あの時、あの一歩。

きっと街ですれ違っても気がつかない・・・。

───いやぁー。すっかり大人になったね。(同時期のアップリアンたちが高校生なのだから無理はない)街ですれ違っても気がつかないよね・・・。
さて、まずはふたりの近況について聞かせてくれますか?

里奈:  今は、衣料メーカーで働いています。ブロックマーチャンダイザーと呼ばれるような職種なんですけども、東日本の売り場の声、「どういった商品が売れてますよ」「こういう商品が欲しいですよ」という声をまとめて、商品企画に活かすというような担当をしているんです。

正弥:  今は、早稲田大学の理工学部で化学を専攻しています。

───えっ。「化学」を専攻したの? あの頃の作品から考えると意外な気もするけど。ところで卒論のテーマは決まった?

正弥:  えっ。まだ3年なんで。。。

───そうでしたか。正弥君は中学生の頃、理科にも歴史にも興味があって、高校はどちらにでも進めるような学校を選んだんだったよね。

正弥:  ええ、高校生になってから、徐々に「化学」が面白くなって、大学で専攻することになりました。

───里奈さんは慶応大学だったよね。

里奈:  環境情報学部という所で、人間科学のような学問で「認知科学」を専攻しました。

───卒論はどんなテーマだったの?

里奈:  私が卒業研究でやっていたのは、いろんあ衣服の中の温度を測ってデータベースをつくりました。例えば、明日の天気予報などで「最低気温」とか「最高気温」の予想が出ますけど、実際どんな洋服を着たら一番気温にマッチするのかというのが分からないですよね。なので、そういった「最高気温」と「最低気温」を入力すると、自分持っている服の中から一番最適なものを選び出す"というデータベースを創りました。そして。インターネットでも動くプログラムにしておいて、気温と湿度。それにどういったテイストの洋服を着たいかというフィーリングの項目をいくつか用意して、検索すれば、持っている服の中からうまく組み合わせをして、温度と最適な洋服を勝手に選んでくれるっていうようなシステムを作ったんです。

───面白いねぇ。里奈さんの場合は、脈々とファッションと情報技術が結びついているんだね。

里奈:  小学生の頃から、お裁縫が大好きで、ファッションへの興味にプラスして、情報処理的な技術とかをミックスすることで、生活に役立てるようなものを作れないかな?と思っていました。

───今だから言っても良いと思うけど、大学入試の時にマイタウンマップ・コンクールの入賞がAO入試で大きく影響したんだってね。

里奈:  本当だと思いますよ。あれがなければ入れないですよ(笑)

───「播州織プロジェクト」は当時としてはとても異彩だったからね。この作品は先生は何処で絡んでいるんだろうって不思議な感覚でみてました(笑)。受賞式で会って生徒が中心になって起こしたプロジェクトと聞いて再評価しました。地元を巻き込みながら良くやったなと。あれはAO入試でのプレゼンテーションとしては申し分ないよね。正弥君は何か恩恵がありました (笑)

正弥:  大学入試は関係なかったですけれど、高校の入試では推薦入試だったので影響があったと思います。

───三年連続大臣賞というのは、偉業だからね(笑)。毎回テーマが違うところが凄いよね。審査員の方から「本当に中学生なんですかねぇ」と声が飛び出すぐらい質が高かったね。ふたりとも意識せずにPDCAサイクルができていたから、安心してみることができるよね。

正弥:  ・・・ありがとうございます。

───そう言えば、「内橋君を目標に!」といって入賞した小学生もいましたよ。

里奈:  へぇー。(笑)

───今でもあの頃のような旅はしてますか?

里奈:  「のりてつ(乗り鉄)」だから・・・(笑)

正弥:  ・・・(照れ笑い)・・・

里奈:  先日も九州の雲仙に家族旅行で集まった時に先に行ってひと回りしてましたから(笑)

==しばし、一筆がき旅行の話で脱線してしまいます==

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