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授業計画

自分だけの地図作り−GISによる情報の利活用−
1 全体計画

単元
情報A(3)イ 情報の統合的な処理
情報B(3)ア モデル化とシミュレーション
情報C(3)イ 情報通信ネットワークを活用した情報収集・発信
目標
情報の統合的な処理 収集した多用な多様な形態の情報を目的に応じて統合的に処理する方法を習得させる。
モデル化とシミュレーション 身のまわりの現象や社会現象などを通してモデル化とシミュレーションの考え方や方法を理解させる。
情報通信ネットワークを活用した情報の収集・発信 身のまわりの現象や社会現象などについて情報通信ネットワークを活用して調査し、情報を適切に収集・分析・発信する方法を習得させる。
情報を利用するにあたり、GISを用いることで、より高度な利活用が可能なことを伝える。
そのために必要なものとして、情報の蓄積・座標の取得の重要性を教える。
座標取得の体験を通し、各自で作成した位置情報をGISで利活用する実感を持たせる。
計画 事前
授業に使用する「自分だけの地図」の元になる位置情報を生徒が事前に収集する。
既存の位置情報としての住所から座標値を取得するアドレスマッチングと、これからのIT社会で必要不可欠になる座標値をリアルタイムに取得出来るGPSケータイの、2種類の位置情報取得方法を理解させ、それぞれの特徴と問題点を理解させる。
アドレスマッチングに使用する位置情報の収集
自分で作成したい地図情報(危険個所マップ等)の住所を、電信柱の表示等を利用して収集し、ワークシートに入力する。画像の取得も可能であれば収集する。
位置情報を収集することがどんなことか理解させる。
ケータイによる収集
自分で作成したい地図情報(危険個所マップ等)の取得をGPSケータイで行う。取得した情報は、メールで送信して集積する。
アドレスマッチング用のデータ収集と比べて、GPSを用いれば位置情報が簡便に取得できることを理解させる。

1時限目
(1) GISを理解させることを目的とする。
(2) 身近な例として、インターネット上でGISが色々な形で利用されていることを理解させる。
(3) GISソフトを利用して理解を深め、主題図を理解させる。
(4) 上記のことが、位置をもった情報を蓄積する事で実現していることを理解させ、情報蓄積の重要性を認識させる。
(5) Web上のGISを利用して、GISを体験する。

2時限目
(5) 生徒が実際に作成した情報を用いて、具体的に利活用を行う。
(6) 住所という記号で表された位置情報を持つデータを、GISで扱えるようにする手法を、自分のデータで自分だけの地図を作成することによって、情報を利活用する流れを理解させる。
(7) 手軽なGPSの代表としてのGPSケータイを用いて、GPSによる位置情報の取得を理解させる。
(8) 自分だけの地図からみんなの地図として重ね合わせていくことで、情報の蓄積が利活用に有益となることを、理解させる。


2 個別計画

1時限
目標 GISを理解させる。

時間 内容 学習手段(教材)
留意点
2分
講師
講師自己紹介
 
5分
講師
【GISの説明】
GPSとGISの違いを通してGISを理解させる。
ヤフーなどのWebページの地図情報など身近にGISが活用されていることを知らせる。
生徒
GISの概略を理解する。
Microsoft(R) Office PowerPoint(R)
用いて説明。
10分
講師
【GISの実演】
「EGクリエイター」を利用して、大阪市の人口分布と、大阪市天王寺区の消防署の位置と火災件数の2つ主題図を見せることによってGISの理解を深め、主題図を理解させる。
生徒
GISの理解を深める。

主題図を理解する。
GISソフトのEGクリエイター、実運用システムを用いて説明。
主題図を視覚的に理解させる。
8分
講師
【情報蓄積の重要性の説明】
Excelで保存された人口や施設情報などのデータが地図上で表示されることによりGISでは情報を視覚的に分析できることを理解させる。

情報を蓄積することによって、情報は多様に利活用できることを理解させ、情報蓄積の重要性を知らせる。
生徒
情報分析の方法を理解する。

情報を蓄積することの重要性を理解する。
Microsoft(R) Office PowerPoint(R)
用いて説明。


25分
講師
【GISの実習】
総務省のWebページ「統計GISプラザ」の操作方法を説明する。

身近な地域のデータを表示させ、どのようなことがわかるかなど情報を分析させる。
生徒
統計GISプラザの操作方法を理解する。

自分が表示した地図情報からどの様なことがわかるか考える。
Microsoft(R) Office PowerPoint(R)
用いて説明。

2時限
目標 生徒が実際に作成した情報を用いて、具体的に利活用を行う。

時間 内容 学習手段(教材)
留意点
5分
講師
【アドレスマッチングの説明】
エクセルのデータなどを用いずに手作業でアドレスマッチングする方法と、エクセルなどのデータを利用してアドレスマッチングする方法を説明し、アドレスマッチングを理解させ、さらに情報利活用の重要性の理解を深める。
生徒
アドレスマッチングを理解する。
情報利活用の重要性の理解を深める。
GISソフトのEGクリエイターを用いて説明。
15分
講師
【アドレスマッチングの実演】
事前に生徒たちが調べた身近な危険な場所の住所などをエクセルから地図上にアドレスマッチングし、自分だけの地図を作成することにより、アドレスマッチングの理解を深める。
アドレスマッチングされなかったデータがなぜできなかったのかを考えさせる。
生徒
アドレスマッチングの理解を深める。

データは正確でなければならないことを理解する。
事前に通学経路や身近な場所での危険な場所などの住所を生徒に調べさせる。

表記の違いなどからアドレスマッチングされないデータを作っておく。

20分
講師
【GPSケータイの実演】
GPSケータイを用いて学校の位置情報を取得し、その情報をメールでコンピュータに送信し、学校の位置を地図上に表示することにより、身近にあるGPSケータイで座標値が取得できることを実演する。
GPSケータイであれば確実に、アドレスマッチングより簡単に、位置情報が取得されることを知らせる。
GPSケータイの活用法を考えさせる。
生徒
GPSケータイの活用方法を考える。
校舎内での取得のため、位置情報がずれていれば、なぜ誤差が生まれたかを考えさせる。
10分
講師
【みんなの地図】
各自で作成した情報を合わせることによって、新たな利活用が出来ることを実演する。
生徒
自分だけの地図として表示した場合と、重ね合わせて表示した場合での、得られる情報の違いを考える。
GISソフトのEGクリエイター、実運用システムを用いて説明。