現状におけるインターネット環境を利用した学校教育現場での効果や課題を整理する。
(1)インターネット環境利用の効果
a.興味・関心の向上
校種を問わず「向上した」「少し向上した」をあわせると100%となった。このことから学習テーマへの興味・関心の向上には教師にとって有効なツールであると考えられる。
小学校現場では,学習成果を学校の外に向けて発信し,そのフィードバックがあることで学習意欲が非常に高まることが見られた。それは,インターネットを介してその向こう側に人がいること,そしてその人はどのように感じたかを交流をとおして理解し,ではどのように発信すれば,より理解が深まるかなど工夫につながっている。
盲学校の場合,インターネット環境を利用することで広い地域の同じ障害をもつ同じ年齢層の同じ発達段階の生徒との交流が可能となり,授業が活発になったということで従来の狭い空間から外の世界との交流が広まり,そのことが積極性を生むことにつながると考えられる。
b.情報活用能力の向上
小学校では「向上した」「少し向上した」をあわせると93%,その他の校種では100%となった。
従来の情報(図書資料や新聞など)にインターネットから情報を収集して加えること,それらを自分達の考えでまとめ,それを学校の外にも伝えようと積極的な活動がみられること,受けての立場にたって効果的な表現方法を考えることなど,プラス面が多く見られた。また,時事的なニュースや話題に関心を示すようになった。
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