2002年11月に米国ワシントンD.C.北部のワードマン・マリオットホテルを会場として開催された、「Global
Partnership Summit on Learning, Employability and Citizenship」に参加し、産業界の学校支援、並びに産業界と教育界の協力について、欧米の先進的な動向を探ってきた。
同会議は、The National
Association of Partners in Education(NAPE:全米教育パートナーシップ協会)とThe International
Partnership Network(IPN:国際パートナーシップネットワーク)の共催会議として実施されたものである。同種の会議は、隔年で開催され、今回は第6回目にあたる(次回の会議は2004年に英国・ロンドンで開催予定)。
会議には米国、英国、カナダ、ノルウェーなどの欧米先進諸国だけでなく、南アフリカやインドなど途上国からも参加があった。
参加者の多くは、教育関係者、企業関係者であり、総勢約500人であった。
本会議に参加し、プレゼンテーションや討議の様子を見聞することで、産業界と教育界の連携に関する我が国と欧米の活動上の差異や課題について知るとともに、参考となる情報を収集することが出来た。

ワシントンD.C.の会議場
(ワードマン・マリオットホテル)
また、今回はその全てに立ち会うことが出来なかったが、本会議の直前、及び本会議開催中に様々なプログラムが同時並行的に実施されており、参加者が関心のあるプログラム(例えば、「リーダー向けのトレーニング」、「補助金の出所の探し方、申請書の書き方の講習」、「初回参加者へのオリエンテーション」)を自由に選択できるようになっている(事前登録、参加費用が必要)。
当該会議を一つの契機として、産業界と教育界の連携について様々な関心を持った人々が世界各国から集まり、互いの実情の報告、優れた事例の表彰、情報交換、アドバイザによるノウハウの伝授やトレーニングの受講など様々な活動を行うことで互いが切磋琢磨する仕組みが出来上がっていると感じた。
なお、NAPEやIPNなど機関のトップが直接、参加者の席をこまめに訪問し、各国の実情把握や情報交換を行うといった「マーケティング活動」を行っている点も印象的であった。
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