教育情報システム“EDU−QUAKEさが”の3か年の運用を基に、インターネット活用推進を図るため、平成9年10月にシステムの更新を行った。ここでは、新システムの機能及び留意点について報告する。
(1)新システムの機能
a.パソコン通信とインターネットの相互接続
・WWW用プラウザを使って、インターネットからパソコン通信の掲示板の閲覧・書込が出来る。
・MS−DOSなど、文字ベースのソフトしか動かないパソコンでも、パソコン通信からインターネットのホームページを見ることが出来る。
b.インターネット利用サービスの強化
・INS1500によりアクセス回線を6回線から23回線に増設した。
・INS64に対応し、高速かつ安定した接続が可能になった。
・上位ネットワークの接続を今までの2倍、256kに増強した。
c.より簡単で安定した接続へ
・教育センターへの接続のための接続手順を、簡略化した。
・専用のアクセスサーバの採用により接続が可能になった。
・各学校からのアクセスルータを使ってのLAN接続が出来るようになった。
d.その他
・テレビ会議システム(CU−SeeMeリフレクタ)を提供。
・本格的なDBMSを導入し、WWWと連携した情報提供が可能になった。
図3.1.2−23
佐賀県教育情報システム“EDU−QUAKEさが”システム構成図
・Proxyサーバを設置し、ホームページの再アクセスの高速化を図った。
・Firewallを設置し、セキュリティに配慮したシステムとした。
(2)更新時の留意点
a.システムの切替
新・旧のシステム切替は運用に差し支えがないよう出来る限り短期間で行う必要がある。新システムの構築は旧システム運用中に並列作業で行い、新・旧のシステムの切替作業は二日間で終了した。しかも学校における授業等での使用に支障が出ないよう土曜日と日曜日に行った。
b.各学校への連絡方法
システムを入れ替えるためにシステム停止や設定の変更などの案内を、ホームページ上に出したり、通知文を文書により各学校に送ったりしたが、周知出来ず問い合わせの電話が多かった。各学校の情報システム担当者対象にメーリングリストを構築し、連絡の確認が出来るようにすればスムーズな連絡が出来たと思える。
c.導入業者との定例会
システム導入後は様々なトラブルが起こりやすい、そこで、導入業者とメーリングリストを構築しシステムの状況について連絡を密にすると共に、進捗状況の確認や情報交換のために連絡会を定期的に開いている。