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2.2.2 実施結果
(1)準備作業
企画の実施にあたって、運営事務局で以下の準備作業を行った。
(2)参加校の募集
1) 窓口の設置
コンテストの参加申込み窓口と問い合わせ窓口を設置した。窓口は電子メールのみとし、ジャンルごとに設置した。参加申込みと問い合わせはメールのサブジェクトで分けた。
ジャンル1 私たちのまちの未来 窓口アドレス
mado-cgcontest@cec.or.jp
参加申込み Subject:sanka-cgcontest
問い合わせ Subject:Q-cgcontest
窓口はメーリングリストとし、事務局メンバに転送される仕組みとした。
事務局から参加校宛に返信メールを出す場合は、写しメールを窓口宛に出すこととした。
2) 概要案内
95年11月6日にコンテストの企画案内を掲載し、企画への参加校を募集した。この時点では企画の詳細が決定していなかったが、参加校の応募準備期間をなるべく長く取り応募しやすくするために、概要案内として出した。参加を希望した学校には後日詳細を送るという方法をとった。
案内は次のところに掲載した。
* 100校プロジェクトメーリングリストaimiteno@woo.mri.co.jp
* NIFTY Serve(FCAI/7番電子会議室)
* PC-VAN(STS/職員室)
* CECホームページ(http://www.cec.or.jp/CEC/)
* ニュースグループ(fj.education.announce)
案内掲載後に次の11校より参加希望があった。
申込日 学校名
11/06 東金女子高等学校
11/09 兵庫県立神戸商業高等学校
11/09 横浜市立本町小学校
11/10 三重県立飯野高等学校
11/13 美川村立美川中学校
11/14 下関市立長府中学校
11/14 茨城県立岩井高等学校
11/15 広島大学附属福山中学・高等学校
11/15 熊本国府高校
12/04 北海道歌志内中学校
12/19 東京学芸大学附属高校大泉校舎
3) 詳細案内
作品受付のための準備が整った12月21日に、コンテストの詳細案内を作成し、参加校を再募集した。案内は次のところに掲載した。
* メーリングリストaimiteno@woo.mir.co.jp
* CECホームページ(http://www.cec.or.jp/CEC/)
案内掲載後に次の6校より参加希望があった。概要案内掲載時の参加希望校と合わせ、全部で17校の参加となった。
応募は2月14日に締め切った。
申込日 学校名
12/21 岡山芳泉高等学校
12/30 県立新居浜工業高等学校
01/04 枕崎中学校
01/04 枕崎市立立神小学校
01/04 鹿児島水産高等学校
01/05 松山東雲中・高等学校
応募校の分類(全体)
小学校 2校
中学校 4校
中高一貫校 1校
高等学校 10校
合計 17校
(3)メーリングリスト
コンテストの事務連絡、意見交換、情報交換を行うため、審査委員用と参加校用の2つのメーリングリストを設置した。
1) 審査委員用
本メーリングリストでは、コンテストの実施方法の検討や、事務局からの途中経過の報告を中心に意見や情報を交換した。
hyouka-cgcontest@cec.or.jp
登録メンバ
* 審査委員
* コンテスト事務局(CEC / NECソフトウェア)
2) 参加校用
本メーリングリストでは、主に事務局から参加校への連絡を行った。応募詳細や作品の公開など、必要に応じて随時情報を掲載した。
本メーリングリストは全参加校が加入することを前提とした。企画への参加希望のメールが届いた際に、事務局からの返信メールで、メーリングリストに登録していただくように依頼した。(ただし、必要に応じて事務局で登録を代行した)
kentou-cgcontest@cec.or.jp
登録メンバ
* 参加校
* 審査委員
* コンテスト事務局(CEC / NECソフトウェア)
参加校用メーリングリストへのメンバ登録は自動処理を行った。
kentou-cgcontest-request@cec.or.jp
自動登録 Subject:subscribe
自動脱退 Subject:unsubscribe
(4)作品の応募
1) 応募概要
作品の応募ではFTPと電子メールを利用した。応募の詳細は参加校宛にメールを出すとともに、WWWにコンテスト参加校ページを作り掲載した。
参加校ページURL:
http://www.cec.or.jp/es/kyouiku/100/project/prjlist/contest/sanka/
◇ 応募資格
小学校・中学校・高等学校の児童、生徒
