文部省・通商産業省
Eスクエア(e2)・プロジェクト 成果発表会 − 分科会プログラム −

発表内容、発表順は変更する場合があります。敬称略。

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 A小学校部会(共同実践事例中心)  コーディネータ 横浜市立本町小学校教諭 出口 和生
番号 時間 発表テーマ 発表者
1 10:00 -
  10:20
瑠璃色の地球を守るために行動しよう
− 「ぼらぷろ」を横浜から発信しよう −
横浜市立本町小学校教諭
高木 伸之
 このぼらぷろ活動は,5年生の時から地域に根ざした環境保護ボランティア活動として実践してきたが,本年度はさらに,より多くの人に広めていくために,横浜から全国,さらには世界に広げていくことを実現させたいと考えた。なぜならば瑠璃色の地球を守るためには,環境,平和に対する意識を広げ,地球規模で行動を広げていかなければならないからだ。そこで,子供の環境,平和に対する意識の高まりを足下からの行動に結びつけ,地球全体に広めていけるような年間計画を立て,足下からの実践が実を結ぶよう支援しながら年間テーマを追究してきた。
2 10:20 -
 10:40
学校の枠を越えた花室川の協調学習 茨城県つくば市立並木小学校教諭
毛利 靖
 並木小学校では数年前から全校をあげて環境学習に取り組んできたが,学習を進めていく上で次のような問題点が出てきた。第1は「総合的な学習」では,児童が主体的に学習課題を見つけ,そして継続的に行うことが重要である。そうすると児童は,教師が予想していた以上の課題を考え出すことがあり,児童の学習意欲を考えると「違う課題にしなさい」とも言えず,悩むことになる。第2には児童の調査範囲は,安全上学区内に限定され広い範囲を児童の手で調査することができない。そのため,学習が深まらないことがあった。第3は児童の興味・関心をもとに学習課題を設定するため,自分と同じ学習課題を持つ友だちが身近にいるとは限らず,話し合い活動などができない児童がでてくる問題点があった。
3 10:40 -
 11:00
広げよう友だちの輪!
− 他校との交流を通して −
東京都北区立赤羽台西小学校教諭
中村 貴子
 平成12年度から試行実施される新学習指導要領では、総合的な学習の時間や各教科領域において生きる力の育成が強く求められている。また、社会の要請としても、高度情報通信社会の中で主体的に生きぬいていく力を身に付ける教育が求められている。本校では、児童の実態と昨年度の研究経過(インターネットの活用)をふまえ、総合的な学習の時間を先取りする中で、生きる力の基本となる問題解決能力と、豊かな人間性をより高めることに研究の重点を置いた。
 問題解決能力を高めるためには多くの情報を収集して選択し、活用する力が必要であり、豊かな人間性を養うためには人とのかかわりを多くもち、他人を思いやる心を育てることが必要になる。インターネットを使えば新しい情報が収集でき、情報発信をすることでより多くの人とかかわりをもつことができるのではないかという仮説を立て、『自ら考え、進んで解決する子どもを育てる−インターネットでつながる!広がる!深まる!−』を研究主題として設定した。
4 11:00 -
 11:20
 休憩
5 11:20 -
 11:40
見る,食べる,遊ぶ,そして考える ふるさとの川,吉野川
− 上流、中流、下流の交流を通して −
徳島県三好郡三加茂町立三庄小学校教諭
鶴田 真由美
 本校のすぐ近くを流れる吉野川は全長194qで高知県にその源を発する。「四国三郎」と呼ばれ,坂東太郎,筑紫次郎とともに日本の3大河川として並び賞されている。自然も豊かで,その歴史や文化も興味深いものがたくさんある。またそれだけに,流域の人々の生活にも大きな影響を与えてきた。この吉野川流域に位置する3校がメディアを活用し,総合的な学習を共同学習として行うこととなった。インターネット等を利用したこのような大きな川での交流はこれまでにあまり見られなかったことである。この交流の中でのメディアの果たす役割を追求するとともに,同じ実践をする今後の学校のためにその交流マニュアルを作成することも目的のひとつとしてスタートした。
 本校は吉野川中流にあたり,メディア環境にも恵まれているため,3校のまとめ役として交流を計画してきた。学習全体を眺めながら,より効果的な交流学習を目指し,中心校の役割についての研究も進めることとなった。
6 11:40 -
 12:00
全国発芽マップの可能性
− 総合的な学習への展開を見据えて −
宮崎大学教育文化学部附属小学校教諭
中西 英
