E-Square ProjectEスクエア・プロジェクトホームページへ 平成13年度 成果報告書
目次へ戻る総目次へ戻る

ア・ラ・カルト方式による学社協働「こめのくに」

6.9 事例(9)

 「新潟県が「米どころ」なわけ」 新潟県新津市立小合東小学校教諭 後藤康志

目次へ戻る

6.9.1 「新潟県が「米どころ」なわけ」

 実践校:新潟県新津市立小合東小学校
 指導者:教諭 後藤 康志

目次へ戻る

6.9.2 教育実践活動の概要

1.関係教科名
 社会科

2.概要
 小学校5年生「総合的な学習の時間」において,新潟県の地場産業である稲作について,地域環境の調査活動,メディアによる調べ活動,ディスプレイポートフォリオによる表現活動を取り入れた単元を開発・実施した。「総合的な学習の時間」の授業作りでは,問題解決の場を閉じられた教室から広く地域や社会に求め,体験やメディアとの相互作用を通して学ぶことが重視されている。しかし,学校単体でそのような学習の場を準備することは困難である。本単元は,学社供働プロジェクトへの参加という形をとることにより,問題解決の場を地域,社会に広げることができ,子どもの問題解決能力の向上や,地場産業である稲作への共感といった学習成果があった。

3.教育効果・成果等:
(1)追求意欲の昂揚。子ども達にとって興味関心がある田んぼの生き物の観察や,社会科の学習を発展させて展開することにより,追求意欲が高まった。
(2)他と関わる力が高まった。保護者,企業関係者,市役所職員,地域のボランティア,関係機関との交流により,外部人材に関わって情報を収集したり,よく分かるように表現したりする力が高まる。
(3)メディアを利用する力が高まった。市役所や地域で聞き取り活動を行ったり,デジカメを使った撮影をしたりといった調査活動を数多く行い,調べて分かったことをメディアで表現するなどしたため。

4.対象学年・人数:
 5学年・26名

5.実施期間:
 4月〜3月

6.施設・設備・メディア等:
 パソコン8台(Windows2000server1,ライブカメラ用1,児童用6)Windows2000serverはバーチャルドメインによる自校Web サーバーで,FileMaker Pro.による「田んぼの生き物データベース」を運用。デジタルスチルカメラ7台,デジタルレコーダー1台,ISDN回線にてインターネット接続
 1月中旬よりWindow2000パソコン30台が導入,インターネット接続。

7.協同機関・協力者等:
 ・ 新津市役所施設課 中野さん(生き物調べ,ホタルのすみか作り,講話,米に関する祭)
 ・ 新津市ホタル愛好会(ホタルのすみか作り〜
 ・ 小合地区農家吉田さん(生き物調べ,アンケートなど)
 ・ 新津市農家 井浦さん(無農薬・生き物調べ)
 ・ 和島村農家 久住さん(農業全般・アドバイザー)
 ・ 保護者・地域住民の皆様(生き物調べアンケート,民家調べ)
 ・ 小合農協(農業全般・アドバイザー)
 ・ 岡山県川面小学校のみなさん

8.スケジュール
 5月…田んぼの生き物調べ,社会科「日本の稲作農業」
 6月…ホタルのすみか作り
 7月…ホタルのえさ探し,田んぼの生き物調べ,
 9月…新潟県が「米どころ」なわけ 課題別グループ作り,学習計画の作成
10月…新潟県が「米どころ」なわけ 課題別グループによる調べ学習
     文化祭「総合学習発表会」での保護者への発表
11月…課題別グループごとのディスプレイポートフォリオ作成
12月…個人毎のディスプレイポートフォリオ作成
 1月…ディスプレイポートフォリオのWeb化
 2月…ディスプレイポートフォリオを介した情報交流

