【場所】
米国バージニア州フェアファックス郡マーシャルハイスクール内のマーシャルアカデミー
(ファリファックス郡は人口97万人であり、25歳以上ではその56%が大学を卒業している。このため、学校のプログラムに高い関心が持たれている。
同郡内には現在、24のハイスクールがあり、48,631人の生徒が在籍している)
【概況】
マーシャルアカデミーは、ファリファックス郡の生徒達に将来必要となる職業的・技術的な技能の習得を目的として、マーシャルハイスクールの敷地内に設置された職業訓練学校と言えるものである。
マーシャルアカデミーでは11th
gradeの生徒を対象に、国際研究、ビジネス、エンジニアリングと科学技術などの先進的で専門化した教育を行っている。
生徒の学ぶことのできるコースには、会計、ビジネスと管理、自動車車体、自動車技術、コンピュータシステム技術、意匠学、犯罪学、e−コマース、工学物理、ホテル管理、マネイジメントインフォメーションシステム、ネットワーク管理、ネットワーク設計とエンジニアリング、科学技術物理などがある。
また、マーシャルアカデミーでは、職業と人生設計(Career & Planning)サービスとして、個人のキャリアカウンセリング、産業界からの講師派遣、職業・人生の進路評価、企業でのインターンシッププログラムなどを提供している。
【内容】
今回の訪問では、担当者からプログラムの概況についての説明を受けた。
・寄附とプログラムの提供
フォード社とワシントンD.C.地区の自動車ディーラーの団体であるWANDA(the
Washington Area New Automated Dealers Association)は、マーシャルハイスクールアカデミーに、ここ1年間で50万ドルの寄付を行い最新の自動車製造技術を含む自動車修理熟練工の実地訓練プログラム(The
Automotive Technician Program)を提供した。
寄付の結果、卒業後の職業において必要とされる高度な最新の技術を習得するための設備、すなわち、最新の自動車整備機械・工具、5台の新車、最新の自動車製造技術のカリキュラムなどが提供された。
・効果
2001年6月に、当該プログラムに15人の訓練生を受け入れたが、現在、その内の80%にあたる12人がディーラーで働いており、期待された成果を上げているとのことであった。
【その他】
マーシャルハイスクールは、コンサルタント会社であるブーズアレンハミルトン社とも恒常的なパートナーシップ活動を実施しており、ブーズアレンハミルトン社からハイスクール教師向けの情報技術講義のための講師派遣などを受けている。
|