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実践事例

宇宙と先進情報技術〜GPSの活用〜
テーマ名
宇宙と先進情報技術〜GPSの活用〜
実施学校情報
学校名 早稲田大学高等学院
学年 高校3年生
生徒数 18名
実施日 2004年11月2日(火)・9日(火)
合計授業時間 150分
教科・単元 教科:情報
単元:
授業概要 本授業では、GPS衛星を中心に、GPSシステムについて扱う。授業は3時間構成とする。
1時間目はGPS機能付携帯電話で、GPSの機能をグループごとに体験する。現在位置の測定や、QRコードから読み込んだ目的地へのナビゲーションを体験する。その体験をふまえ、教材ビデオでGPSシステムの仕組みについて学ぶ。GPS衛星によって、地球上の位置がどのような仕組みで決定されるのか、また、GPSが作り出されたきっかけにも触れる。さらに、教材ビデオで現在研究段階である日本独自のGPS衛星である順天頂衛星について学ぶ。現在のGPSのマイナス部分を改善する新たな技術の開発について触れ、GPSについての理解を深める。授業では、ビデオを適宜停止し、産業界の講師から補足の説明や情報を話してもらう。

2時間目は、現在GPSはどのようなところで活用されているのか、その活用例をまとめた教材ビデオを使って紹介する。長距離バスでの活用や、荷物運送トラックでの活用、船舶での活用等を紹介し、現在GPSがどのように使われているかを確認する。その後、生徒はグループに別れ、GPSの活用方法にはどのようなものが考えられるかという課題に取り組む。ディスカッションの中で、問題点や新たなアイデアを出し合い、GPSのメリットデメリットを考えさせたい。

3時間目は、生徒が考えた活用アイデアを発表し、講師からそれぞれにコメントを与えた。新たな気づきを与える質問や、発展的なアイデアを加えることで、生徒の知識の定着と、興味関心の高まりをねらいとする。
GPSの仕組みや活用例といった知識理解とともに、GPS機能付携帯電話の体験や活用法のアイデアを考える活動を通して情報技術を身近に感じ、日常生活の中でも興味を抱けるような構成とする。
授業のねらい 現在、人工衛星を使った測位システムの利用は、カーナビゲーションなどにより一般にも急速に普及し始めている。また、防災システムなどでは、災害が発生する恐れのある崖や河川などをG」PS機能付携帯電話のカメラで撮影し、画像データ・位置情報・時間データをあわせて防災本部に送信、瞬時に対応ができるようになっている。さらに、児童福祉や介護、警備などにも利用されている。
独立行政法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)では、宇宙開発事業の1つとして、測位衛星システム(GPS)を使った測位情報の発信や測位精度改善、さらに複数の衛星を用いて少なくとも常時1機が日本の真上に見えるように配置する衛星システム「準天頂衛星システム」などの未来の先端技術を開発している。
しかし、そうした先端技術である測位システムは、生活を支えている重要な存在であるにも関わらず、目に見えないため、生徒にとって身近なものとしてとらえにくく、その仕組みについてもなかなか理解することはむずかしい。
そこで、本授業では、JAXAの宇宙開発の中の測位衛星システムに焦点をあて、日常あまり身近なものと感じられない先端技術について、GPS機能付携帯電話などの体験を通しながら学ぶ。また同時に、生徒がGPSの活用法を考えることによって、生徒たちが先端技術である測位衛星システムを実社会で活用することの意義を実感することを目指す。このことが、高等学校指導要領が言う「情報化の進展が生活に及ぼす影響」についての理解を深めるものと考える。
さらに、産業界で働く人の姿やおもいを見せることで、社会とのつながりを意識させ、将来を考えることでキャリア教育の一役を担うことを期待する。


授業内容(1時限目)
実施単位 1時限目
テーマ GPS機能付携帯電話の体験とGPSシステムの仕組みについて
実施場所 コンピュータ教室
実施時間 50分
講師 独立行政法人宇宙航空研究開発機構
宇宙基幹システム本部 統合追跡ネットワーク技術部 軌道力学チーム
中村 信一
使用教材 (1)GPS機能付携帯電話
(2)オリジナル教材ビデオ(宇宙と先端技術〜GPSの仕組みと準天頂システムについて)
(3)Microsoft(R) Office PowerPoint(R)ファイルドキュメント(教材ビデオ補足説明用)