目次へ戻る

6.9.3 「新潟県が「米どころ」なわけ」

1.田んぼの生き物調べとデータベース化

(1)田んぼの生き物調べ
 NHK放送教育番組「おこめ」を視聴し,田んぼの生き物についての興味を高める。普段,田んぼのすぐ知覚を通って学校に通っている子ども達であるが,田んぼにどんな生き物がいるかについての知識はあまりない。そこで,4年生総合学習で行った地域の水質環境を想起させ,身近な田んぼの生き物はどうなっているか予想を立てさせ,調査活動を行った。調べる基本的な枠組みとして,NHK放送教育番組「たったひとつの地球」のホームページ上で公開されている生き物調べカードを取り上げ,今後繰り返して調べていくことを子ども達に伝えた。
 見つけた生き物(益虫・害虫・その他の生き物)の数,農薬の利用時期などについて,所定の観点から調査していった。子ども達は,田んぼに意外に多い生き物がいることを知り,驚いていた。調べた結果をWeb化し,逐次公開した(図1)。データを蓄積する方法として,子ども達のフラットファイルへのファイリングと平行して,File Maker Pro.にWebを介して入力・蓄積した。

図1 田んぼの生き物調べの様子をWeb化
図1 田んぼの生き物調べの様子をWeb化

 田んぼの生き物や水生生物を身近に観察するための場所として,側溝を利用した「ほたるのすみか」を中庭に作成し,田んぼで採集してきた生き物や,ホタルの幼虫などを放した。また,ホタルの餌となるカワニナを採取したり,ホタルの飼育に詳しい岡山県川面小学校と交流したりするなどした。この様子もWeb上で公開した。
 その後,4年生社会科「新津郷の開発」で視聴した「芦沼」を想起させた。「芦沼」は,当時湿田であった蒲原平野の様子を記録した明治時代のフィルムであり,貴重な映像資料である。この映像と,5年生で学習した「日本の稲作農業」での「新潟が米どころである」という情報を想起させ,このように豊かな田んぼになるには大変な努力が必要であったことを確認させた。

(2)課題別グループの追求活動
 次に,「新潟県が「米どころ」なわけ」について調べてみようと言う課題を投げかけた。供働プロジェクトということもあり,追求可能で調べ外がある課題例として,プロジェクトで提案された課題を提示した。それらを参考として,課題別グループを作り,の追求過程についてWeb上で公開した(図2,3)。

図2 課題別グループ
図2 課題別グループ

図3 グループ毎のホームページ
図3 グループ毎のホームページ

(3)追求活動を支援する学社協働
 子ども達は課題別グループ毎に,メディアを使って調べていった。この中で,学社協同で追求していった子ども達の様子について挙げてみる。

1)保護者からの情報やメディアからの情報を活かした農業機械グループ
 保護者の中には兼業農家が多い。農業機械グループの子どもは全てそういった稲作を行っている兼業農家の子ども達であり,自宅で実際に農業機械に触れることが多い子ども達であった。子ども達は,まず農業機械の性能や仕組みに興味・関心を持ち,自宅の農業機械の写真を撮ったり(図4),それらがどういう風に使われるのかを調べていったりした。その後,自宅でのインタビューを行ったり,農業機械メーカーのホームページで値段や機能,性能などを調べていったりした。この過程で,5年社会科の学習内容である「農業機械を用いることで作業は楽になり効率が上がる」と言うこと,「価格が高いことにより,経営を圧迫する」と言うことは分かってきたが,保護者の方へのインタビューなどから,「農業機具の危険性」がクローズアップされてきた。実際に使っている保護者の方からのインタビューを通して,子どもは「ここの部分が,このように動くから危ない」ということを調べてきた。このことについて,さらに農業機械メーカーなどと連携して深めていくべきであったが,実際にはできなかったのが残念ではあった。
 単元を終えて子どもは「今回の総合は,自分が親しんでいる農業機械について調べることができたので,深く調べることができた。大きくなったら,家の田んぼを継いで農業をやろうと思っているので,勉強になった。」とまとめている。分かったことは,ディスプレイポートフォリオにまとめた(図5)。

