鳥取県・貝殻節の生まれた街

貝殻節の生まれた街

風車の街に寄り道

出雲の宿泊先で、疲れた足を休めながら、次の行き先のあたりをつけるためにインターネットにつないだ。この時期、鳥取を中心に生涯学習のイベントが行われていたために、鳥取市内では宿泊先が見つけられそうにもなく、予定を組み替えるしかないことがわかった。何とか、手前の倉吉市で次の宿泊先をみつけて、再スタートです。ここ数年、微笑ましい作品を毎年創ってくれた浜村小学校を次の目的地としました。町村合併により、気高町から鳥取市となり、長く指導されていた先生も隣町に移動されてしまいました。時間があるので浜村小学校へ行く前に、隣町の湯梨浜町にも立ち寄ることにした。この頃にはもうワンマン電車での立ち振る舞いも会得していた。泊駅は無人駅だったが、泊小学校や街はとても新しい感じがする街だった。

貝殻節の街

片道切符の旅は三回目の途中下車。泊駅から二つ進んで「浜村」駅に降りる。ここは駅員もいらっしゃって、駅の正面には温泉町らしく、誰でも足湯に入れる場所があった。ここ数日は天気が思わしくなく、久しぶりの秋晴れとなったこの日は、穏やかな街の表情を見せてくれた。寄り道をしたので、授業時間にはまってしまって、学校は静かなもの・・・。

やかな陽気に誘われるように、そのまま街を歩くことに・・・。

「貝殻節のふる里」という看板が街の入り口にあります。「貝殻節」の名前は知らなくても、その民謡のフレーズに聞き覚えのある人は多いかと思います。その唄の中にも「浜村」の地名はでてくるのです。

♪貝殻節

何の因果で 貝殻こぎなろうた
カワイヤノー カワイヤノー
色は黒なる 身はやせる
ヤサホーエイヤー ホーエヤエーエ
ヨイヤサノサッサ ヤンサノエーエ

浜村沖から 貝殻が招く
カワイヤノー カワイヤノー
嬶(かか)よ飯炊け 出にゃならぬ
ヤサホーエイヤーホーエヤエーエ
ヨイヤサノサッサヤンサノエーエ

古き街と新しい街が交わる・・・

新しい街(住宅街)を抜けて、海岸にでた・・・。

誰もいない海岸にでた・・・。

脇には9号線が走り、車の往来が激しいが、遠くの方まで誰一人いない海岸に降りると、すべての音が消えたように波の音だけになった。青い空と蒼い海が交わり、延々と波が寄せてくる。

波は延々と続くが・・・その形や大きさはすべて違っている。

私はこのコンクールがはじまった時に、毎年同じような作品を見ることになることを覚悟していた。また、それは避けて通れないことだとも思っていた。しかし、それは大誤算になってしまった。毎年、コンクールには、この海岸で見ている波と同じように、連続性があっても、一つひとつに形や大きさの違いに変化を感じることができるようになっている。私はその経験をできるだけ多くの人たちに伝えたい・・・。(2005.10.13/kun.)

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