授業の進行・内容 授業の様子
■進行
(1)講師の自己紹介(略歴・JAXAについての説明)をする。
(2)パワーポイントを使い、GPS機器(携帯電話)の使用方法(操作方法)について説明する。
(3)GPS機能付携帯電話を使い、自分の現在の位置の測定などを行い、GPSシステムとはどういったものであるかを体験する。
@現在地の測定
A目的地の設定
Bルートナビの体験
(4)GPSの仕組みについて、JAXA職員に取材し作成した教材ビデオを流した。教材ビデオを適宜一時停止し、パワーポイントを使って、GPSの仕組みについて、補足の説明を行う。
(5)JAXAで現在開発中の、日本独自のGPS衛星である準天頂衛星システムについて説明する教材ビデオを流す。教材ビデオを適宜一時停止し、パワーポイントを使って、GPSの活用例について、補足説明を行う。
(6)学習のまとめ、次回の予告をする。

■内容
(1) JAXA中村氏の紹介。
  導入として、宇宙飛行士採用のためのテストをやってみる。『ある数に4を足したら7で割り切れるある数に7を足したら4で割り切れる。では、ある数に11を足して14で割ったらあまりはいくらか。(制限時間3分)』
  解答解説。
  「答えにたどり着く方法はいろいろある。どの方法を瞬時に選ぶのが、宇宙飛行士には重要な力であある。」
【8分〜】
(2)パワーポイントを使い、GPS機器(携帯電話)の使
用方法(操作方法)について説明する。ワークシートを配布する。
【9分〜】
(3)GPS機能付携帯電話を使い、自分の現在の位置の測
定などを体験させる。
@現在地の測定 情報の取得
A写真をとり、GPS情報を取得する。
BQRコードをカメラにとり、目的地情報を読み込んで、音声ナビゲーションを体験してみる。
【19分〜】
(4)・教室に戻り、GPSの仕組みについて、ビデオを流す。
〈ビデオの内容〉
1.担当者紹介(内村氏・中村氏)
2.仕事紹介
3.GPSの仕組みについて
・ビデオを止め、パワーポイントを使い説明する。
 カーナビの精度は5〜6mと言われている。
・ビデオの続きを流す。
4.GPS衛星の個数について
・ビデオを止め、パワーポイントを使い説明する。
・ビデオの続きを流す。
5.クイズ1
Q1.GPS衛星にはひとつだけ日常我々が使っているものよりとっても高価なものが使われています。それはなんでしょうか?
1. 高価な時計
2. 高価な鏡
3. 高価な磁石
・生徒の回答となぜそう思ったのかを聞く。
 ・ビデオの続きを流す。
6.クイズの解答と解説。(原子時計の話)
ビデオを止め、パワーポイントで原子時計の説明をする。
・ビデオの続きを流す。
7.クイズ2
Q2.GPSは実は、ある必要にせまられて開発されました。そのきっかけは何でしょうか?
1.道に迷う人が多かったから
2.救急利用のため
3.戦争の時に兵隊の位置をしるため
・生徒の回答となぜそう思ったのかを聞く。
・ビデオの続きを流す。
8. クイズの解答と解説。(軍事利用の話)
・ビデオを止め、パワーポイントで軍事目的についての説明をする。
・ビデオの続きを流す。
9.仕事で一番楽しいところ・メッセージ
【35分〜】
(5)・GPS衛星の問題点に触れ、それを克服する技術である、準天頂衛星についてのビデオを流す。
〈ビデオの内容〉
1.担当者紹介(岸本氏)
2.仕事紹介
3.準天頂システムの説明
4.どんなところで役に立つか
・ビデオを止め、パワーポイントで説明する。
 ・問題点と、日本でのGPSの需要の高さから、準天頂衛星の開発が行われていることを説明する。研究中の衛星の軌道(涙型、八の字型)の紹介をする。涙型は測位に敵した軌道で、八の字型は放送を重視した軌道である。
・ビデオの続きを流す。
5.仕事で楽しいところ
6.メッセージ
・講師からの話。今までに打ち上げられてきた衛星の種類について。気象観測関係のものと、通信関係のもの、そしてJAXAが一番力を入れいている宇宙観測関係のものといった人工衛星がある。
【41分〜】
(6)学習のまとめを行う。
 講師からの話。
次回の予告をする。
【〜50分】

