3.2 アジア高校生インターネット交流プロジェクト

3.2.1 目的

 アジアを中心とした海外の教育関連機関と連携して、高等学校同士がネットワーク上で共通のテーマに従って、情報交換・意見交換を行い、アジアの経済・社会・文化の理解を深める。
  また、英語を第2外国語として使用する地域において、それぞれの国の高校生がどの程度コミュニケーションを深めることが可能かを探る。

3.2.2 アジア高校生インターネット交流プロジェクトの概要

・ 平成8年度の流れをうけて
 このプロジェクトは平成8年度より継続的に取り組まれて昨年はネパールとの交流、さらにアジア地域の教育ネットワーク環境を調査することに主な活動が置かれた。
回線状態のよくないネパールとの交流であったが次の点で次年度に発展させる大きな要因があった。
・ 生徒がインターネット体験、フェースto フェースの直接体験によって自分の生活を見直す大きな要因となった。
・ 国際交流の基本的な手順が明らかになりつつあった。メーリングリストの設定、英語メーリングリストの活用、webの利用方法など明らかになった。
・ 日本国内に大阪―東京―北海道などプロジェクト推進のための人的ネットワークが

できあがった。
これらの経験と人的ネットワークを活かし、新100校プロジェクトの中の国際化重点企画に応募し、取り組むこととなった。
・ 平成9年度の特徴
新100校プロジェクトの重点企画となったことでこの指導はCECの国際化ワーキンググループの指導のもと実践が行われた。
高校の教員が中心となり、活動の主体は高校生と行ったプロジェクトであったが、参加16校、シンポジウム開催地域 広島、京都、名古屋と大きなプロジェクトとなった。
 事前のインターネットを使った交流をもとに各地で、平和、環境などをテーマとして取り組まれた。参加国もネパール、タイ、韓国と昨年に較べアジア地域をつなぐネットワークプロジェクトとなった。
この記録をまとめている現在も生徒間でのメーリングリストは活発に動いており、参加した生徒の一人が現在韓国を訪れホームステイを体験している。
現地ではこのプロジェクトで知り合った友人の卒業式に参加し、プロジェクトで訪れた先生のお宅にもホームステイをさせてもらっている。
 この夏には大学進学を終えたプロジェクト参加元高校生が数名ネパールを訪れるという。
多感な高校生の時期にインターネットという新しいツールを活用し、異文化の風を体に受けた生徒たちは一年のプロジェクトであっても自分の生活を見つめ直し、豊かさとは何か、バーチャルの体験、直接会って話すことの意味など考えるようになったのではあるまいか。

3.2.3 企画の実施

企画の実施に際しては、提案のあった幹事校の責任者および参加校の責任者を中心として「アジア高校生インターネット交流プロジェクト」研究グループを設置し、企画の円滑な推進と運営を図るための会議を数回開催した。

「アジア高校生インターネット交流プロジェクト」研究グループ名簿

(敬称略:順不同)

区分

氏名

所属

主査

後藤 邦夫

南山大学 経営学部 助教授

委員

影戸  誠

名古屋市立西陵商業高等学校 教諭

委員

栗本 直人

滝高等学校 教諭

委員

浦田 治

三重県立菰野高等学校 教諭

委員

早川 幹弘

愛知県立小牧高等学校 教諭

委員

古井 雅子

愛知県立中村高等学校 教諭

委員

田浦 武英

南山国際高等学校・中学校 教諭

委員

奥山 徹

豊橋技術科学大学 講師

 

3.2.4参加校の決定

 CECのホームページに本企画の主旨を公開し、関連のメーリングリストに情報を流すと共に、広く一般公開した。既に交流の実績を有する、東海地区を基盤とするスクールネット研究会を構成する学校等を中心として次の16校を参加校とした。
◎東海地区(14校)
@ 名古屋市立西陵商業高等学校
A 南山国際中高等学校
B 滝高等学校
C 愛知県立小牧高等学校
D 愛知県立中村高等学校
E 愛知淑徳高等学校
F 岡崎城西高等学校
G 名古屋女子大付属中高等学校
H 名古屋市立名東高等学校
I 名古屋市立緑高等学校
J 三重県立四日市商業高等学校
K 三重県立名張高等学校
L 三重大付属中学校
M 三重県立菰野高等学校

◎ 広島地区(2校)
N 広島市立基町高等学校
O 広島市立鈴張小学校

3.2.5 参加校への支援

企画の円滑な実施のため参加校に対し情報提供や技術支援を行った。
技術支援
・メーリングリスト作成/運用支援
・サーバーの環境整備支援

情報提供
・メーリングリスト活用による情報提供
・研究グループ会議による情報の提供と共有化
・国内海外の参加校によるシンポジウム開催

 


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