(100校プロジェクト参加校に限定しない)
◇ 作品規定
* 作品サイズ: 横 320〜600、縦 200〜400(ドット)
* ファイル形式: GIF形式
◇応募方法
* FTPまたは電子メールにて受け付ける。
(FTPを使える場合はFTPを利用する)
* 作品は担当の先生が送る。
* 1学校からの応募は10点までとする。
※小学校の部は参加校数が少なかったため、審査委員に検討いただき、その後20点までに変更した。
◇ 応募締切
96年1月16日(火)まで
※ 応募詳細時に、96年1月20日(土)まで延長した。
※ 最終的には、 96年1月31日(水)まで延長した。
◇ 著作権
送っていただいた作品の著作権は主催者に帰属する。
応募いただいた作品については、主催者がインターネット上のWWW・FTP等、および印刷物、電子メディアにて公開、掲載、配付することに同意していただくものとする。
2)FTP
作品の送付では情報基盤センターのFTPの利用方法に従った。
3) 電子メール
FTPを使うことのできない参加校もあることが予想されたため、補助的に電子メールでの応募も取り入れた。下記の応募専用の窓口を設置した。
応募窓口:
oubo-cgcontest@cec.or.jp
4)応募結果
参加校に送付した応募要領では、応募期間は95年11月20日から96年1月20日までの約2ヶ月間とした。応募締切の前(1月11日)に参加校に対して状況調査を行ったところ、応募締切を延長してほしいとの要望が出てきたため、審査委員と事務局で調整し、1月31日までの延長を決定した。
作品は受付順にコンテストホームページへの掲載をすすめたが、受付と掲載(コンテストホームページの準備)の作業を並行して行っていたため、掲載作業の間は作品を受け付けた。最終的に、2月14日に締切を決定し、参加校に通知した。
11月20日から2月14日まで作品を募集した結果、全部で7校より51作品の応募があった。
送付日 学校名 作品数
01/30 三重県立飯野高等学校 3
01/30 茨城県立岩井高等学校 3
01/31 枕崎市立立神小学校 20
01/31 東金女子高等学校 10
02/01 美川村立美川中学校 12
02/01 東京学芸大学附属高校大泉校舎 1
02/13 下関市立長府中学校 2
部門別の作品数
小学校の部 20作品
中学校の部 14作品
高等学校の部 17作品
合計 51作品
5)応募作品一覧
応募作品の一覧を以下に示す。
小学校の部(20作品)
| 学校名 | 番号 | 作品タイトル |
| 立神小学校 | 1 | ロボット公園 |
| 2 | お魚の家 |
| 3 | 未来の枕崎 |
| 4 | 未来の公園 |
| 5 | 枕崎☆遊びの国 |
| 6 | 未来公園 |
| 7 | ウォーターlシティ |
| 8 | 自然のある町 |
| 9 | 枕崎宇宙センター |
| 10 | 立神ランド |
| 11 | 枕崎遊園地 |
| 12 | 大きな橋のある街 |
| 13 | 恐竜遊覧船 |
| 14 | 新幹線が通る町 |
| 15 | バッティングセンター |
| 16 | 世界初一億人入りサッカー場 |
| 17 | 銀河鉄道777 |
| 18 | 未来の枕崎 |
| 19 | リニアモーターカー |
| 20 | ガリバーな気分 |
中学校の部(14作品)
| 学校名 | 番号 | 作品タイトル |
| 美川中学校 | 21 | 美川ランド |
| 22 | 美しき美川 |
| 23 | WElCOME TO MIKAWA |
| 24 | のどかな山 |
| 25 | 未来の美川 |
| 26 | 未来にワープした美川村 |
| 27 | タワー |
| 28 | 緑の美川 |
| 29 | 未来の観覧車 |
| 30 | 未来の町 美川 |
| 31 | THE MIKAWA |
| 32 | 美川村 |
| 長府中学校 | 33 | 未来の町 |
| 34 | 未来都市 |
高等学校の部(17作品)
| 学校名 | 番号 | 作品タイトル |
| 飯野高校 | 35 | 地下鉄平田町駅 |
| 36 | 愛~そして希望~ |
| 37 | 未来の鉄道 |
| 岩井高校 | 38 | Iwai Sky Station |
| 39 | 自然のあるれる町 |
| 40 | 未来よ来い! |
| 東金女子高校 | 41 | fantasy |
| 42 | 夕焼けのある町 |
| 43 | 都会の空 |
| 44 | 破滅の塔 |
| 45 | A・D |
| 46 | 地球にほえろ! |
| 47 | けしき |
| 48 | 夜道 |
| 49 | 惑星 |
| 50 | ゆめ |
学芸大附属 高校大泉校舎 | 51 | 狭くなりすぎた東京 |
