3.3 Me and Mediaプロジェクトの展開

3.3.1 目的

100校プロジェクトの昨年度の共同利用企画であるMe and Mediaプロジェクトを国内外へ幅広く展開する。この Me and Mediaプロジェクトではメディア(広義の意味で情報交換のための媒体と捕らえる)のさまざまな意味、メディアの重要性、メディアの創造性を追求し、メディアが生徒の自己形成におよぼす影響等のテーマについてインターネットを通じて議論を進めることを目的とする。
 
また、本テーマの実施において、海外ではヨーロッパで幅広い活動を行っているESP(European Schools Project)との連携および国内では参加校の枠を広げ、プロジェクトの展開を図る。

3.3.2 Me and Mediaプロジェクトの展開の概要

Me and Media は4年前に同志社国際中高等学校で発足したプロジェクトである。当時、当校では高校2年生の選択授業として紹介された。この授業の目的はメディアについて考え、メディアを創造する事であった。私たちは生徒にメディアを受け取るだけではなく、考えを広げ、様々なメディアが自分達の人生や考えにどう影響しているかに気づいて欲しかった。
 
プロジェクトが始まった次の年、1996年の3月にブリュッセルのルーベンで ESPのカンファレンスが開催された。そこでエストニア、オランダ、ドイツ、スウェーデンと同志社国際中学校高等学校のコンタクトができあがった。生徒はグループに分けられ、惑星の名前がそのグループにつけられた。各惑星にメーリングリストが与えられ、これによってコミュニケーションがなされた。本校の生徒はホームぺージを作成することができたが、他の学校は作ることができないまま終わった。本校の生徒が作成したホームページは
http://www.intnl.doshisha.ac.jp/projects/me-dia/96-97
で見ることができる。この年のプロジェクトはCECからのサポートがあった。
  3年目の1997年の3月にスロバキアで ESP カンファレンスが開催された。そこで私たちのプロジェクトが評価され、オランダ、スロバキア、スロベニアがプロジェクトに加わった。CECは日本の参加校が本プロジェクトにより多く加わることを強く願っており、国内の学校にコンタクトを取るのに努力した。現在の時点で、Me and Media のプロジェクトは当初と同じ目的を持っている。
 
それは、生徒が様々なメディアの意味を考え、それをするのに彼ら自身でメディアを創造するというものである。今はこのプロジェクトに12クラスが参加している。日本から6クラス、アメリカから1クラス、ヨーロッパから5クラスである。生徒は電子メールと電子掲示板を使ってやり取りをしている。今のホームページでは Me and Media の説明と生徒の作業が見られる。
http://www.intnl.doshisha.ac.jp/projects/me-dia/97-98
私たちはこれからもこの Me and Mediaプロジェクトを続け、このプロジェクトによって日本の学校の存在を強調し、ヨーロッパの学校の先生と生徒両者のつながりを発展していきたいと願っている。

3.3.3企画の実施

 企画の実施に際しては、提案のあった幹事校の責任者および国際化WGの委員を中心として「 Me and Mediaプロジェクトの展開」研究グループを設置し、企画の円滑な推進と運営を図るため会議を数回開催した。


「 Me and Media プロジェクトの展開」研究グループ委員(敬称略:順不同)

区分

氏名

所属

主査

美馬 のゆり

川村学園女子大学 講師

委員

上田 信行

甲南女子大学 教授 

委員

Hillel.N.Weintraub

同志社国際中高等学校 教諭

委員

落合 直之

京都橘女子高等学校 教諭

委員

國原 幸一朗

松山東雲中・高等学校 教諭

委員

三村 浩一

帝塚山学院泉ヶ丘中・高等学校 教諭

委員

田浦 武英

南山国際高等学校・中学校 教諭

 

3.3.4 参加校の決定

CECのホームページに本企画の主旨を公開し関連のメーリングリストに情報を流すと共に、広く一般公開した。
馴染みのない企画設定のためか、応募校が少なく、国際化WG委員の推薦や事務局の勧誘により次の5校を参加校とした。
@ 京都府同志社国際中高等学校
A 京都橘女子高等学校
B 愛媛県松山東雲中・高等学校
C 大阪府帝塚山学院泉ヶ丘中・高等学校
D 愛知県南山国際高等学校・中学校

3.3.5 参加校への支援

企画の円滑な実施のため参加校に対し情報提供や技術支援を行った。
技術支援
・交流状況を参加校が確認できる電子掲示板の作成
・メーリングリスト作成/運用支援
・サーバーの環境整備支援
情報提供
・メーリングリスト活用による情報提供
・研究グループ会議による情報の提供と共有化


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