 最近,インターネット,電子メールを活用した学習の実践が数多く報告されるようになってきた。また平成13年度末までには,全ての学校がインターネットに接続できるよう計画的な整備が進められている。これからの子どもたちにとっては,高度情報通信社会が進展していく中で,溢れる情報を主体的に且つ適切に選択,活用できるようにすることが大切になってくる。一方,今回の学習指導要領の改訂において,総合的な学習の時間が創設され,情報通信ネットワークを情報収集の1つの手段として活用することが大いに期待されるところでもある。
 全国発芽マップは,全国の参加校の子ども,先生方が一緒になって共通の植物の種子を播くことから始まる。そこから生まれる活動や学習は,総合的な学習に広がる可能性を十分に秘めていると考える。これからインターネット等を活用した学習に取り組んだり,総合的な学習のテーマとしてどのようなものをと考えたりしている方々にも十分取り組み易く,意義のある企画であると考える。
7 12:00 -
 12:20
コーンプロジェクト
− 一粒の種から交流、地域、そして総合 −
新潟県長岡市立表町小学校教諭
篠田 賢一
 来年度から始まる新学習指導要領の移行期を前に,総合的な学習の自校プランをどのようにしたらよいか。また,情報化,国際化が求められる今日,児童のコミュニケーション能力,情報活用能力をどのようにして育てることができるのか。
 筆者は,1996年から1999年の3年間,ケニアナイロビ日本人学校に赴任しており,帰国する際にケニア産トウモロコシの種を持ち帰った。
 4月,子供たちにその種を見せながらケニアの主食であるウガリ(トウモロコシを粉にして煮詰めたもの)について触れたところ,実際に育てて食べてみたいという意見が多く聞かれた。そして,ケニア産トウモロコシを含む3種類のトウモロコシを植えることにした。
 また,実際に植える計画を立てると種があまることが分かった。その種をどうするか話し合い,インターネットで希望する学校を募ったところ全国で18か校からの申し込みがあった。そこで,一緒に植えて共同観察をすることにした。
 そして,この共同学習を「コーンプロジェクト」と名付け,共同観察だけでなく,直接交流,間接交流,外国人との交流などを行った。

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 B小学校部会(先進的実践事例中心)  コーディネータ 金沢大学教育学部 教育実践総合センター 助教授 中川 一史
番号 時間 発表テーマ 発表者
1 10:00 -
 10:20
子ども用ホームページ「子どもの広場」で広がる交流の可能性
− 教師のしかけと子供の変容 −
富山県砺波市立出町小学校教諭
白江 勉
 子ども用のホームページが少ない現状がある。「メディアキッズ」などはあるが,民間主導で限られた学校が対象となっている。そこで,官庁主導で将来4万校が利用できるような「子ども用ホームページ」(電子掲示板)を作りたいということで始まったのが,これから紹介するプロジェクトである。
 子供たちの交流が本格的に始まったのは今年になってからであり,日はまだ浅いが,子供たちは交流の楽しさを少しずつ実感している。2月上旬に「みなさんにとって『子どもの広場』を一言で表現するとしたら何と答えますか?」と聞くと,次のような反応があった。「人とのふれあいの場」(11人),「友達を増やす場,チャンス」(8人),「大切な情報源」(3人),「一つの楽しみ」(1人),「たくさんの意見を聞いて学ぶ場」(1人),「遠く離れた人と話ができる場」(1人),「いこいの場」(1人)。このように,子供たちは,この電子掲示板を好意的にとらえ,活用していた。交流が広がり深まるための教師のしかけと子供の変容をこの場で報告したい。
2 10:20 -
 10:40
親子コンピュータ教室で広げよう地域の情報化
− コンピュータ教室で広げる学校・家庭のコミュニケーション −
兵庫県神崎郡福崎町立福崎小学校教諭
松本 正樹
 本校では,平成10年度ネットワークコンピュータが導入され,コンピュータを使った学習が推進されている。子どもたちのコンピュータに対する意欲的な取り組みは,新しい学習として保護者の関心の高いところであり,また子どもたちの家庭での大きな話題となるところである。しかし,本校のホームページ開設にともなう家庭調査では,コンピュータを所有し,インターネットにアクセスできる家庭は1割しかなかった。子どもたちの情報の発信を,家庭で受け止めてもらうにはまだまだ時間を必要としている。