(5)作品の公開と投票
1) 概要
参加校から送られた51作品はすべてコンテストホームページ上で公開した。
各公募学校に展示内容を確認していただくためまず参加校に公開し、その後100校プロジェクトのメーリングリストのaimitenoに案内を出し、一般公開を開始した。
コンテストホームページURL:
http://www.cec.or.jp/es/kyouiku/100/project/prjlist/contest/
2) 投票システム
コンテストホームページに、一般から気に入った作品に投票できる仕組みを設けた。投票システムは電子メールを使ったものとし、ホームページ公開後に追加した。審査委員会で、一般からの投票結果は審査では考慮しないこととしたため、誤解を招かないように「投票」という言葉を使わず、「感想や励まし」という形とした。
3) ホームページの構成
コンテストホームページ
小学校の部(20作品)
鹿児島県 枕崎市立立神小学校(20作品)
中学校の部(14作品)
愛媛県 美川村立美川中学校(12作品)
山口県 下関市立長府中学校(2作品)
高等学校の部(17作品)
三重県 三重県立飯野高等学校(3作品)
茨城県 茨城県立岩井高等学校(3作品)
千葉県 東金女子高等学校(10作品)
東京都 東京学芸大学教育学部附属高等学校大泉校舎(1作品)
作品の感想や励まし
(6)アンケート
1) アンケート調査の概要
コンテストの実施上の問題点、教育的効果、技術的課題など調査するため、参加校に対しアンケート調査を実施した。
アンケートには「児童生徒用」と「教師用」の2種類を作成した。「児童生徒用」は本企画で作品を制作した児童生徒を対象とし、「教師用」は本企画に参加した学校の教師(コンテストの直接の担当者)を対象とした。
アンケートの送付と回収は電子メールを利用した(回答期間2週間)。
本企画の参加校全17校に送付し、6校より回答があった(回収率35%)。
コンテストに辞退した学校で、アンケート未回答の場合は、電話によるアンケート調査を実施した。
2) アンケート内容
児童生徒用
* 苦労したこと、工夫したこと
* コンテストに参加しての感想
教師用
* 企画参加に関する質問
* 教師の取り組み関する質問
* 児童生徒の取り組み関する質問
* 教育的効果について
* 企画の実施について
* 企画全体について
* 運営について
3) 留意点
* 質問数が多いため、見やすく回答しやすいレイアウトとなるように配慮した。
* 作品を応募できなかった学校に対しても回答いただくようにした。
* 児童生徒用アンケートは、担当の教師の負担を考慮して、質問数は極力少なくした。
(7)作品の審査と表彰
1) 概要
計画では一次審査を行う予定であったが、作品数が予想より少なかったことと、応募締切を延長したことなどから、一次審査を行わないこととした。
審査は、コンテストホームページを審査委員に見ていただき、審査結果記入票に書き込み、集計するという方法をとった。
審査基準を第1回審査委員会で決定し、受賞作品の最終決定を第2回審査委員会で行った。
2) 審査手順
* 審査基準の方針決定(第1回審査委員会)
* コンテストホームページ(作品の展示)の準備
* 審査項目と審査結果記入方法の決定
* 各審査委員への審査結果記入票の配布(FAX)
* 各作品の審査と結果の記入(ホームページの閲覧)
* 各審査委員からの審査結果記入票の回収(FAX)
* データの入力と集計
* 集計結果の配布(第2回審査委員会)
* 受賞作品の決定
3)審査項目
第1回審査委員会で定めた「表現力・発想力・技術力・地域特色・ユニークさ」の5つの審査基準から、次の13項目に細分化した。各項目を5段階に数値化し、それらの結果から総合的に評価をした。(総合評価)
13項目に加え、審査委員の作品に対する直感的な印象も審査項目に含めた。この項目は10段階に数値化した。(主観評価)
総合評価と主観評価を統合して最終的な順位を決定した。
審査項目
(総合評価)
1. 「私たちのまち」というイメージが伝わるか
2. 「未来」というイメージが伝わるか
3. 「現在から未来へ」という流れを感じるか
4. 作者の「何か訴えるもの」を感じるか
5. コンピュータを利用することの特徴が出ているか
6. ツールを十分に活用しているか
7. CGと言えるか
8. ネットワークに公開されることが意識されているか(倫理的に)
9. 作品は全体として面白いか(独創的か)
10. 作品の色使いや構成は美しいか
11. この作品を何かに再利用できるか
12. 「作者コメント」の内容を画面から読みとれるか
13. 作者の取り組み具合の真剣さが伝わるか
(主観評価)