(1)講師の自己紹介



(3)GPS機能付携帯電話で体験することの確認、体験の様子







(4)GPSの仕組みについて、説明する様子



(5)準天頂衛星システムについて説明する講師


講師の説明にメモをとる生徒の様子


授業内容(2時限目)
実施単位 2時限目
テーマ GPSの活用例の紹介と、GPSの活用法を考える
実施場所 コンピュータ教室
実施時間 50分
講師 独立行政法人宇宙航空研究開発機構
宇宙基幹システム本部 統合追跡ネットワーク技術部 軌道力学チーム
中村 信一
使用教材 (1) オリジナル教材ビデオ(GPSの活用例の紹介)
(2) Microsoft(R) Office PowerPoint(R)ファイルドキュメント(教材ビデオ補足説明用)
(3) Microsoft(R) Office Word(R)ファイルドキュメント(活用法アイデア記入例)
(4) Microsoft(R) Office Word(R)ファイルドキュメント(活用法アイデア記入用)
授業の進行・内容 授業の様子
■進行
(1) パワーポイントを使い、JAXAから新しいGPSの活用法を考えてほしいと依頼されたというストーリーをつげ、そのために今回は現在のGPS活用例について学ぶことを伝える。
(2)現在のGPSの活用(@路線バスでの活用、Aさまざまな活用)についての教材ビデオを流した。教材ビデオを適宜一時停止し、パワーポイントを使って、GPSの仕組みについて、補足の説明を行う。
(3) 課題テーマを繰り返し、GPS活用法アイデアの例を見せる。
(4)グループ単位でGPSの活用法のアイデアを考える。講師は、机間指導をしながら、生徒のアイデアにアドバイスを行う。
(5)学習のまとめを行い、次回はアイデアを発表してもらうので、発表の準備をしてきてほしいことを告げる。

■内容
(1) ・GPSの決定精度は携帯電話で5〜10m。ディファレンシャルGPSだと、1m以内の精度となる。その仕組みは、GPS衛星からの電波は、(真空中でないので)多少屈折してしまう。地上にいくつかのポイントを置き、計測位置との誤差を把握して、方角や誤差距離を発信している。これにより、補正ができ、精度があがる。
【6分〜】
(2)・GPSの活用例のアイデアを提案してほしいことを告げる。
・コーディネーターから、事例の紹介をする。路線バスでの活用についての教材ビデオを流す。
〈ビデオの内容〉
1.導入のきっかけと仕組み
2.システム
・ビデオを止め、パワーポイントで説明する。
3.システムのメリット
4.クイズ
Q.このシステムが全く使えない場所があります。それはどこでしょうか?
1.羽田空港
2.東京湾アクアライン
3.新宿
・生徒の解答と、なぜそう思ったかを聞く。
・ビデオの続きを流す。クイズの解答と解説。(アクアラインでは使えないという話)
・ビデオを止め、解説に補足を加える。
・ビデオの続きを流す。
5.生徒たちへのメッセージ
・その他のさまざまな活用を紹介することを伝える。
・その他の活用についてのビデオを流す。
【15分〜】
 〈ビデオの内容〉
1.自己紹介
2.物流システムの話
・ビデオを止め、パワーポイントで説明を加える。
・ビデオの続きを流す。
3.船の位置確認システムの話
・ビデオを止めパワーポイントで説明を加える。
4.災害時の活用の話(事前調査、災害発生時)
5.メッセージ
・ビデオを止め、パワーポイントで説明を加える。
 ・その他の例として、船の前方と後方にGPSを付け、船がどちらを向いているかがわかるという使い方もある。また、野生動物に付けて生態調査を行っている。場所を把握できることはもちろん、夜間の暗闇の中でも、居場所がわかるというメリットがある。
【24分〜】
(4)・課題を伝え、コーディネーターから、発表形式にそった形で、活用例を1つ紹介する。(家庭訪問での活用)
・帝京高校の生徒の作品(空港で自分の荷物にシール型GPS受信機を取り付けるアイデア)を紹介する。
・活用例を考える際のポイント(場面を考える。目的を考える。方法を考える。)の説明を行う。ワークシートを配布する。
・ワークシートを配布し、準備にとりかからせる。
・講師は、机間指導をしながら、生徒のアイデアにアドバイスをする。
【43分〜】
(5)・JAXAのロケット技術について話をする。
・次回はアイデアを発表してもらうので、発表の準備をしてきてほしいと告げる。
・画用紙の発表資料を用意しておくことを伝える。
・講師からメッセージを伝える。
(2) 教材ビデオを視聴する様子