図4 子どもが撮影した写真
図4 子どもが撮影した写真

図5 ディスプレイポートフォリオ
図5 ディスプレイポートフォリオ

図6 ディスプレイポートフォリオ2)地域,市役所,スーパーなどへのインタビューを駆使した「米に関するまつり」グループ,「米の加工品」グループ
 「米に関する祭グループ」は,米の収穫にちなんだ祭についての情報を集めようとしていた。当初,インターネットや図書で調べることにこだわり,情報を集めることができなかったが,各家庭や,教師などにインタビューを行うことにより,地域で様々な祭りが行われていることが分かってきた。これに加えて,市役所などへの聞き取りを行った。
 「米の加工品グループ」は,新潟県内の米菓メーカーを中心にして,「米の加工品にはどのようなものがあるか」,「新潟県産の米がどのくらい使われているか」について調べた。まず,スーパーで米に関する加工品にはどのような製品があるかを調べた。その中で新潟県内のメーカーを選んで,電話,ファックスなどを利用して「米の加工品にはどのようなものがあるか」,「新潟県産の米がどのくらい使われているか」について調べていった。結果をディスプレイポートフォリオにまとめた(図6)。

4.学習成果の公開と交流
 ディスプレイポートフォリオはWeb化し,協力校である津川小学校の子ども達からコメントをもらう予定である。

目次へ戻る

6.9.4 教育実践活動の実施体制

 ・ 新津市立小合東小学校5年生26名。理科担当の教頭と学級担任とのTT。
 ・ 津川町立津川小学校5年生。児童会担当教諭。
 ・ 岡山県川面小学校3年生。学級担任。

目次へ戻る

6.9.5 指導計画および指導案
時間 活動の内容 留意点・評価 メディアの利用


<小合の田んぼの生き物調べ>
○ねらい
 小合の田んぼにすむ生き物を調べ,地域の環境への関心を持つことができる。
・ NHK放送教育番組「たった一つの地球」「おこめ」を視聴し,田んぼには様々な生き物が生息していることを知る。
・ 地域の田んぼにすんでいる生き物について予想を立て,調査する。
・ 複数回調査を行い,その結果を記録し,地域の環境が守られているかのデータとする。
・ 放送視聴は消えてしまうので,視聴メモを必ず残す。
・ 夏,秋,冬で複数回調査し,生き物が変わっていくことに気づかせる。
【追求意欲】
【計画力】
【実行する力】
・ NHK放送教育番組
・ デジカメ
・ 観察プリント
・ Webデータベース


<生き物の休憩所プロジェクト>
○ねらい
 小合の田んぼにすむ生き物を調べたり,環境の変化によって失われた生き物を小合に呼び戻す活動をしたり,日常的に観察したりすることで,環境を保全する意識を高めることができる。
・ 側溝を利用したホタルのすみか作りを計画する。
・ ホタルのすみか作りに必要な材料を揃え,ホタルのすみかを作る。
・ ホタルの生育に必要な条件を調べ,カワニナなどえさになる生き物を採取する。
・ 日常的に足を運んで,観察する。
・ 文化祭総合フェスタに備えて準備する。
<伝えよう生き物の休憩所>
○ねらい
 同じようにホタルの保全に取り組んでいる岡山県川面小学校とホタルが住める環境作りのための情報交換をすることで,環境についての関心を維持するとともに,表現力を高める。
・ Phoenix簡易テレビ会議システムを使って相互の活動を情報交換する。
・ ホタルを増やすためにどうしたらいいのか伝え合う。
・ 分かったことを実践する。
・ 担任単独では難しいので,理科や生き物に堪能な教頭とTTによって行う。
・ ホタルの保全に取り組んでいる地域の方,新津市役所の中野さんなどに来ていただき,支援してもらう。
・ テレ議会システムを用いた交流では,ホームページで交流記録をとることで,相手方からも喜んでもらう。
【追求意欲】
【計画力】
【実行する力】
【他と関わる力】
【表現する力】
【役立てる力】
【メディア利用】
・ デジカメ
・ 実物投影機
・ Phoenix簡易テレビ会議システム
・ ホームページ
10

