教育改革にも貢献できることを大きな目的としているが、各目標は以下の通りである。
1.1 国際交流の目標
・国際交流の実践
これまでの100校プロジェクトの活動においても、いくつかの国際交流の実践があった。例えば、電子メールによる英語学習等がその代表であるが、電子メールという限られた手段であったが、生徒達の積極的な取り組みとその変容は、教育関係者にインパクトを与えた。その試みをさらに深めるというねらいである。
・異文化の理解
国際化への対応として、文部省では国際理解教育を推進しているが、実際に対面で交流するチャンスは少ない。そこで国際理解教育を推進していくためには、擬似的な環境であっても体験させる必要がある。その体験によって、異なる文化を理解することが可能ではないだろうかという仮説の元に、いくつかのプロジェクトを発足させた。
異文化の理解とは、相手の理解であると同時に、自己の文化理解でもある。インターネットによって、相手を知り、自分を知ることが、このねらいである。
・グローバルな学習
100校プロジェクトにおける酸性雨プロジェクトなどは、1つの学校だけで
ない地域の広がりによる協同学習の実践であった。さらに世界規模の協同学習を 実施することによって、学習の広がりと深みを増すというねらいである。
1.2 国際交流プロジェクトによる目標
上記の目標に基き、4つの実践的なプロジェクトを計画し、実行することになった。
その形態は、我が国が主体になってプロジェクトを推進する形態、世界規模のプロジェクトに参加して交流を行う形態の2つがある。その実践によって得られ
る結果から、上記の国際交流のねらいが達成されるかどうかを、評価することを 目標としている。
1.3 国際交流支援のしくみ作りの目標
国際交流を実施していくためには、いくつかの条件整備が必要である。
例えば、@ 翻訳支援体制、A
国際交流のための手順書等の整備ができれば、これから国際交流をする学校においては、好都合である。このような条件整備を実
際に試行し、そのしくみの有効性の可能性を探すことが、この目標である。
1.4 日本における国際交流の窓口としての目標
国際交流において、どこに質問すれば、どこから情報をもらえば、実行できるのか、まだ一般の学校には、困難なことが多い。
そこで、@海外教育関連機関の窓口の設置、A海外調査やシンポジウム等へ
の参加を通して、そのような窓口になり得るかということが、この目標である。
本国際化企画の目標は、上記の4つである。