14. 全く主観的かつ直感的に10点満点で点数を付けて下さい
4) 集計手順
審査委員に審査記入票を送付し、各作品について得点を記入していただいた。得点は次のように集計を行った。
集計手順
1. 各審査委員により14項目(内1項目は主観評価)に対する評価を5段階で数値化し、これを素点とする。ただし主観評価は10段階とする。
2. 各審査委員の総合評価値を得るために13項目に対する素点を小中高ごとに平均50、標準偏差10に規格化する。同時に13項目とは独立に主観評価1項目についても企画化する。これを規格化得点とする。
3. 各審査委員の各作品に対する14項目(内1項目は主観評価)に対する規格化得点の平均を算出する。
4. 全審査員による上記3の得点の平均・標準偏差を算出する。
5. 次の式により、総合評価と主観評価を統合する。
(平均(総合評価)−標準偏差(総合評価)× 0.1)× A
+(平均(主観評価)−標準偏差(主観評価)× 0.1)× B
総合評価と主観評価の比重の置き方を考慮して、次の場合を算出した。
(A,B)=(0.7, 0.3), (0.6, 0.4), (0.5, 0.5)
6. 上記5の値を用いて最終的な順位を決定した。
(第2回審査委員会)
5) 審査結果
第2回審査委員会で、小中高ごと(3部門)に最優秀賞1本,優秀賞3本,入賞6本,特別賞3本の受賞作品を決定した。
特記事項
* 中学校の部では、1学校内において1作品だけ受賞から漏れることになるため、教育的配慮から特別賞を1つ増やし、全員受賞とした。
* 高校の部の最優秀賞は得点だけではなく、テーマにふさわしいかも考慮した。
* 著作権違反の疑いのある作品があったが、教育的な配慮から作者にその部分を修正して差し替える形をとった。
小学校の部
賞 番号 作品タイトル 学校名
最優秀賞 作品 2 「お魚の家」 立神小学校
優秀賞 作品13 「恐竜遊覧船」 立神小学校
作品14 「新幹線が通る町」 立神小学校
作品17 「銀河鉄道777」 立神小学校
入賞 作品 9 「枕崎宇宙センター」 立神小学校
作品12 「大きな橋のある街」 立神小学校
作品16 「世界初一億人入りサッカー場」 立神小学校
作品 1 「ロボット公園」 立神小学校
作品 6 「未来公園」 立神小学校
作品10 「立神ランド」 立神小学校
特別賞 作品 7 「ウォーター・シティ」 立神小学校
作品15 「バッティングセンター」 立神小学校
作品18 「未来の枕崎」 立神小学校
中学校の部の結果
賞 番号 作品タイトル 学校名
最優秀賞 作品30 「未来の町 美川」 美川中学校
優秀賞 作品34 「未来都市」 長府中学校
作品22 「美しき美川」 美川中学校
作品33 「未来の町」 長府中学校
入賞 作品32 「美川村」 美川中学校
作品26 「未来にワープした美川村」 美川中学校
作品23 「WELCOME TO MIKAWA」 美川中学校
作品25 「未来の美川」 美川中学校
作品27 「タワー」 美川中学校
作品29 「未来の観覧車」 美川中学校
特別賞 作品21 「美川ランド」 美川中学校
作品24 「のどかな山」 美川中学校
作品28 「緑の美川」 美川中学校
作品31 「THE MIKAWA」 美川中学校
高等学校の部の結果
賞 番号 作品タイトル 学校名
最優秀賞 作品35 「地下鉄平田町駅」 飯野高校
優秀賞 作品44 「破滅の塔」 東金女子高校
作品36 「愛~そして希望~」 飯野高校
作品51 「狭くなりすぎた東京」 学芸大学附属
大泉校舎
入賞 作品37 「未来の鉄道」 飯野高校
作品42 「夕焼けのある町」 東金女子高校
作品45 「A・D」 東金女子高校
作品49 「惑星」 東金女子高校
作品38 「Iwai Sky Station」 岩井高校
作品41 「fantasy」 東金女子高校
特別賞 作品39 「自然のあふれる町」 岩井高校
作品46 「地球にほえろ!」 東金女子高校
作品50 「ゆめ」 東金女子高校
6)表彰式
ホームページ上で表彰式を行った。
各作品には、審査委員のコメントを掲載した。
コンテスト表彰式ページURL:
http://www.cec.or.jp/es/kyouiku/100/project/prjlist/contest/award/award.html
コンテストホームページ
ネットワークコンテスト表彰式
* 小学校の部 (13作品)
* 中学校の部 (14作品)
* 高等学校の部(13作品)
参加者への受賞作品には、賞状と賞品を授与した。
2.3 教育面での効果・課題に関する調査
2.3.1 作品評価の方法
ここでは,「ジャンル1 CGコンテスト」における作品評価(審査)の方法として,その審査基準と審査手順,各賞の決定方法について述べる.