<新潟は本当に米どころ?調べよう>
○新潟は本当に米どころかを追求することで,調べてまとめて伝える力を高める。
・ 例示されたテーマの中から自分たちが調べるテーマを選ぶ。
・ テーマを追求するは何について何を使って調べるか,学習計画を考える。
・ 学習計画に従って調べる。
・ 調べ学習の時間ごとに振り返りカードを記述し,わかったこと,困ったこと,めあてを書き残し,蓄積する。
・ 協働プロジェクトからの要請で調べやすいあらかじめ設定されているテーマの中から選ぶという方法をとる。
【追求意欲】
【計画力】
【実行する力】
【他と関わる力】
【表現する力】
【振り返る力】
【メディア利用】
・ 振り返りカード
・ インターネット
・ ホームページ
・ 電話
・ ファックス
・ 見学
・ インタビュー
・ 実体験(わら細工体験,ふるさと村での試食)
10

<新潟は本当に米どころ?まとめて伝えよう(1)>
○調べて分かったことを,他の学年の子供たちや,お家のみなさんに分かりやすく伝える。
・ 文化祭総合フェスタに向けて,各グループ決められた時間内に調べた内容をまとめる。
・ リハーサルを行い,相互評価カードにチェックする。
・ 相互評価カードをそれぞれで見合い,改善すべき点を考える。
・ 改善した内容で,文化祭総合フェスタで発表する。
・ 発表の内容や,発表までの過程を振り返り,振り返りカードを記入する。
・ 「文化祭総合フェスタで発表しないといけない」という状況を十分に活用し,相手に分かるようにまとめさせる。
・ 学習の継続性という面から,4年生で教師が使ったのと同じ発表会リハーサルチェックリストを今度は子供にも使わせる。
【追求意欲】
【計画力】
【実行する力】
【他と関わる力】
【表現する力】
【振り返る力】
【メディア利用】
・ 実物投影機
・ 相互評価カード
10

<新潟は本当に米どころ?まとめて伝えよう(2)>
○グループで発表した内容に基づいて,今度は自分でディスプレイポートフォリオを分かりやすくまとめ,それに対する評価情報に基づいて自分の調べ方やまとめ方を振り返る。
・ これまでのディスプレイポートフォリオを並べ,自分の作品の問題点と,改善点を書く。
・ 班で調べた発表内容に基づいて,自分で何についてまとめるか絞る。
・ 自分がまとめようとする内容の概略を教師と検討する。
・ まとめようとする内容の概略に基づいて,ディスプレイポートフォリオをまとめる。
・ まとめる過程で,振り返りカードを書きためる。
・ できあがったディスプレイポートフォリオを見て,「いいところ・見習いたいところ」「アドバイス」を書く。
・ 「いいところ・見習いたいところ」「アドバイス」に基づいて,自分の作品を見直す。
・ 作成したディスプレイポートフォリオは,スキャナで記録して,新津市立小合東小学校ホームページ上で公開する。
・ 公開したホームページに対する評価などから,次の調べ学習へのめあてを立てる。
・ ディスプレイポートフォリオ作成のため,「これまでどういう力が付いているか」「どこを改善しないといけないのか」という点をはっきりさせる。そのために,これまでのポートフォリオを全て並べて振り返る活動を取り入れる。
・ ディスプレイポートフォリオに収録する内容を決める場面は,教師の支援が必要な出場であり,ここでの選択がうまくないとその後の表現は決してうまくいかないと考えるので,検討は教師と行う。
【追求意欲】
【計画力】
【実行する力】
【他と関わる力】
【表現する力】
【役立てる力】
【振り返る力】
【メディア利用】
・ 昨年度からのディスプレイポートフォリオ
・ 振り返りカード
・ 相互評価カード
・ インターネット
・ ホームページ
・ Web掲示板
・ デジタルポートフォリオ
目次へ戻る

