兵庫県:つながっていくこと。つないでいくこと。

自ずとつながれていくのかも知れない。

 正午過ぎには小宅小学校のある本竜野を後にして、姫路から少し大阪方向に向かって、加古川で再び単線に乗り換えた。目的地は西脇市・旧滝野町である。そこにはこのコンクールで何度も紹介された内橋姉弟(※)が中学・高校時代を過ごした街がある。


内橋姉弟についてはこちらのページもご覧ください。
人:あの時、あの一歩。

 弟の正弥君は中学1年生から3年生の間で3回の大臣賞に輝き、「本当に中学生なのですか?」と声がでるほどに審査員を驚かせた。去年、立派に成長した二人に会ったが、あの頃の作品は今もネットワークの中に生きていて、昨日のことのように感じられる。
 正弥君の「3年連続大臣賞を受賞!」の話題の方が目立つが、私にはお姉さんの里奈さんがつくった「播州織プロジェクト」がより強く印象に残っている。コンクールに応募される作品はほとんど先生が窓口になって応募される。しかし、この作品に関してはまったくその匂いが感じられず、高校生だけで作られたものにしか思えなかったからだ。作品の中には高校生らしい提案に溢れていたし、その高校生たちに心を動かされた地元の人々の気持ちが伝わってきた。私自身も高校生の作品にはそうした若さのある提案力を以前から待っていたからだ。里奈さんはこの入賞をきっかけに、大きな自信と勇気をもってその後の人生にチャレンジしていき、今では一流企業でその手腕を発揮している。受賞後は大学入学・就職・結婚等、お母さんから連絡をもらっている。8年も経っているのに、こうして受賞者と話ができるのは幸せなことだと思う。

 彼女が活躍した県立西脇高等学校は、平成20年度から文部科学省の「目指せスペシャリスト」研究開発の指定を受け、とても興味深い活動を進めている。今年の4月にはこのプロジェクトを更に深めるために、卒業生の彼女が講演を依頼され、現役の高校生たちに大きな刺激を与えたと担当の先生から伺った。

 春先に足を折ってしまったこともあって、あまりたくさんの距離を歩く自信が無く、今回はいつになくいろんなところでいろんな方と話をすることになった。(たいへんに良くしていただいた)そして、その話の中にいろいろな「つながり」を感じた。そして、その大切さを再認識させられた旅になった。

 うん。確かに「わらしべ長者」かも知れない!(2009.9.21/kun.)

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