(1)審査基準
まず,作品の審査方針を当初のコンテストの実施目的に照らし合わせ,次の1〜8の通り設定した.
1. 審査の観点を「表現力・発想力・技術力・地域特色・ユニークさ」に設定し,これらの観点に対する評価を以下の13項目のアンケートにより5段階で数値化し,それらの結果から総合的に評価する(客観的評価).
項目 1 「私たちのまち」というイメージが伝わるか.
項目 2 「未来」というイメージが伝わるか.
項目 3 「現在から未来」という流れを感じるか.
項目 4 作者の「何か訴えるもの」を感じるか.
項目 5 コンピュータを利用することの特徴が出ているか.
項目 6 ツールを十分に活用しているか.
項目 7 CGといえるか.
項目 8 ネットワークに公開されることが意識されているか(倫理的に).
項目 9 作品は全体として面白いか(独創的か).
項目10 作品の色使いや構成は美しいか.
項目11 この作品を何かに再利用できるか.
項目12 「作者のコメント」の内容を画面から読みとれるか.
項目13 作者の取り組み具合の真剣さが伝わるか.
2. 次のアンケート項目により,審査員の作品に対する直感的な印象も評価する(主観的評価).
項目14 全く主観的かつ直感的に10点満点で点数を付けて下さい.
3. 客観的評価,主観的評価を統合して総合評価を算出し順位を決定する.
4. 小学校・中学校・高等学校ごとに審査する.
5. 地域(地方か東京かなど)も考慮する.
6. 使用したツール・機種も考慮する.
7. 個人作品・共同作品は考慮しない.
8. 各審査員の作品に対するコメントも考慮する.
(2)審査手順
上記の14項目(13項目+1項目)のアンケート結果を統合した指標により,各作品の評価を数値化した.すなわち,
(総合評価点)=(13項目からの客観的評価点)
+(1項目からの主観的評価点)
で各作品に対する評価を数値化し,総合評価点の順序により各賞を決定した.以下に,この総合評価点の算出方法の詳細を述べる.
1. 各審査員により14項目(内1項目は主観的評価)に対する評価を小・中・高ごとに5段階で数値化する.これを素点とする.ただし,主観的評価は10段階.
2.各審査員の総合評価点を得るために13項目に対する素点を小・中・高ごとに平均50,標準偏差10に規格化する.また,同様に13項目とは独立に主観評価1項目についても規格化する.これを規格化得点とする.
3. 各審査員の各作品に対する14項目(内1項目は主観的評価)に対する規格化得点の平均を算出する.
4. 全審査員による(3)の客観的評価点の平均・標準偏差を算出する.
(3)各賞の決定方法
小学校・中学校・高等学校の各部門ごとに,「最優秀賞1作品,優秀賞3作品,入賞6作品」を総合評価点FSk,FSk,FUkの大きい順に決定した.また,「特別賞3点」はFSk,FSk,FUkの値とは関係なく「作者のコメント」にインパクトのある作品に決定した.FSk,FSk,FUkの最高点,最低点,平均点を以下に記す.
 | 最高点 | 最低点 | 平均 | 標準偏差 |
小学校 (FSk ) | 50.3 | 39.6 | 45.17 | 2.95 |
中学校 (FTk ) | 54.1 | 39.8 | 45.33 | 4.51 |
高 校 (FUk ) | 52.6 | 32.1 | 45.40 | 5.37 |
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