(3)アイデア例の提示の様子



(4)GPSの活用法を考えている様子









授業内容(3時限目)
実施単位 3時限目
テーマ GPSの活用法アイデアを発表する
実施場所 コンピュータ教室
実施時間 50分
講師 独立行政法人宇宙航空研究開発機構
宇宙基幹システム本部 統合追跡ネットワーク技術部 軌道力学チーム
中村 信一
使用教材 (1) Microsoft(R) Office PowerPoint(R)ファイルドキュメント(課題確認)
授業の進行・内容 授業の様子
■進行
(1) 講師は、パワーポイントで、新しいアイデアを発表してもらうことを告げ、準備にとりかからせる。
講師は、机間指導をしながら、生徒のアイデアにアドバイスをする。
(2)グループごとに発表をした。講師は、1 グループの発表ごとに感想、アドバイスをする。また生徒の中からも質問を受け付け、また発表内容に対しより深めるための質問も行う。
(3)最後に講師から発展的な内容の話や、授業のまとめ、感想を伝え、生徒から質問などを受けつける。

■内容
(1)・発表の準備(5分)をすることを伝える。机間指導をしながら、生徒のアイデアにアドバイスをする。
【6分〜】
(2)・グループごとに発表する。
●「銀行強盗を捕まえるためにGPSを活用するアイデア」
■講師からのコメント
 「将来小型化したら、可能だろう。現在のGPS受信機の弱点は何だと思うか。GPS受信機は、衛星が見えてこそ使えるものである。
  衛星が見えなくても、PHSで実現可能である。」
●「テーマパークでの行動を楽しめるように、GPSを活用するアイデア」
■講師からのコメント
  「とてもおもしろいと思いました。車のカーナビゲーションでETCと連動して使われている。GPSの中に、遊園料金の情報を入れておくといったものは今後考えられるだろう。」
●「万引きした犯人を追跡するためにGPSを活用するアイデア。」
 ○質問
  「そういったシステムができたら、自分はやりたいと思いますか。」
  発表者「しょうがないです。」
  橘先生「授業の出席確認に使いたい。」
■講師からのコメント
「セキュリティーを考えると、危険な点もある。が、パスポートの管理等で効率的になる面もある。現段階ではハードルは高いだろう。」
●「野球の際、ジャッジを的確にするためにGPSを活用するアイデア」
■講師からのコメント
「精度が厳密になれば、より正確にジャッジできるだろう。」
【22分〜】
(3)・総括としてのコメント
 ・GPS付きランドセルについての話。
 ・なぜわざわざ衛星を利用するのかという質問がよくあることについて。「富士山や高いビルから信号を受けるようにすればよいのではないか。それは、高さが足りず、距離の精度が悪すぎる。東西南北さまざまな方向であることで、精度があがる。」
 ・トンネル内ではパルスを入れることで、カーナビ自体で距離を把握する。また、ジャイロ(コマ)というものをつみ、加速度を把握している。
 ・宇宙や宇宙開発についての話。
 ・人工衛星についての話。
 ・衛星設計コンテストというものを毎年やっているので、アイデア1つで世界のトップに立てるので、がんばってください。
【〜52分】
(1)発表準備の様子



