E-Square ProjectEスクエア・プロジェクトホームページへ 平成13年度 成果報告書
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「酸性雨/窒素酸化物調査プロジェクト」実践マニュアル

3. 小学校における実践活動
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3.1 総合的な学習の時間における実践

大田区立矢口小学校  山本 浩司

3.1.1 実施のねらい

 6年生の理科の単元では「人とかんきょう」「水溶液の性質とはたらき」「植物のからだと日光」「ものの燃えかたと空気」など自分の生活やまわりの環境との関連を考えながら教科書以上に発展的に学習する課題が豊富である。
 矢口小学校の周りの環境を考えてみると,多摩川という大自然があるにも関わらず,第二京浜国道や環状八号線という幹線道路,東急電鉄「矢口渡駅」から続く商店街,小さな町工場に囲まれ「矢口小学校のまわりの環境は汚れている」ととらえられている。
 しかしその原因は,道路であり,電車であり,商店であり,工場であって自分の生活とは関係のないところで語られることが多い。
 本単元では,自分の生活と環境は深く関わっていることや自然事象相互の関わりを多面的に考えていくこ とをねらいとしている。
 また,酸性雨窒素酸化物調査プロジェクトで実施している調査活動やホームページは,環境をテーマとした本単元の内容と関わりが深い。児童ひとりひとりが自分の研究テーマをどのような内容にしていくかにもよるが,研究テーマによっては本プロジェクトの調査活動やホームページを活用していくことができると考えている。

3.1.2 指導計画

単元名
 「未来に生きる地球の人々へ発信!」
 ―私たちのまわりの環境へ目をむけよう―

活動計画(全34時間)
● 活動内容  ○ 評価の観点  ☆ 評価方法・評価者 ◎ その他の活動

活動計画(全34時間)
活動計画(全34時間)
活動計画(全34時間)

3.1.3 活動を進める上での評価の基準

育てたい資質・能力

(1) 主体的に事象にかかわる力
(2) 自分なりのこだわりを見出す力
(3) 必要な情報を収集し,活用する力
人とかかわる力
自分の問題としてとらえる力
問題解決のための方法を見出す力
(4) こだわりを追究し,解決する力
(5) 獲得したものを自分の生活に生かしていく力
(6) 自分の考えを表現する力

子どもの自己評価の視点

(1)
かかわる段階
  ・疑問をもったことがこれでいいのか
・学習に見通しをもてたか
(2)
問いをもつ段階
  ・学習課題をもつ事ができたか
・自分が設定した課題でいいのか
・自分が立てた学習計画でいいのか
(3)
追究する段階
  ・目的,計画にそって活動できた
・自分の活動はうまくいっているのか
・この活動でわかったことは何か,できたことは何か,できないことは何か,これから何をすべきか
(4)
広げる段階
  ・他の人の発表・作品などで参考になったものはあるか
・自分の発表は他の人に伝わったか
・自分の考えを他の人へ広げることはできたか
  

3.1.4 教育実践活動における留意点

(1) 教科学習との関連の重視
 総合的な学習においては,各教科で学習してきたことが土台となって活動が広がっていくことが多い。特に,本単元のように環境をテーマにしたものにおいては,理科や社会との関わりが深い。資料の読み取り方や,実験の基本的な技能,科学的な思考力などを各教科の中で培っておくと,児童の活動がより深まっていく。

(2) 本プロジェクトとの関わり方
 
本単元では,環境というテーマの中で,児童ひとりひとりが自分の課題を設定していく。今年度の活動では,酸性雨に関係する課題を設定した児童が多かった。本プロジェクトの活用によって,雨水の酸性度調査の方法を学んだり,他地域のデータを活用したりすることができ,児童の発展的な活動が可能となる。ただ,小学生はphという言葉すら学習していない段階である。本プロジェクトを学習の中で充分に活用できるようにするには,教師側から意図的に情報を提供していく必要がある。

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3.2 ぼくたち,なみき環境調査隊

つくば市立並木小学校  野村 光弘

3.2.1 実践のねらい

 本年度は,求める児童像を「個性を認め合いながら,自主的に学び合い,語り合える児童」「主体的に学習に取り組み,広い見方や深い考えのもとで適切な判断・行動ができる児童」とした。そこで,総合的な学習の時間での大テーマを”夢に向かって”とし,学習課題を自分の問題としてとらえ主体的に活動できるよう,興味ある分野の中からテーマを各自設定し,見通しを持って自分が考えた研究方法・手段で追究していくようにした。その中に,酸性雨の被害について調べているチームがある。その原因を解明し,自分たちにできる予防策を他校の児童と一緒に研究していきたいという児童の思いや願いから,本プロジェクトに参加することにした。

3.2.2 指導計画及び指導案

学習計画(110時間)
学習計画(110時間)
学習計画(110時間)
 

3.2.3 実践

求める児童像に迫るための単元構想

求める児童像に迫るための単元構想

3.2.4 研究の取り組み(児童の作品から)

 今年度,酸性雨を調査するチームは,10チーム結成された。それぞれ,インターネットを活用して他校の児童と情報交換を行うなどして,疑問を解決していった。

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