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審査委員のコメント

文部科学大臣賞(学校部門)

    東日本大震災は,仙台市の高台にある吉成小学校の子どもたちにも衝撃を与えました。6年生82名は被災地をたずねて,懸命に復興に向かって行く人たちを勇気づけるマガジンを発行します。表層的な理解から始まった活動は,被災地で学ぶ小学生,NPO,被災農家,下水処理場,音楽家などさまざまな人々との絆をつくり,強めながら,自分たち自身の学びを深めていきました。本気で取り組み大きく変容する子どもたちと,その学びが確実に成立するようにサポートした先生たちのすばらしい成果をこの活動にみることができます。

文部科学大臣賞(地域部門)

    地域に出かけ、何か役に立つ活動をしたい。女子大学生たちの志を大学が応援し、地域と連携してタブレット端末をコミュニケーションツールとして活用したアイデアあふれる、しかも汎用性のある取組です。「和服」「タブレット」「英語」の3点セットで、地域の観光地を訪れる外国人に対して、おもてなし娘として観光案内を行う、という心温まる取組です。

総務大臣賞

    特別支援学校に在籍する児童生徒にとって「就労」は、自己実現の観点からも大きな課題となっている。また、これからの社会は「共生社会」とうたわれ、インクルーシブな社会が求められている。本校の取り組む発信は、地域住民への理解啓発、理解推進のみならず、就労支援という重責をICT活用で実現している垂範される取り組みである。今後の実成果が大いに期待される。

NHK賞

    被災地の小学校との交流を通して、知識としてではなく実感として相手の立場を考え、行動できるようになってきている様子がうかがえます。総合的な学習の時間と国語の時間を連携させることで単元の時間を確保し、デジタルテレビなどのICT機器も、従来のアナログ的な手法と合わせて無理なく効果的に使われています。

CEC賞

    グループでの話し合いを自然に引き起こし得るという「構造」をもつ「ジグソー法」を,中学校の理科学習に取り入れた取組。この実践のポイントは,自分が受け持った課題について徹底的に学ぶことで説明する力が高まる点と,4種類の実験・観察に関する説明を重ね合わせようとすることで知識の統合が起こるという点です。そこに,iPadでの撮影・編集・共有の機能を,うまく利活用しています。生徒が主体的に,得た情報を交換したり結びつけたりして,より深いレベルの学習が成立している本事例を,高く評価します

JAPET賞

    本実践は、小学校体育の学習において情報端末(iPad)を効果的に活用した事例であり、子どもたち自らがハードル走での技を撮影・視聴し、自分の課題を把握して、友だちと教え合いながらお互いの課題を解決できるようにしています。このような活用事例は、他の競技や活動においても情報端末を効果的に活用する上で参考になる内容で、子どもたちの絆を深める協働的な学びを推進することにつながります。

審査委員長特別賞

    「過疎地にある保育園だからこそ,最先端の保育にチャレンジする」。 その取り組みの成果が,子ども達の創造力育成だけでなく,保育士の資質向上に繋がっている点が読み取れます。保育課程では,11の未来力を育むために17の保育力を設定・実践されていて,アナログ9割とデジタル1割のバランスが上手に 保たれています。特に,13通りのデジタルを活用した保育実践は,保育室・園内外・遠隔地と場所を選ばず多様で,他園でも参考となります。


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