(2)発表の様子と講師のコメントの様子






(3)講師から発展的な内容の説明の様子




授業の成果
  本授業では、GPSを一例とした先端情報技術を、生活の中で身近なものとして感じられるようになることが大きなねらいであった。これについては、実際にGPS機能付の携帯電話を体験した点、例を身近な物の中から提示した点、身の回りの生活を振り返りGPSの活用法のアイデアを考えたといった点を通して、多くの生徒がGPSシステムについて身近に感じてもらえたと考えられる。CEC指定アンケート(生徒用)の結果でも、質問7「今回の授業のテーマに興味をもちましたか。」において、「強い興味を持った」(4人)、「興味を持った」(7人)「あまり興味がもてなかった」(3人)という内訳で、興味が高まったと回答している生徒が多かった。
また、産業界の講師による授業の成果として、CEC指定アンケートの問9「講師による授業を受けて、普段の授業と違うことがありましたら記入してください。」の項目では、「専門的な分野をわかりやすく教えてもらえる。」「専門的な話を、細かく分かりやすく教えてもらえたのでよかった。」といったように、講師による専門的な知識や詳しい説明へのプラスの評価に触れている生徒が何名かいた。専門的な知識といった点で、産業界の講師による授業の成果は大きいと言える。
また今回、教材ビデオの中で、出演しているJAXAの職員から、仕事のやりがいや高校生へのメッセージをもらい、生徒に見せている。キャリア教育の意味からも産業界の講師による授業、産業界の方が関わる授業の成果は大きかったと考えられる。
さらに、本クラスは3年生対象で、生徒数もすくなかったこともあり、比較的時間にゆとりがあった。講師である中村氏に、宇宙飛行士の選抜試験の問題等、各事項に対する深い知識を資料と併せて準備していただき、授業時間を有効に使うことができた。
これにより、生徒が考えたGPSの活用アイデアも、GPSの仕組みを理解し、生活を振り返って考えられた物となった。また、生徒は授業に積極的に参加しており、アンケートからは「楽しかった」「おもしろかった」という声も多く、今回の授業は生徒のやる気を引き出せるものであったと言える。

生徒の作品(野球の試合での活用)
場面、目的、方法について
授業実施環境
・パソコン (Windows(R) XP)
・プロジェクタ
・スクリーン
・ビデオカメラ(Sony  DigitalHandycam DCR-TRV17 NTSC)
・GPS機能付携帯電話 (au EZナビウォーク機能付)

使用機材
教材1 宇宙と先端技術〜GPSの仕組み・準天頂システムについて〜
教材仕様 RMV形式
内容 GPSの仕組みについて、またJAXAが現在開発中の技術である「準天頂衛星システム」について、JAXAの筑波研究センターを訪問し、研究者・開発者に取材しまとめたもの。
内容は次の通り。
○仕組みについて
1.担当者紹介(内村氏・中村氏)
2.仕事紹介
3.GPSの仕組みについて
4.GPS衛星の個数について
5.クイズ1
Q1.GPS衛星にはひとつだけ日常我々が使っているものよりとっても高価なものが使われています。それはなんでしょうか?
1. 高価な時計
2. 高価な鏡
3. 高価な磁石
6.クイズの解答と解説。(原子時計の話)
ビデオを止め、パワーポイントで原子時計の説明をする。
7.クイズ2
Q2.GPSは実は、ある必要にせまられて開発されました。そのきっかけは何でしょうか?
1.道に迷う人が多かったから
2.救急利用のため
3.戦争の時に兵隊の位置をしるため
8. クイズの解答と解説。(軍事利用の話)
9.仕事で一番楽しいところ・生徒たちへのメッセージ
○先進技術について
1.担当者紹介(岸本氏)
2.仕事紹介
3.準天頂システムの説明
4.どんなところで役に立つか
5.仕事で楽しいところ
6.生徒たちへのメッセージ
教材2 宇宙と先端技術〜GPSの活用〜1時限目
教材仕様 Microsoft(R) Office PowerPoint(R)ファイルドキュメント (19枚)
内容 「GPSの仕組み・準天頂システムについて」オリジナル教材ビデオの補足説明用の資料。
GPSの仕組みについて、一点の位置情報が決定する理論や、衛星の数について、
また、日本独自に開発を進めている、準天頂衛星システムについて、教材ビデオの内容のまとめと補足。
教材3 GPS機能付携帯電話取扱説明書
教材仕様 Microsoft(R) Word(R)教材:A4 1枚
内容 auのGPS機能付の携帯電話(EZナビウォーク)の、ナビゲート機能、現在位置の確認、QRコードを利用した目的地検索などの使い方を簡単に示したもの。
教材4 宇宙と先端技術〜GPSの活用例〜
教材仕様 RMV形式
内容 GPSの活用例について、路線バスでの活用をバス会社に取材した内容と、その他さまざまな場面での活用についてを、GPSシステムの開発企業に取材した内容をまとめたもの。
内容は次の通り。
○路線バスでの活用
1.導入のきっかけと仕組み
2.システム
3.システムのメリット
4.クイズ
Q.このシステムが全く使えない場所があります。それはどこでしょうか?
1.羽田空港
2.東京湾アクアライン
3.新宿
5.生徒たちへのメッセージ
○さまざまな活用
1.自己紹介
2.物流システムの話
3.船の位置確認システムの話
4.災害時の活用の話(事前調査、災害発生時)
5.生徒たちへのメッセージ
教材5 宇宙と先端情報技術〜GPSの活用〜2時限目
教材仕様 Microsoft(R) Office PowerPoint(R)ファイルドキュメント (13枚)
内容 「GPSの活用例」オリジナル教材ビデオの補足説明用の資料。
GPSを活用したシステムについて、教材ビデオの内容のまとめと補足。
教材6 宇宙と先端情報技術〜GPSの活用〜3時限目
教材仕様 Microsoft(R) Office PowerPoint(R)ファイルドキュメント (5枚)
内容 課題の提示と、発表方法の確認。
教材7 GPSの活用法を考えよう(記入例)
教材仕様 Microsoft(R) Word(R)教材:A4 1枚
内容 2時限目の後半、生徒が実際にGPSの活用法をグループ単位で考える際に参考にする。
・GPSの活用法を考える際のポイント整理
・例の提示
教材8 GPSの活用法を考えよう(記入用)
教材仕様 Microsoft(R) Word(R)教材:A4 1枚
内容 2時限目の後半、生徒が実際にGPSの活用法をグループ単位で考える際に参考にする。
・GPSの活用法を考える際のポイント整理
・アイデア記入欄
授業協力メンバー