 そこで本校では,学校のコンピュータを使い保護者と共に子どもたちがコンピュータにふれる時間を作ってきた。学校ホームページに親子教室で作成したページを発信していくと,親子の情報発信として,地域の交流にもつながり,学校を中心とした情報化があたたかい親子交流から大きな広がりへと期待できるものである。家庭から学校へのつながりは,今までの学校から家庭だけの一方向性から,双方向の交流へと広がり,地域の情報化は,日々前進していくだろう。
3 10:40 -
 11:00
 休憩
4 11:00 -
 11:20
Millennium Tea Partyをしよう
− お茶をテーマにイギリスの子どもたちと交流しよう −
大阪府松原市立布忍小学校教諭
幸 隆之
 本校では97年度2学期にパソコンが導入された。職員の手作業で職員室をはじめ特別教室,5・6年生の各教室をネットワークでつなぎ,ホームページについても97年度中に立ち上げた。このように手作りでの環境の整備を進めながら,私たちはこれまで取り組みを進めてきた総合学習“ぬのしょう,タウン・ワークス”や教科学習と情報教育をどのように結ぶのか,中学校区の情報教育の推進を研究課題として取り組みを進めてきた。
 今年度,本校は,先進的教育用ネットワークモデル地域事業のモデル校指定を受け,本校にその地域ネットワークセンター(e-Kokoro Media Center) が設置された。WLLと光ファイバによる最先端のインターネット環境を活用しこれまでの取り組みに加えて,交流・共同学習をより推進して行くことを今年度の大きな課題として取り組みを進めてきた。
 私たちは,このようなインターネット環境とネットワークを活用し,実際の人との出会い,「こころ」と「テクノロジー」をどのように融合させるかを大きなテーマに取り組みを進めていきたいと考えている。
5 11:20 -
 11:40
学校ボランティアの組織作りを支援する地域イントラネットの整備 岡山県倉敷市立万寿東小学校教諭
尾島 正敏
 子どもたちはコンピュータに慣れてくると,表現道具として鉛筆やノート代わりにコンピュータを使うようになってくる。この段階まで進んでくると自分たちが表現した作品を発表する場や,作品に対する反応を期待し始める。発表する場としてクラスでのプレゼンテーションなども考えられるが,学校内で知っている人の反応だけでなく,それ以外の人たちの反応を強く欲しがり始める。インターネットのホームページは,上記の子どもたちのニーズに対応するのに適した場所なのだが,タイムリーな反応を期待することはなかなか難しい。
 そこで,子どもたちの作品に対する反応が欲しいときに即応できるメールボランティア的な立場の人たちが必要となってきた。学校の様子を地域や保護者によりよく理解してもらう目的も含めて,地域イントラネットを立ち上げることにした。
6 11:40 -
 12:00
広い目で世界を知ろう
− international exchange project −
福岡市立早良小学校教諭
龍造寺 譲
 現在,総合的な学習の導入に向けて各地域で様々な取り組みがなされてきている。
 本校でも,本年度の総合的な学習の実施委員会に於いて地域に重点を置いた地域の人々とのふれあい活動,国際理解に重点を置いた活動,環境・福祉に重点を置いた活動,そしてそれらを有機的につなぐ活動のあり方について様々な角度から追究している。しかし,まだ十分な議論がなされておらず,暫定的にカリキュラムを組んでいるにすぎない。 この「広い目で世界を知ろう」の企画も実施するにあたってはかなりの時間が必要となることから現行の授業時数から国語に関するもの,社会に関するもの,算数に関するものなどをピックアップし,実践を行った。
 海外の国々とメール交換することは容易ではなかったが,やっているうちに本当に総合的な学習をしていかないと国際理解は困難であり,自分を知り,社会を知り,自国の文化を知ることが国際理解をする上で重要であることに気づいた。
7 12:00 -
 12:20
栄養満点そよかぜランチ・プロジェクト 上越市立東本町小学校教諭
田邊 道行  清水 雅之
 上越市立東本町小学校(児童数413名)は、これまで同和教育を学校運営の中核にし、様々な活動を行ってきている。昨年度(平成10年11月)、情報教育等の学習に活用するためコンピュータやネットワークの整備を行い、本年度より本格的に利用を始めたところである。また、本年度、当校では給食指導に関わって栄養士の専門的な知識を生かすことや自校で給食を作ることができることから、「食」に関する指導の推進することになった。そこで、「食」に関する指導で、コンピュータをどのように活用したら良いかを研究し、実践を積み重ねた。

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