6.9.6 教育実践活動の準備作業

 ・ 基本的な資料収集
 ・ データベースの構築
 ・ 協力者への依頼,事後の学習成果の配布

目次へ戻る

6.9.7 教育実践活動における留意点,課題の抽出

1.追求可能性の高い学習課題群からの選択によるメリット
 今回は,プロジェクトへの参加と言った外的な条件から,プロジェクトから提示された課題を中心に,そこから自分たちの追求したい課題を選択する方法をとった。学校現場で「総合的な学習の時間」を計画する場合の大きな悩みの一つが,子ども達にどのような課題を追求させるか,と言う点にある。発展性や追求可能性が低い課題(例えば,すぐに調べられてしまったり,調べることができないような課題だったり)である場合,子どもの意欲が減退することもあると考えられる。予め追求すべき課題を提示することには,子ども自身が問題を見つけるべきだという立場からの異論もあると考えられるが,予め発展性や追求可能性が高い課題が示されていると言うことは,実践上の大きな助けになる。また,今回は十分であったとは言い難いものの,複数校による共同学習への発展もしやすいと考えられる。

2.Web教材の充実
 ここでいうWeb教材とは,「こめのくに」ホームページと小合東小学校ホームページの2つである。
 「こめのくに」ホームページは,Web教材として充実を見せているものの,今回追求した課題がWeb教材として網羅されているわけではなく,さらなる「こめのくに」ホームページの充実が必要であろう。かといって,あまり便利なWebができてしまうと,そのホームページを見ただけで子どもが思いつきそうな課題は全て解決されてしまう,ということになっても困るわけで,即授業に使える「教材」とともに,それを見ることによって発想が広がる「素材」とでも言うべき情報の充実が望まれよう。
 また,今回小合東小が調べた情報を「こめのくに」ホームページへのフィードバックすることも考えられる。つまり小合東小学校ホームページ「こめのくに」ホームページの内容として発信するためには,情報の正確さが必要であり,専門家によるチェックを経て掲載したいと考えている。

目次へ戻る

6.9.8 教育実践活動の対外的な公開,普及方法

 ・ 新津市立小合東小学校ホームページ
  http://www.koai-e.dtdns.net/
 ・ 「新潟県が「米どころ」なわけ」ホームページ
  http://www.koai-e.dtdns.net/kome/index.htm
 ・ 岡山県川面小学校とのホタル交流学習
  http://www.koai-e.dtdns.net/kome/phoenix/index.htm
 ・ 田んぼの生き物データベース
  http://www.koai-e.dtdns.net:84/

目次へ戻る

6.9.9 協働機関,支援者,協力者の役割と要件および関係構築と維持方法

 協力関係の構築と維持には,互恵が大切であると考える。
 ・ 保護者・地域住民
  地域ならではの情報,実際に農業従事者としての悩みなどの情報の提供ができること。保護者・地域住民としての交流のメリットは,子どもが地域や地場産業への興味・関心を高めることで,後継者問題に悩む地域への期待に応えることができることであろう。
 ・ 専門家,農協職員,市役所職員
  生き物や米作りについての専門的知識の提供ができること。専門家としての交流のメリットは,子どもが専門領域への興味・関心を高めることで,次代を担う世代の意識の高揚がはかれること,できれば子どもならではの新しい発想が何らかの参考になることであろう。

 関係維持の方法としては,平成14年度以降も米を中心とした総合を継続することである。

目次へ戻る

前のページへ次のページへ このページの先頭へ戻る


CEC