授業実施担当者
1 時限目

独立行政法人宇宙航空研究開発機構
渡辺 勝巳
授業実施担当者
2・3時限目
セキュリティ レスポンス チーム
中川 人司
授業補助 NPO法人企業教育研究会
塩田 真吾
資料写真撮影 NPO法人企業教育研究会
石井 和恵
資料ビデオ撮影 NPO法人企業教育研究会
中島 隆洋
授業の感想 授業実施者
・生徒は非常に意欲的に授業に取り組んでくれた。
 ・生徒は内容を概ねに理解できていたと感じられた。
 ・学校と企業をつなぐコーディネーターがいることで、これからも継続してこういった授業を行っていけると思う。

担任の先生
・授業は大変有意義だった。
・コーディネーターが充実することで、今後もこういった授業を継続できると考える。

生徒
・テーマが現実的なので、興味を持ちやすかった。
 具体的なものを取り上げての授業はとっつきやすいと思います。
・専門的な話を、細かく分かりやすく教えてもらえたのでよかった。
 豆知識的な話もおもしろかった。
・わからないことがあっても聞くとなんでもわかりやすく解説してもらえた。
・知識として直に、役立ちそうな気がした。(普段の勉強はすぐにはためになっている気がしない。)
・専門的な分野をわかりやすく教えてもらえる点(が普段の授業とは違う。)
・生きた経験を聞けて、面白かった。
・やはり専門的で、新たな可能性や興味を引き出してくれる。
・生の知識・経験がよかった。現場で宇宙開発に取り組んでいる人々の熱い思いが伝わってきた。
・実際につかわれている技術が体験できてよい。

授業情報提供者
・生徒のレベルに対し、やや内容がうすかったように感じられたが、講師の話で内容を深められた。
・講師の熱意が伝わる、良い授業だった。

オブザーバ
・この授業をきっかけに、情報のみならず数学や進路選択などにも良い影響があるのではないかと思う。こういった機会をもっと増やすべきだ。
・講師の先生は、話題が豊富で話がおもしろく、生徒は科学技術に対する興味を深めたと思う。
・プライバシーについての議論が、もっと必要であったと感じられた。